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Sep

【薬屋のひとりごと】なろうの最終兵器がついにアニメ化! 強く賢い女性が理論無双する薬学ミステリー【2023秋アニメ】


(画像引用 : アニメ『薬屋のひとりごと』公式サイト https://hoshitele-anime.com/)

2023年秋に満を持してアニメの放送が行われる、なろうの最終兵器『薬屋のひとりごと』を大特集!
序盤の内容や主要キャラの紹介、アニメ制作スタッフやキャストに関する情報など、アニメの予習にも復習にもなる要素てんこ盛りでお届けします!

アニメ化前にシリーズ累計2100万部を記録! なろうの最終兵器


(画像引用 : アニメ『薬屋のひとりごと』公式サイト https://hoshitele-anime.com/)

小説家になろう発の作品が初めてアニメ化されたのは2013年10月。
それからちょうど10年が経過した2023年秋、アニバーサリーを飾るに相応しい「なろうの最終兵器」がアニメ化されます。
そのタイトルは『薬屋のひとりごと』です。

本作は2011年になろうで連載を始めました
作者は日向夏先生。
当時はまだ異世界転生・転移が今ほど盛況を極めていた訳ではなく、本作も架空の世界を舞台としているファンタジーではあるものの異世界要素は一切ありません。

『薬屋のひとりごと』の舞台は中華風帝国
主人公は後宮で下級女官として働く薬師の娘・猫猫で、彼女が薬学の専門知識を用いて後宮で起こる様々な事件の謎を解き明かしつつ、周囲の人々の見る目を変えていく物語が展開されます。
一見すると成り上がり系、シンデレラストーリーのような印象を受け、そういった要素も全くない訳ではありませんが、全体像としては猫猫が強靱な精神と卓越した頭脳で悪人を懲らしめる「理知的な無双系」です。

なろうでは余りメジャーではないジャンルながら、細部まで設定にこだわった完成度の高い世界観とストーリー、猫猫および彼女と双璧を成す主人公格・壬氏のキャラが受け、瞬く間に人気作品となりました。
そのため早々に書籍化を果たし、最初は主婦の友社の「Ray Books」レーベルから発売され、更にその後、しのとうこ先生がイラストを担当しヒーロー文庫で新装刊される事になり、こちらもヒットを記録。
2017年からは月刊ビッグガンガン、月刊サンデーGXの2つの雑誌でコミカライズが行われ、そのどちらも大ヒットとなるなど、関連する全ての商品が人気を博しました。

2019年にはシリーズ累計発行部数100万部に達し、そこからは猛烈な勢いで上昇。
2020年末には1000万部を突破し、アニメ化していない作品としては異例の売上を記録するまでになりました。

それでもアニメ化の話は中々出て来ず、毎年のように「アニメ化して欲しいラノベ」の筆頭に挙げられる存在になりましたが……2023年にようやく決定。
告知された時点での累計発行部数は2100万部にまでなっており、これは「なろうの王」と呼ばれる『転生したらスライムだった件』のアニメ化決定時の450万部(現在は4000万部)を遥かに上回る数字で、まさに「なろうの最終兵器」と呼ぶに相応しい、満を持してのアニメ化となりました。

・『薬屋のひとりごと』シリーズ累計発行部数推移

2019年03月 0180万部(原作小説⑧巻、漫画スクエニ版④巻、漫画小学館版④巻)
2019年08月 0400万部(原⑧、スクエニ⑤、小学館④)
2020年02月 0600万部(原⑧、スクエニ⑤、小学館⑤)
2020年09月 0900万部(原⑨、スクエニ⑥、小学館⑧)
2020年11月 1000万部(原⑨、スクエニ⑦、小学館⑨)
2021年01月 1200万部(原⑨、スクエニ⑦、小学館⑨)
2021年05月 1300万部(原⑪、スクエニ⑧、小学館⑩)
2021年11月 1500万部(原⑪、スクエニ⑨、小学館⑫)
2022年06月 1800万部(原⑪、スクエニ⑩、小学館⑭)
2023年02月 2100万部(原⑫、スクエニ⑪、小学館⑯)

ここからは、そんな本作のメインキャラ達を紹介していきます!

