七つの海を渡る風のように

（画像引用 : Amazon）

2007年公開の第11作『紺碧の棺（ジョリー・ロジャー）』主題歌。
担当アーティストは愛内里菜&三枝夕夏で、2枚目のコラボレートシングルとして発売されました。

愛内さんと三枝さんのコラボレーションは、テレビシリーズOPに使用された「100もの扉」以来。
本作でメインを張った蘭と園子をイメージして作詞が行われたとの事です。
三枝さんは2003年よりテレビシリーズを担当していましたが、劇場版は本作が初となります。

コナンの劇場版は曲の入りを非常に大事にしており、本作もコナンらしいミステリアスでエモーショナルな雰囲気をイントロで表現し、印象的なラストを演出しました。
そこからサビに向かって徐々に盛り上がっていくところがファンの心を掴み、人気曲となっています。

劇場版主題歌集などで聴く事ができます。

翼を広げて

（画像引用 : Amazon）

2008年公開の第12作『戦慄の楽譜（フルスコア）』主題歌。
担当アーティストはZARDで、自身44枚目のCDシングルとして発売されました。

2007年、長年コナンに貢献してきたZARDの坂井泉水さんが若くして亡くなるという信じ難いニュースが流れ、その追悼もあって2007～2008年のコナンではZARDの楽曲が数曲使用されました。
その最後を飾ったのが本作で、ZARD×コナンによる楽曲は全9曲となりました。

オリジナルは1993年にDEENが発表した織田哲郎さん作曲の壮大なバラードで、坂井さんは作詞を手掛けていた為セルフカバーとなります。
「翼を広げて旅立つ君にそっとエールを送ろう」という歌詞が、奇しくも坂井さんへのファンの心理そのものとなりました。

ストリーミングサービス、劇場版主題歌集などで聴く事ができます。

PUZZLE

（画像引用 : Amazon）

2009年公開の第13作『漆黒の追跡者（チェイサー）』主題歌。
担当アーティストは倉木麻衣で、自身31枚目のCDシングルとして発売されました。

当時の過去最高となる興収35億円を記録し、やや停滞気味だったコナンを復調させた人気作。
その13作目の主題歌を担当したのは、お馴染み倉木さんでした。

映画ではTime after time以来ですが、テレビシリーズではその後も「風のららら」「Growing of my heart」「白い雪」「一秒ごとに Love for you」と定期的にOP・ED曲を手掛け、本作と同時期にもOPテーマとして「Revive」を提供していました。倉木さんのデビュー10周年を飾る曲であり、これまでのコナン曲とは一線を画したクールな楽曲。
一方で歌詞に「暗闇の中チェイス」と入れるなど今まで以上に作品に寄り添った内容になっていて、コナンと歩んだ約10年を感じさせる仕上がりになっています。

ストリーミングサービス、劇場版主題歌集などで聴く事ができます。

Over Drive

（画像引用 : Amazon）

2010年公開の第14作『天空の難破船（ロスト・シップ）』主題歌。
担当アーティストはGARNET CROWで、自身31枚目のCDシングルとして発売されました。

GARNET CROWは2000年代に活躍したビーイング（GIZA）の男女混合バンドで、2013年に解散するまでコナンのテレビシリーズに10曲も提供しています。
特に「夏の幻」「夢みたあとで」の2曲はコナンファンの間でも非常に高い人気を誇っています。

そんなガネクロが唯一劇場版を担当したのがこの作品。
最初はバラードかと思うほど緩やかに始まり、徐々にテンポ良く曲調も明るくなっていく構成が特徴です。
これまでの映画コナン主題歌にはなかった爽やかさが印象的でした。

ストリーミングサービス、「Official GARNET CROW」オフィシャルYouTubeチャンネル、劇場版主題歌集などで聴く事ができます。

Don’t Wanna Lie

（画像引用 : Amazon）

2011年公開の第15作『沈黙の15分（クォーター）』主題歌。
担当アーティストはB’zで、自身49枚目のCDシングルとして発売されました。

映画コナン15作目、15周年という事で10作目「探偵たちの鎮魂歌」以来となるB’zが担当。
そして同時に、本作をもってコナン主題歌のビーイング専属時代が終了する事になりました。

過去のB’z×映画コナンはバラードでしたが、本作はテレビシリーズのOPとしても使用される事が決まっていた為、バラードではなくOPでもEDでも使用できるバランスでの曲作りが行われたとの事。
歌詞は「ゆるぎないものひとつ」の続編のような始まりから「Don’t Wanna Lie（嘘をつきたくない）」と連呼する、コナンシリーズ全体に通じる内容になっています。
尚バラードバージョンも存在します。

