アニメ・漫画・ゲーム・コスプレなどの気になるコンテンツ情報が盛りだくさん!

MENU

3

Jun

サンデー黄金期をまとめてみた! 歴代最強の連載陣は?


(画像引用 :『まんだらけ』公式サイト https://order.mandarake.co.jp/order/)

三大少年漫画誌の一角を担い60年以上の歴史を持つ週刊少年サンデーは、これまでに『タッチ』『名探偵コナン』『犬夜叉』など数多くのヒット作を生み出してきました。
その歴史の中でも特に連載陣が充実していた「黄金期」は果たしていつなのかを検証します!

【うる星・タッチの2強時代】


(画像引用 :『まんだらけ』公式サイト https://order.mandarake.co.jp/order/

週刊少年サンデーの創刊は1959年3月17日で、週刊少年マガジンと同日に発売を開始しました。
週刊少年ジャンプ(当時は少年ジャンプ)の創刊はこの9年後の1968年なので、サンデーはかなり早い段階で世に出ています。

当時の日本の漫画市場は「貸本漫画」と呼ばれる、今でいうレンタルに近い形態が主流でした。
当時は貸本屋向けに単行本や雑誌を出版するケースが多く、購入とレンタルの二択というよりは「漫画はレンタルする物」という認識が子供の間では一般的だったようです。

そんな時勢にあって、サンデーは貸本ではなく実売という形で勝負に出ます。
連載陣は、当時既に売れっ子だった手塚治虫先生、まだ新人だった藤子不二雄先生らトキワ荘の面々を軸に構成。
マガジンよりも安い値段設定で販売し、創刊号で30万部を売り上げるなどスタートダッシュに成功しました。

1960年代に入ると『おそ松くん』『オバケのQ太郎』『パーマン』などがヒットし、子供向けの日常ギャグ漫画路線で人気を博します。
一方、ライバル誌であるマガジンは『巨人の星』『あしたのジョー』などのスポ根劇画路線で子供のハートを掴み、両誌は互いに切磋琢磨しながら日本の漫画市場をリードする存在へと成長しました。

その後、ジャンプやチャンピオンが創刊された事で少年誌は激戦区となり、サンデーは方針の転換を打ち出します。
『銭ゲバ』『漂流教室』など大人をターゲットとした掲載作品が増え、一方で『人造人間キカイダー』『ゲッターロボ』といった子供向けSF作品も掲載し、大人も子供も楽しめる雑誌を目指しました。
特にボクシング漫画の『がんばれ元気』と不条理ギャグ作品『まことちゃん』は抜群の人気で、雑誌の発行部数も他のライバル誌と同等以上の数字にまで上昇しました。

そして1980年代に入り、サンデーは全盛期を迎えます。

1978年から短期集中連載作品として掲載されていた高橋留美子先生の『うる星やつら』が、1980年より週刊連載を開始。
更に翌1981年、別雑誌で『みゆき』を大ヒットさせ勢いに乗るあだち充先生が『タッチ』の連載を始めます。

このラブコメ2作品は当時の子供だけでなく、女性層を数多く取り込む事に成功
これまでのサンデー作品とは一線を画した大ヒットとなり、アニメも高視聴率を獲得して日本全国にラブコメブームを巻き起こしました

1983年には、サンデー誌上最高発行部数となる228万部を記録。
当時トップだったジャンプを脅かす存在となり、サンデーは漫画業界において最も「ナウい」雑誌となりました。

週刊少年サンデー 1983年42号連載陣

陽気なカモメ(六田登)
星雲児(池上遼一)
うる星やつら(高橋留美子)
六三四の剣(村上もとか)
炎の転校生(島本和彦)
タッチ(あだち充)
さよなら三角(原秀則)
ラブZ(やまさき拓味・小池一夫)
その気になっても(谷村明彦)
Gu-Guガンモ(細野不二彦)
春美120%(岡崎つぐお)
火の玉ボーイ(石渡治)
はしれ走(みやたけし)
にゅうたあHERO(中津賢也)
なんか妖かい!?(里見桂・きむらはじめ)
グリングラス(石森章太郎)
ふたり鷹(新谷かおる)

【ジャンプ黄金期の陰に隠れた90年代前半】


(画像引用 :『まんだらけ』公式サイト https://order.mandarake.co.jp/order/)

ラブコメブームを巻き起こし時代の寵児となったサンデーですが、1986年末~1987年初頭にかけてタッチ・うる星が揃って連載を終了。
一気に看板作品を失った反動で、勢いに翳りが見え始めます