猫猫(マオマオ)キャラクター概要


(画像引用 : アニメ『薬屋のひとりごと』公式サイト https://hoshitele-anime.com/

主人公。
初登場時は17歳で、花街で薬師をしていた少女。
とある理由でシミやそばかすを偽造しており、地味ながらある程度整っている容姿をしています。

薬草の採取を行う為に外出した際人攫いに遭い売り飛ばされ、後宮務めの下級女官として働いています。
薬師のため薬に関する知識は豊富ですが、それ以上に毒に対する造詣が深く好奇心も旺盛。
自らの身体で人体実験を行っており、毒による痺れや苦痛などの症状も一切苦にせず、それどころか嬉々として受け入れる為、その様子を見た他者からは困惑の眼差しを向けられています

一方で毒や薬以外の事に関しては関心が薄く、恋愛に関しても(育った環境の影響もあって)あまり興味を持っていないようで、男性からの好意には相当鈍感。
ただし頭の回転はかなり速く、洞察力も非常に高い為、周囲の異変にはいち早く気付き対処に当たります。

クール&ドライかつ合理的な性格で、目的の為には手段を選ばない事もしばしば。
周囲への関心の薄さから人付き合いは苦手で、後宮でも友達付き合いをしている人物は殆どいません。
とはいえ人でなしという訳ではなく、他者が苦しんでいると迷いなく助け、人を傷付ける行為には強い憤りを覚えます。

育った環境の影響で口は悪く、普段は隠しているものの苛立った際やある程度気を許している相手しかいない場では少々荒っぽい言葉を使うなど素を出す事も。
基本的には自分や相手の立場、場の空気に即した態度を心掛けているものの、悪人に対しては相手が誰であっても遠慮のない言動で脅しをかけ懲らしめます。

担当声優は悠木碧(ゆうき あおい)さん。

青二プロダクションに所属している女性声優。
2003年に『キノの旅 -the Beautiful World-』さくら役で声優デビュー、2009年秋に『あにゃまる探偵 キルミンずぅ』御子神リコ及び『夢色パティシエール』天野いちご役で初めて主人公を演じました。

2011年に演じた『魔法少女まどか☆マギカ』鹿目まどか役で大ブレイク。
以降様々な作品に主役やメインキャラとして参加し、2017年にはキノの旅のリメイク作『キノの旅 -the Beautiful World- the Animated Series』で主人公キノを演じています。

代表作は猫猫、鹿目まどか、立花響(立花響戦姫絶唱シンフォギア)、ユウキ(SAO)、ターニャ(幼女戦記)、花寺のどか/キュアグレース(ヒーリングっど♥プリキュア)など。

壬氏(ジンシ)


(画像引用 : アニメ『薬屋のひとりごと』公式サイト https://hoshitele-anime.com/)

後宮を取り仕切っている宦官のトップで、公称24歳の青年。
(ちなみに宦官とは去勢を施された官吏の事です)

男性でありながら長く伸ばした髪と、周囲が色めき立つほどの美貌が特徴。
その圧倒的に美しい容姿は、「もし女性だったら傾国」と言われるほど。
更に顔のみならず、声も「蜂蜜の様」と称されるほど甘く綺麗との事。

一方で性格はかなりクセがあり、面倒事をしれっと押しつけたり目的達成の為には手段を選ばなかったりと強引な面もあります。
また、自分が気に入った相手に対しては粘着質なくらいこだわり、それは時として嫉妬のような感情にも見える事もあるようです。

猫猫に対しては、その能力の高さをいち早く見抜き、強い関心を抱きます。
ほとんどの女性から好意的に見られる容姿も彼女には通用しない為、彼の方が追いかけるような構図となり、周囲からは不可解な目で見られる事も
ただし本人は全く気にも留めていないようです。

宦官とは別の顔を持っており、周囲に対して自分の正体を秘密にしている模様。
謎多き人物ですが、彼の猫猫への感情はむしろわかりやすいとも言えます。

担当声優は大塚剛央(おおつか たけお)さん。

アイムエンタープライズに所属している男性声優。
2016年に『あまんちゅ!』で声優デビュー、2018年8月公開の劇場版アニメ『詩季織々「上海恋」』リモ役でアニメ初主演、同年10月放送『風が強く吹いている』カケル(蔵原走)役でテレビアニメ初主演を果たしました。

2023年には【推しの子】主人公の星野アクアを演じ、大幅に知名度が上昇。
以降も数多くの作品に出演しています。

代表作は壬氏、星野アクア、ジョシュア・ロズフィールド(ファイナルファンタジーXVI)、リオン・フォウ・バルトファルト(乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です)、眉見鋭心(アイドルマスター SideM)など。

上級妃たち


(画像引用 : アニメ『薬屋のひとりごと』公式サイト https://hoshitele-anime.com/)

