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Jun
【るろうに剣心】雪代縁について解説とThe Finalの見どころを原作に基づいてまとめみた!
雪代縁と剣心の関係とは
雪代縁と剣心の関係ですが、実は家族なのです。雪代縁は剣心にとって義理の弟にあたります。今は亡き剣心の妻、巴の弟なのです。そしてその巴を斬殺したのは他でもない剣心自身なのです。何故愛する妻を斬らねばならなかったのか。
その理由は「The Beginning」で明かされるのでここでは割愛しますが、その斬殺現場を目撃した縁は、一人日本から旅立って上海へと渡航します。溺愛する姉を殺した剣心への底知れぬ深い憎悪を糧にして、屍肉を食らいながらも縁は復讐心を燃やしながら必死に生き延びます。
やがて密造武器を取り仕切る上海マフィアの頭目になると、11年の時を経て、姉、巴の仇打ちのために剣心の前に姿を現すのです。
人誅の名の下に集う復讐者たち
原作だとその理由は利己的なものもありますが、剣心に恨みを持ち復讐を誓った五人の同士が縁の元に集います。
かつて鳥羽伏見の戦いで剣心に右腕を切り落とされた鯨波兵庫、術式・無敵流の師匠の仇と称した戦闘狂の戌亥番神、剣心がかつて倒した「闇乃武」の一人を友と呼ぶ乙和瓢湖、「闇乃武」の一員として一度は剣心と戦い敗れ、一族の不運と掟を仇と称する八ツ目無名異、私怨はないが技術の最先端を戦いに求める外印。
そして縁が加わりその六人が、襲撃予告を経て神谷道場を襲います。その方法は当時の最先端技術の粋を集めた気球を使った派手なもの。「The Final」ではこの戦いがどこまで再現されるのか、非常に楽しみです。
剣心の仲間たちの奮闘
原作では先述した神谷道場の戦いが始まると、相楽左之助(青木崇高)、斎藤一(江口洋介)明神弥彦(大西利空)たちが理由なき復讐者たちの前に立ちはだかり、剣心の代わりに奮闘してくれます。
その戦いの後にも、四乃森蒼紫(伊勢谷友介)や巻町操(土屋太鳳)が合流して、剣心を支え助けてくれます。「The Final」の原作である『人誅編』は「The Beginning」のエピソードも含みますが単行本11冊分ものボリュームがあります。
剣心と縁以外のバトルシーンは、原作通りとはいかず、ある程度割愛されてまとめられると思います。
個人的には神谷道場の戦いは外さないで欲しいところですが、どういう流れで『人誅編』が進んでいくのかも「The Final」の見どころのひとつだと思います。特に巻町操(土屋太鳳)は縁にとって重要な「ある物」を届ける役割があるので外せないところです。
剣心を助けながら戦う仲間たちの迫力のあるバトルシーンに、期待で胸が膨らみます。
一度は破れる天翔龍閃
姉である巴の仇打ちを不動の正義として疑わない縁と、新時代のためとは言え巴を始め多く人をその手で殺めた贖罪に答えを見出せないまま戦う剣心。原作だと、剣心は一度、縁の放つ虎伏絶刀勢の前に敗れてしまいます。そして神谷薫(武井咲)を連れ去られ剣心の心は壊れてしまうのです。
相楽左之助(青木崇高)や明神弥彦(大西利空)が奮起を促すも、剣心は別人の様に生気をなくし、呼び掛けにも応えません。
原作ですと神谷薫(武井咲)が連れ去られると共に、神谷薫に似せた「屍人形」を置き去ることによって剣心の心が壊れるというエピソードもありますが、予告動画を見る限りだと、そのシーンはなさそうに思います。
ともあれ「人斬りの罪を償う答え」を剣心自身が見出すことが、この「The Final」の最大のテーマになることになると思うので、映画でこの挫折や葛藤といった部分をどう表現されるのか、とても興味深いところです
剣心が出した答えとは
幕末の動乱を駆け抜けて、多くの人を斬り、その命を奪った剣心。尊王、佐幕、攘夷、倒幕と各々が掲げた旗を正義と信じ、命を駆けて戦った時代。信念をかけて戦うからこそ、力及ばず命を落とすことがあってもそれは覚悟の上。
だけど心優しい剣心は、時代が代わり明治になってからもずっと「人斬りの罪を償う答え」を求め、流浪人として極力人と関わることなく各地を転々と流れていました。そして「The Final」では、長年自問し続けていたその答えが明らかになります。
「剣と心を賭して この闘いの人生を完遂する」一度は膝を折り心が壊れかけた剣心が、小さな助けを呼ぶ声や、自分を信じて待つ仲間のために辿り着いた、唯一無二の答えです。
原作だと心が壊れた剣心は「落人群」という集落に流れ着き、そこで偶然居合わせた巴や縁の父親が、最後に剣心の背中を押してくれます。「The Final」ではどんな形で剣心が「人斬りの罪を償う答え」を見つけ出し、そして立ち上がっていくのか、非常に楽しみで感慨深いシーンとなることでしょう。
縁の心は救われるのか
そして再度対峙する剣心と縁。原作だと、変わらず亡き姉の幻影に取り憑かれている縁と、「人斬りの罪を償う答え」を見つけ出し、迷いを捨て去った剣心は、図らずとも二人の奥義の撃ち合いで勝敗の行方を決します。
答えを見つけ出し、迷いを捨て去り強い一歩を踏み出した剣心が放つ天翔龍閃の勢いは、縁の虎伏絶刀勢を上回り、二人の闘いに終止符が打たれることとなります。「The Final」ではこの最後の闘いがどんなアクションで繰り広げられるか、とても楽しみで仕方ありません。
「伝説の最期編」での志々雄真実(藤原竜也)との最後の対決は、まさに原作をそのまま実写にしたかの様な迫力と再現度でした。この「The Final」のラストバトルにも、いやが上にも期待が高まってしまいます。
原作では剣心に敗れた縁は、巻町操(土屋太鳳)が京都から持ち運んできた巴の日記帳を神谷薫(武井咲)から手渡されます。そしてその後行方をくらませた縁は、偶然にも父親と再会を果たすのです。
心の中の姉巴の笑顔さえも見えなくなった縁が、日記帳から本当の気持ちを知った後、剣心同様に自分の足で立ち上がれたのかまでは、原作でも描かれていませんでしたが、「The Final」では果たしてどの様な結末になるのでしょうか。
まとめ
るろうに剣心映画実写版は、今回で四作目。全三作はまでは「人斬り」としての暗い影を背負いながらも対峙する敵は完全な悪。いわゆる「勧善懲悪」なストーリーだったのに対し、「The Final」では歪ながらも「仇打ち」という憎悪を剣心に向けてきます。
贖罪に苦しむ剣心が、それでも尚、自分の咎と向かい合い立ち上がる姿が一番の見どころになっています。人間離れした飛天御剣流や縁の扱う倭刀術が実写でどの様に再現されるかも、原作を知っているるろ剣ファンのみならず、前作まで実写版を観てきた人たちも期待を寄せるところでしょう。
「The Final」の後、連続で公開される「The Beginning」は縁がなぜ狂気に走ったのか、なぜ剣心が妻である巴を斬殺したのかが描かれた回顧録とも言える作品です。是非二作品ともご覧頂くことをお勧めします。
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