ただし、それは発行部数の話。
連載作品の充実ぶりはむしろ、ここからが黄金期の始まりと言っても過言ではありません

タッチの完結から僅か4ヶ月後、あだち充先生が新連載『ラフ』を開始。
高橋留美子先生もうる星完結から半年後に『らんま1/2』の連載を始めます。

休む間もなく稼働する二大巨頭に引っ張られ、サンデー誌上には人気作品が増えていきます。
80年代終盤には『機動警察パトレイバー』『YAIBA』『スプリガン』が連載を開始。
そして1990年代に入ると『うしおととら』『今日から俺は!!』『GS美神 極楽大作戦!!』『H2』などの大ヒット作が始まり、一気に誌上が賑わいます。

1990年代前半はジャンプが黄金期を迎え、『ドラゴンボール』『スラムダンク』『幽遊白書』をはじめとした数々のメガヒット作で当時の子供たちを虜にしていました。
その影響で、この頃のサンデーはどうしても陰に隠れざるを得ませんでしたが、連載陣の知名度は確実に80年代を上回っています

週刊少年サンデー 1992年32号連載陣

H2(あだち充)
うしおととら(藤田和日郎)
今日から俺は!!(西森博之)
俺たちのフィールド(村枝賢一)
らんま1/2(高橋留美子)
帯をギュッとね!(河合克敏)
行け!! 南国アイスホッケー部(久米田康治)
GS美神 極楽大作戦!!(椎名高志)
YAIBA(青山剛昌)
トキオ(中原裕)
ふ・た・り(北崎拓)
激猿シアター(上西園茂宣)
♂ティンクル2♀アイドル☆スター(遠山光)
健太やります!(満田拓也)
炎のニンジャマン(島本和彦)
飛天暴走伝承 MAOH(天獅子悦也・萩島佐佑)
おじさんBOY!!小学中年生(渡部精二)
バロン(六田登)
機動警察パトレイバー(ゆうきまさみ)
闘魂少女(林崎文博)
超龍戦記ザウロスナイト(克・亜樹)
格闘王物語 ビュンBOY(丹羽啓介・ヒロナカヤスシ)

【コナンが牽引、最も豪華な連載陣だった90年代後半】


(画像引用 :『まんだらけ』公式サイト https://order.mandarake.co.jp/order/)

1994年、サンデー60年以上の歴史において最大のヒット作となる、あの漫画がスタートします。
全世界累計発行部数2億7000万部、テレビアニメ最高視聴率23.4%、2023年公開の最新映画の興行収入が自己最高の120億円を突破。
老若男女あらゆる世代に愛されている国民的作品、『名探偵コナン』です。

1993年末にYAIBAの連載を終えた青山剛昌先生が次回作に選んだのは、ファンタジー冒険活劇のYAIBAとは正反対のミステリー漫画でした。
マガジンで『金田一少年の事件簿』が大ヒットしていた事を受けて編集部が打診し、それを承諾する形での連載開始となったようです。

青山先生はあまり乗り気ではなかったようですが、主人公が「小学生になった高校生探偵」という金田一とはまた違った切り口でキッズ層からの支持を得て、1996年よりアニメ化も開始。
当初は視聴率の乱高下が続くも徐々に20%を超える回が増え、小松未歩さんの「謎」や倉木麻衣さんの「Secret of my heart」など主題歌もヒットし、人気アニメとして定着しました。

コナンという軸が出来た事で、サンデーの発行部数は再び伸び始めます。

この頃になると90年代前半に開始した作品が揃って長期連載化しましたが、それらの作品も好調を維持。
更にそこへ『MAJOR』『烈火の炎』『め組の大吾』『モンキーターン』などのヒット作が加わり、そして96年にらんまの連載を終えた高橋先生が同年に『犬夜叉』の連載を開始し、サンデー史上最も強力な連載陣が完成しました。

当時はジャンプだけでなくマガジンも『金田一』『GTO』などのメガヒットで大きく部数を伸ばし、数字上はこの2誌に大きく水を開けられいて、影が薄かった感は正直否めません。
しかしサンデーの黄金期に最も相応しい連載陣はこの時期だ、という人はかなり多いと思われます。

週刊少年サンデー 1996年50号連載陣

犬夜叉(高橋留美子)
名探偵コナン(青山剛昌)
ガンバ!!Fly high(菊田洋之)
め組の大吾(曽田正人)
神聖モテモテ王国(ながいけん)
じゃじゃ馬グルーミン★UP!(ゆうきまさみ)
烈火の炎(安西信行)
H2(あだち充)
今日から俺は!!(西森博之)
MAJOR(満田拓也)
太陽の戦士 ポカポカ(久米田康治)
DAN DOH!!(万乗大智)
GS美神 極楽大作戦!!(椎名高志)
モンキーターン(河合克敏)
なぎさMe公認(北崎拓)
エンヤ KODOMO忍法帖(森下裕美)
東京番長(鈴木けい一)
俺たちのフィールド(村枝賢一)
秘拳伝 キラ(三好雄己)
砂漠の野球部 第二部砂の嵐編(コージィ城倉)
アクシデン(山田貴敏)

【人気作家の重用が目立った00年代】


(画像引用 :『まんだらけ』公式サイト https://order.mandarake.co.jp/order/)