本作には皇帝の妃が数多く登場します。

玉葉妃(ギョクヨウヒ)は翡翠宮に住まう寵妃(最も皇帝の寵愛を受けている妃)で、位は貴妃。
赤い髪と翡翠の目が特徴的な、華やかな女性。
初登場時の年齢は19歳です。

猫猫を侍女かつ毒見役として迎え入れており、猫猫にとっては上司にあたる存在
器が大きく気さくな人物ながら、食えない一面も持ち合わせています。

梨花妃(リファヒ)は水晶宮に住む妃で、初登場時は23歳。
気品に満ちた外見と、「メロン」と形容される圧倒的巨乳が特徴。
作中、彼女は苦難を迎える事になります。

里樹妃(リーシュヒ)は金剛宮に住む妃で、初登場時は14歳。
9歳で後宮に入った事もあり、現在も男女関係に関してはかなり無知。
妃の中では最年少で、気弱な性格もあって苦労が絶えないようです。

東宝とOLMの超強力タッグで制作


(画像引用 : Amazon)

『薬屋のひとりごと』のアニメーション制作は、TOHO animation STUDIOとOLMの共同制作によって行われています。

TOHO animation STUDIOは映画製作会社として知られる東宝グループの子会社です。
東宝は1932年の設立以降、日本のエンターテイメントの中核を担う集団として長年君臨し続けている超有名企業で、アニメ映画に関しても数多くの作品で配給を担ってきましたが、アニメ製作へ参入したのは約10年前とかなり最近。
その為、グループ内にアニメーション制作スタジオを持っていませんでしたが、2022年にかねてより出資を行っていたアニメ制作会社のTIA株式会社を子会社化し、この社名に変更する事で正式に「東宝のアニメ制作スタジオ」となりました。

まだ生まれて間もないスタジオなので制作実績は余りなく、現社名になってからは本作が初のテレビアニメ制作という事になります。
とはいえ、あの東宝のスタジオという事で十分な制作力が期待できます。

OLMは1994年に設立された、日本有数の大規模な制作会社です。
数多くの制作チームを持ち、チーム単位で制作を請け負うのが特徴。
『ポケットモンスター』『妖怪ウォッチ』『イナズマイレブン』などゲームのアニメ化を得意としており、近年はそれ以外にも『MIX』『サマータイムレンダ』などのアニメを手掛け高い評価を得ています。

監督は長沼範裕さん。
『君に届け』で助監督を担当したのち、少女漫画『ひよ恋』のOVAで初監督を務め、『劇場版 弱虫ペダル』で初映画監督、『魔法使いの嫁』で初めてテレビシリーズの監督に就任しました。
本作ではシリーズ構成も兼任しています。

キャラクターデザインを手掛けたのは中谷友紀子さんです。
プリキュアシリーズのキャラデザを数多く手掛けており、テレビシリーズでは2015~2016年放送の『Go!プリンセスプリキュア』と2021~2022年『トロピカル~ジュ!プリキュア』のみですが、劇場版は2015年以降のほとんどの作品にキャラデザ担当で参加しています。

音楽を担当するのは神前暁さん、ケビン・ペンキンさん、桶狭間ありささんの3名。
神前さんは『涼宮ハルヒの憂鬱』の挿入歌「God knows…」や『らき☆すた』のOP曲「もってけ!セーラーふく」、『化物語』挿入歌「恋愛サーキュレーション」など数多くのヒットアニソンを手掛けてきたレジェンドです。

2023年10月より2クールでの放送。
初回は3話一挙放送、全24話の予定です。

他のなろう作品とはどう違う? 武力ではない「理論無双」


(画像引用 : Amazon)

『薬屋のひとりごと』は、花街出身で少々変わり者ながら優れた頭脳を持つ猫猫が、後宮で起こる事件や陰謀に遭遇し、その知識と卓越した洞察力で解決へと導く物語です。
その為、ジャンルとしては「ミステリー」が一番前に来る事になるでしょう。
これは、人気のなろう作品の中ではかなり珍しいと言えます。

ただし、いわゆる本格ミステリという訳ではありません。
事件と謎が提供され、それに対し登場人物たちが挑んでいくという構図は推理モノと共通していますが、本作は読者に推理させる「推理パート」と呼ばれるシーンは基本的になく、あくまで物語の中に推理要素が入っているというタイプの作品です。

