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Dec

【恋愛代行】赤坂アカ3作品目のヒットになるか? かぐや様との共通点・相違点を徹底検証


(画像引用 : Amazon)

ヤングジャンプで2023年より連載を開始した『恋愛代行』を大特集!
『かぐや様は告らせたい』『推しの子』の大ヒットで知られる赤坂アカ先生が原作を務める新作がどのような作品なのか、どんな魅力が詰まっているのかをお届けします!

赤坂アカ原作の新感覚「二対二」ラブコメ

(画像引用 :『赤坂アカ』公式X https://twitter.com/akasakashueisha

2015~2022年に連載され全28巻で累計発行部数2200万部を記録し、テレビアニメも3期まで制作された『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』。
2023年にテレビアニメ化され爆発的ヒットとなり、コミックスも13巻で1500万部を突破してる【推しの子】。
この2作品を世に送り出し今や超売れっ子漫画家となった赤坂アカ先生ですが、『かぐや様』連載終了に伴い画業から引退して原作者としての活動に専念すると発表しました。

その赤坂先生が新たに手掛けている漫画が『恋愛代行』です。

ヤングジャンプ2023年22・23合併号より連載を開始した本作は、『かぐや様』と同じ学園ラブコメディ
最大の特徴は、やはりタイトルにもなっている「恋愛代行」の部分です。

作品の舞台となるのは、生徒数3000を誇る私立青芝高校。
そこに通う女子高生の麻理・マリーアウィンター=七瀬と、同学年の関マサヤとの恋愛が物語の主軸となります。

スウェーデン人と日本人のハーフで、「碧眼+ブロンド髪」「北欧らしい整った顔とプロポーション」「大和撫子的なあどけなさ」と両国の良い所取りの容姿をしている麻理は、常に自信満々でカリスマ的な存在感を放っています。
しかし実際には女子校育ちの箱入り娘で、男子に対して免疫がなく会話する事すら苦手。
特に陽キャに対しては、偏見や家庭の事情もあって嫌悪するレベルで距離を置いています。

一方のマサヤは根っからの陽キャで、一見するとチャラくてガラが悪い不良。
性格そのものは真面目で一途、また誰に対しても分け隔てなく接する為、実際に話した人は誰もが好感を抱いていますが、傍目からはオラついている肉食系男子にしか見えない為、どうしても誤解されがちです。

そんな相性最悪の二人とあって、物語の一ヶ月前にマサヤの方からライン交換を申し出たものの見事に玉砕してしまいます。
本来ならそこで縁が切れるところですが……マサヤは株式会社代行ドットコムの運営する「恋愛代行」というサービスを知り、そこへ依頼する事に。
担当者となった「ポン」の指南に従い、陰キャを装って再度麻理に接近したところ、今度は好感触を得る事が出来ました。

すると、恋愛に疎い麻理もまた恋愛代行サービスを利用する事を決意。
担当者となった「コン」の指示通りに行動し、マサヤの気を引こうとします。

奇しくもポン(松田ケンゴ)とコン(相川琥紺)は恋愛代行部門の業績トップを争う2人。
その上、ポンはコンに片想いしており、高嶺の花だった彼女に認知される為に恋愛を学び、時に好戦的な態度で接する間柄です。

つまり本作の構造は「二対二ラブコメ」。
ヒーローとヒロインの一対一ラブコメが定着している現代にあって、この設定は新機軸のラブコメ作品と言えます。

『かぐや様は告らせたい』との共通点と相違点

(画像引用 :『赤坂アカ』公式X https://twitter.com/akasakashueisha

原作者が同じでジャンルもラブコメとあって、本作を語る上で『かぐや様は告らせたい』を避けて通る事は出来ません。
そこで、かぐや様と共通する部分と異なる部分の両方を検証してみたいと思います。

まず共通点ですが、大枠で言うと「一つ捻ったラブコメ」という点です。
かぐや様は「恋愛頭脳戦」という駆け引きの要素を取り入れた事で、普通のラブコメとは一線を画した作品になりました。
『恋愛代行』も同様で、ただのラブコメではなく「恋愛を指南されている同士の恋愛」という一風変わった男女のやり取りが描かれています。

また、『恋愛代行』には恋愛頭脳戦の要素も色濃くあります。
恋愛代行者であるコンとポンは、依頼者がどうすれば意中の相手の気を引けるか、独自の理論や経験、或いは心理学などを用いて指南している為、そこには両者の戦略が色濃く反映されます。
よって、表面上は麻理とマサヤの恋愛ですが、その実態はポンとコンの恋愛頭脳戦と言っても過言ではなく、これはかぐや様との大きな共通点と言えます。

更に、ポンとコンの関係は白銀会長とかぐやの関係に類似しています。

白銀会長も、元々はかぐやの視界にも入っていなかった中で自分を認識させる為に一念発起し、学年1位の成績を収めました。
業績でコンを上回り、彼女に自分の存在を認識させる為に奮闘しているポンのメンタリティは白銀会長とそっくりです。

理屈と感情の鬩ぎ合いという点も似ています。

かぐや様もそうでしたが、『恋愛代行』は戦略や心理的な駆け引きなどの理屈っぽさを前面に出したラブコメです。
けれど実際に読んでみると感情論を否定する事はなく、寧ろ感情が理屈を凌駕する展開を主軸にしています。
これは【推しの子】で感情演技を重視している点からも明らかで、人間の感情を大事にする赤坂先生の作家性とも言える部分です。