豪華連載陣によって華やかな誌上となった90年代ですが、どんな作品にも終わりはやってきます。
90年代後半になると、それまでサンデーを支えて来た長期連載作品が相次いで完結を迎え、世紀末が迫る中で新たな局面を迎える事になりました。

そんな中でサンデー編集部が打ち出した方針は「ヒットした作家を重宝する」という戦術。
これは高橋・あだちの二大巨頭がヒット作を連発した事も大いに関係していると思われます。

うしとらの連載を終えた藤田和日郎先生が1997年より『からくりサーカス』の連載を開始。
今日俺の西森博之先生も1999年に『天使な小生意気』をスタートし、どちらも見事にヒットしました。
更に、96年にスプリガンを完結させた皆川亮二先生が『ARMS』『D-LIVE!!』を手掛け、いずれもヒット作となりました。

一方で新連載の数は年々減少傾向にあり、1990年代前後は1年で10~20作品を新たに連載していましたが、1996~1999年はいずれも10作品未満に留まっています。
ヒットした作品を長期連載にする傾向が強まり、新人が入る枠が少なくなった弊害によるものと思われます。

しかし2000年代に入ると、再び年間10作品以上の新連載を立ち上げるようになります。
その中で『金色のガッシュ!!』『史上最強の弟子ケンイチ』などのヒット作も生まれ、サンデーは再び活気を取り戻しました。

2003年には『結界師』、2004年には『ハヤテのごとく!』が連載を開始。
どちらもアニメ化を果たし、長期にわたってサンデーを支える看板作品となり、新人発掘は一定の成果を収めました。

週刊少年サンデー 2005年43号連載陣

結界師(田辺イエロウ)
金色のガッシュ!!(雷句誠)
MAJOR(満田拓也)
ワイルドライフ(藤崎聖人)
名探偵コナン(青山剛昌)
犬夜叉(高橋留美子)
絶対可憐チルドレン(椎名高志)
ラブリー フェアリー(小野寺真央)
クロスゲーム(あだち充)
MÄR(安西信行)
ブリザードアクセル(鈴木央)
焼きたて!!ジャぱん(橋口たかし)
ハヤテのごとく!(畑健二郎)
最強!都立あおい坂高校野球部(田中モトユキ)
道士郎でござる(西森博之)
あいこら(井上和郎)
見上げてごらん(草葉道輝)
クロザクロ(夏目義徳)
兄ふんじゃった!(小笠原真)
からくりサーカス(藤田和日郎)
こわしや我聞(藤木俊)
D-LIVE!!(皆川亮二)
ネコなび(杉本ペロ)
史上最強の弟子ケンイチ(松江名俊)※休載

 

【現在の連載陣は……?】


(画像引用 : Amazon)

近年のサンデーは、大ヒット作を多数抱える黄金期と比べると地味な印象は拭えません。
しかし他の少年誌と比較して、決して質で劣っているという事はなく、面白い連載作品が幾つもあります。

その筆頭は、2023年秋にアニメ化が決まっている『葬送のフリーレン』
魔王を倒した後の世界を淡々と描いた本作は、これまでのファンタジー作品にはない空気感が漂っていて、派手さはないものの染み入るような面白さがあります。
今のサンデーを象徴する看板作品です。

『龍と苺』も、近年人気を伸ばしていますね。
将棋の世界で中学生女子が無双する……というあらすじや、主人公・苺の序盤の非常識なイキりを見て敬遠している人もいるかもしれませんが、竜王戦決勝トーナメントに入ってからは苺も大分落ち着き、「自分以上の棋力を持つ相手をどうやって倒すか」というテーマのもと、毎回様々な戦術を用いて難敵に挑む姿が好評を博しています。

こちらも地味ですが『白山と三田さん』も不思議な空気感のラブコメです。
美男美女ではないメガネの2人が、それぞれのこだわりや大事にしている事を共有しながら仲を深め、独特な青春を謳歌する日常もの。
この作品でしか味わえない、渋い読後感があります。

その他にも、アニメ化を果たしている『よふかしのうた』『トニカクカワイイ』『MAJOR 2nd』『古見さんは、コミュ症です。』『魔王城でおやすみ』『舞妓さんちのまかないさん』など、有名な作品は結構あります。
現在も連載が続くコナンも合わせると、黄金期とまでは言えないものの、中々の陣容ではないでしょうか。

【まとめ】

雑誌として最もヒットしていたのは80年代、ヒット作が一番多かったのが90年代、アニメ化が最も多かったのが00年代といった感じで、甲乙付けがたいですね。
それでも敢えてどれか一つの時期を選ぶなら、1990年代の連載陣が一番凄かったように思います。
とはいえ2000年代もそれに負けないくらい充実したラインナップで、やっぱり一つの時期に絞るのは難しいです。

皆さんはどの時期のサンデーが一番好きですか?

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です