ストリーミングサービス、劇場版主題歌集などで聴く事ができます。

ハルウタ

（画像引用 : Amazon）

2012年公開の第16作『11人目のストライカー』主題歌。
担当アーティストはいきものがかりで、自身23枚目のCDシングルとして発売されました。

本作よりビーイング所属以外のアーティストが主題歌を手掛けるようになり、その最初の一組に選ばれたのが、当時大人気だったバンドのいきものがかりでした。
「ありがとう」「YELL」「気まぐれロマンティック」など多数のヒット作を世に出したいきものがかりはアニソンも多数手掛け、NARUTO主題歌「ブルーバード」や七つの大罪の「熱情のスペクトラム」は海外でも人気を博しています。

いきものがかりらしい優しさ溢れるメロディのポップスで、最初はゆっくり、その後テンポアップしていき疾走感のある楽曲になっています。
ビーイングのイメージが定着した中での主題歌担当となりましたが、25万DLを記録し無事ヒット曲となりました。

ストリーミングサービス、「いきものがかり」オフィシャルYouTubeチャンネル、劇場版主題歌集などで聴く事ができます。

ワンモアタイム

（画像引用 : Amazon）

2013年公開の第17作『絶海の探偵（プライベート・アイ）』主題歌。
担当アーティストは斉藤和義で、自身41枚目のCDシングルとして発売されました。

斉藤和義さんは1990年代から活動するベテランアーティストで、アルバムでTOP10に入るなど一定数のファンを持つ人気者でしたが、いわゆる流行歌とはあまり縁のないポジションでした。
しかし2000年代後半～2010年にかけて「ウエディング・ソング」「ずっと好きだった」がロングヒット、更に大人気ドラマの主題歌に起用された「やさしくなりたい」が100万DLを突破する大ヒット作となり、人気アーティストとして周知されるようになりました。

とはいえアニソンとは全く無縁のアーティストだった為、この起用にはかなり驚きの声が挙がりました。
シンプルなサウンドと歌詞で、親子で楽しめる楽曲になってます。

ストリーミングサービス、「斉藤和義」オフィシャルYouTubeチャンネル、劇場版主題歌集などで聴く事ができます。

ラブサーチライト

（画像引用 : Amazon）

2014年公開の第18作『異次元の狙撃手（スナイパー）』主題歌。
担当アーティストは柴咲コウで、自身27枚目のCDシングルとして発売されました。

柴咲コウさんは女優として確固たる地位を築く一方、シンガーとしても「月のしずく」「かたち あるもの」「最愛」などのヒット作で有名な方。
とはいえドラマや実写映画の主題歌がほとんどで、2年連続でアニソンのイメージが全くない方の起用となりました。

コナン映画＝バラードだったのは昔の話で、明るい曲調も増えてはいましたが、それでも曲の始まりはバラード調の曲が多く、最初から華やかな本楽曲に異質な印象を持ったコナンファンは多かったと思われます。
一方で歌詞は内容に合っていると評判でした。
ちなみに柴咲さんは藤井七海役で声優としてもゲスト出演しています。

ストリーミングサービス、「UNIVERSAL MUSIC JAPAN」オフィシャルYouTubeチャンネル、劇場版主題歌集などで聴く事ができます。

オー!リバル

（画像引用 : Amazon）

2015年公開の第19作『業火の向日葵』主題歌。
担当アーティストはポルノグラフィティで、自身42枚目のCDシングルとして発売されました。

前2作から一転、ハガレンの最初のOP曲に起用され大ヒットした「メリッサ」など幾つものアニソンを手掛けてきたポルノグラフィティを起用。
全盛期はプロデューサーの本間昭光氏が人気曲の大半を作曲していましたが、本作はメンバーの2人が作詞作曲を担当しています。

これまでのコナンの主題歌とは全くテイストが異なるラテン調の楽曲にEDMを取り入れた意欲作。
元々ポルノは「サウダージ」「アゲハ蝶」といった代表作がラテン調の曲だった事もありイメージ通りでしたが、コナンファンからもその曲調が受け入れられ人気曲となりました。

ストリーミングサービス、「ポルノグラフィティ」オフィシャルYouTubeチャンネル、劇場版主題歌集などで聴く事ができます。

世界はあなたの色になる

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2016年公開の第20作『純黒の悪夢（ナイトメア）』主題歌。
担当アーティストはB’zで、自身2枚目の配信限定シングルとして発売されました。

コナンにとってこの年はテレビアニメおよび映画の20周年メモリアルイヤーとあって、映画の方もかなりの力作でした。
興収は一気に60億を突破し、年間を代表するヒット作へと成長。
そんな記念すべき作品の主題歌を任されたのは、15周年以来となるB’zでした。

テレビシリーズでも起用されコナンの20周年を飾った曲になりましたが、決して派手な楽曲ではなく、渋いギターイントロから始まり明るさとカッコ良さを伴う大人の色気漂う1曲。
ただ映画公開当時は何故か発売されず、半年後の10月になってようやく配信でリリースされ、CD化は更に半年近く後となりました。

ストリーミングサービス、劇場版主題歌集などで聴く事ができます。