このように共通点は決して少なくありません。
しかし、『恋愛代行』の読後感はかぐや様と明らかに異なります。
それは、両作品の相違点が明確に存在しているからです。

最大の違いはコメディ要素の含有量です。
かぐや様がネットを中心に爆発的な人気を得た大きな理由の一つが、抜群のコメディセンスで繰り広げられるキャラ同士の掛け合いにあったのは言うまでもありません。
それに対し『恋愛代行』はコメディ要素もそれなりにはあるものの、かなり抑えめにしています。

また、白銀とかぐやをはじめ各キャラの掛け合いをメインにしていたかぐや様と違って、『恋愛代行』はそれぞれの内面を中心に描いています。
その為、マサヤと麻理の会話自体はイメージよりも遥かに少なく、マサヤとポン、麻理とコンの会話の方が多いくらいです。
マサヤがメインで麻理が全く出ない回やその逆も多く、この点はかぐや様とは全く違う点と言えるでしょう。

前述した「二対二」構造もかぐや様と異なる点です。

かぐや様では白銀会長とかぐやの恋愛はほぼ聖域で、そこに他のキャラが入り込む余地は殆どありませんでした。
一方、『恋愛代行』の恋愛事情はやや複雑で、ポンとコンによる恋愛頭脳戦という側面がありつつも、マサヤはマサヤでそのコミュ力を活かして独自に動き回る為、良く言えば多彩、悪く言えば散漫な印象を受けます。

そしてストーリーの構造も異なります。

かぐや様は生徒会を主な舞台とし、藤原書記など他の生徒会メンバーも役割がハッキリしている為、日常回においては1巻から既にフォーマットが明確でした。
それに対し『恋愛代行』はテンプレがない状態で進行しており、マサヤが突然漫研に入るなどフリーダムな展開が魅力。
今後は昔マガジンで連載されていた『スクールランブル』のような無軌道ラブコメになっていく可能性もあります。

そしてもう一つ、大きな違いがあります。
それは作画担当が異なる点です。

作画担当の西沢5㍉先生はどんな漫画家?

(画像引用 :『西沢5㍉』公式X https://twitter.com/wanwangomigomi

前述したように赤坂先生は既に画業を引退しており、『恋愛代行』でも絵は描いていません。
本作の作画を担当しているのは西沢5㍉先生です。

X(旧Twitter)に投稿していたイラストで注目を集め、2018年にライトノベルの挿絵を担当し本格的にプロデビューを果たすと、翌2019年には『私の初めて、キミにあげます。』で漫画家としてもデビュー。
以降は漫画家およびイラストレーターとしての活動を行ってきました。

作風は可愛い絵柄に反し『女の裸を生で見たい』『他人のセックスを想像するな』といった過激なタイトルが特徴。
ただし中身はそこまでエッチではなく、一歩踏み込んだラブコメくらいの内容が主です。
ちょっと拗らせ気味なタイプの女性の描写が秀逸で、百合作品も幾つか手掛けています。

過去の漫画作品は主に短編を手掛けていた為、漫画連載は『恋愛代行』が初。
100万人を超えるチャンネル登録者数&Xフォロワーを誇るホロライブの人気Vtuber「桃鈴ねね」のデザインを手掛けている為、これまでは漫画家としてよりもイラストレーターとしての知名度が高かったかもしれません。
また、とても美人な事でも有名で御本人のファンも非常に多く、Xフォロワーは70万人以上にも及びます。

そんな西沢先生が赤坂先生と組む事になったのは、西沢先生が「漫画の話しましょうよ!」とDMを送ったのがきっかけとの事。
それまでは一切話した事がなかったようで、この行動力は麻理よりも寧ろマサヤを髣髴とさせるかも?

ヒットの可能性は?

(画像引用 :『赤坂アカ』公式X https://twitter.com/akasakashueisha

最後に『恋愛代行』が今後ヒット作へと成長していく可能性について検証したいと思います。

既にメガヒット漫画を2作生み出している赤坂先生の新作とあって、当然本作もそれに続く事が期待されています。
西沢先生の描く女性キャラは可愛く、ラブコメにはピッタリの絵柄。
これまで西沢先生が手掛けてきた漫画とは作風が大きく異なりますが、違和感は全くありません。

しかしどんなヒットメーカーでも全作品をヒットさせる事は不可能。
何より、かぐや様と同じラブコメ作品という事もあって、どうしても「二番煎じ」というレッテルを貼られやすい点は不利と言えます。

また、1巻までの範囲ではこの作品の魅力がまだ完全には出て来ていません。

恋愛面の発展はほぼないに等しく、主要キャラ4人の人となりや関係性についてもまだまだ触りの段階。
1巻の時点でフォーマットが確立されていたかぐや様や、衝撃的な展開を幾つも盛り込んだ推しの子と比べると、スロースタートな印象は否めないところ。
特にキャラクター描写については顕著で、ヒーローのマサヤが2巻までに人物像を確立させたのに対し、ヒロインである麻理はその背景も含めて謎が多く、その結果彼女の魅力が伝わり辛い状況が続いています。

ラブコメは展開や心理描写も大事ですが、やはり一番重要なのはキャラクター。
ヒロインである麻理の良さが多くの読者に伝わるようになれば、自ずと作品人気も上昇し、ヒットに繋がっていく事になるでしょう。

まとめ

サブキャラも徐々に増えてきて、第19話でマサヤが麻理に気持ちを伝えた事で、ようやくプロローグが終わり本編が始まったという印象を受けました。
ここから本作独自の魅力がどんどん引き出されていけば、かぐや様、推しの子に続いて赤坂作品3作目のヒットになる事は十分に考えられます。

いずれはかぐや様や推しの子のようにアニメ化して欲しいですね!

 

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