また、『名探偵コナン』や『金田一少年の事件簿』のように、事件とその解決を物語の骨格として描いているかというと、それも微妙に異なります。
読者に謎を解いて貰う事が前提とした作りではなく、ストーリーを盛り上げる為の一要素としてミステリー要素があるという感じです。

本作最大の見所は、謎を解き明かす事そのものより、犯人に対する猫猫の痛快過ぎる「わからせ」です。
育ちが悪いと自称している彼女は、いざ自分を解放した際にはかなり容赦ない性格で、壬氏をはじめ周囲が引くレベルでブチ切れます。
推理モノの見せ場と言えば主人公が犯人を論破し追い詰めるシーンですが、本作はそれを多少過激に行う「理論無双」とでも言うべき場面が大きな見せ場になっています。

更にもう一つジャンルを加えるとすれば、「ラブコメ」が相応しいでしょう。
ただし「猫猫キャラクター紹介」の項でも触れたように、花街で育った猫猫は男女関係(特に男)に対して甘い幻想を抱く余地がない為、恋愛感に関してはかなり淡白。
その影響もあって、猫猫視点で見ると推理要素以上にラブコメ要素は薄めです。

一方、神視点(または壬氏視点)で見た場合はかなりしっかりラブコメになっています。
女性主人公のなろう作品と言えば、いわゆる「悪役令嬢」ものが多く、逆ハーレム的な作品がよく見受けられますが、本作はそういった要素は余りなく、ラブコメ要素については「壬氏の猫猫に対するアプローチ一強」と言って良いでしょう。
当初は猫猫を「おもしれー女」的に扱っていた壬氏が、次第に猫猫によって変えられていく様は、男性の読者・視聴者にとっても見応えタップリです。

なぜ本編コミカライズが2作品?


(画像引用 : Amazon)

最後に、『薬屋のひとりごと』にまつわる最大の謎について触れてみたいと思います。
それは……どうして本編のコミカライズが2作品、それもほぼ同時期にスタートしたかです。

コミカライズ作品が複数生まれるケースは山ほどありますが、その大半が本編+外伝・スピンオフといった形。
何らかの事情で本編コミカライズが一旦終了し、別の方が一から始めるケースはありますが、作画担当の異なる本編コミカライズが別雑誌でそれぞれ同時期に連載されるなど、あまり前例がない事です。

これに関して、原作者の日向夏先生が過去に「私にもわからないから困惑していたのです。」と発言しています。
2023年9月現在、これが唯一の手掛かりと言って良いでしょう。
つまり、原作者に説明が行われない何らかの理由があるという事です。

仮に、当初から「各雑誌の読者層の違いを考慮した上で、テイストを変えた二つの本編コミカライズを発表する」といった戦略的な理由であれば、事前に原作者への説明が行われる筈。
原作者の方から説明があれば、ファンも安心して両作品を楽しめるからです。
けれどそうでないという事は、別の理由があったと考えられます。

そのヒントとなるのが連載誌です。
本作のコミカライズを連載している月刊ビッグガンガンと月刊サンデーGXは、どちらも長年『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』のコミカライズを連載していました。
どちらも本編のコミカライズですが、一方は原作のコミカライズ、もう一方はアニメ版のコミカライズという切り口で差別化を図っていました。

こういった前例がある為、もしかしたら両編集部に「俺ガイルのような形でコミカライズ2作品を両誌にお願いしたい」という要請がヒーロー文庫側からあったかもしれません。
逆にスクエニと小学館の方から「ウチで薬屋のひとりごとのコミカライズをやりたい」という要望があり、前例に沿って両社に依頼する形になったのかもしれません。
単純に戦略的な理由だけでなく、出版社や編集部同士の結び付きや商業的な動機が色濃いとなれば、原作者に理由を告知しないという選択肢もあり得ます。

一つ言えるのは、両コミカライズとも大成功を収めている時点で、この判断は大正解だったという事。
同じ物語のコミカライズであっても、ラブコメ要素を強めに出し原作とはテイストを変えているスクエニ版読みやすく理解がしやすいよう再構築した原作準拠の小学館版と、それぞれに異なる魅力があり、その違いを楽しんでいるファンも沢山います。

まとめ

ヒットしてからアニメ化までかなり時間がかかりましたが、ついに動く猫猫を見る事が出来ますね!
PVで披露された映像や劇伴、キャスト陣のボイスなど全部イメージにピッタリだったので、本編もかなり期待できそうです!
1期は2クールと長丁場ですが、更に長く楽しめる作品になってくれると思います!

 

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