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Dec

鬼滅の刃・名言集〜鱗滝左近次編〜厳しい言葉の裏にあるどうしようもないほどの弟子思い

『判断が遅い』


引用:comic-kingdom.jp
これは単行本1巻、第3話【必ず戻る夜明けまでには】にて初めて鱗滝左近次が登場するシーンでの炭治郎との一幕です。
鱗滝左近次とは、冨岡義勇の育て手で、義勇からすれば師匠にあたり、狭霧山の麓に住んでおり天狗のお面を付けた老人です。鱗滝左近次も以前は鬼殺隊最高位の柱としての経験があり、現在は第一線から退いています。育て手といって、鬼殺隊に入隊するにあたっての最終選別を突破するに足る人材の育成を担っています。
冨岡義勇は初登場シーンで炭治郎と邂逅し、鬼と化した炭治郎の妹・禰豆子を殺そうとします。飢餓状態でありながら、人を襲わなかった禰豆子が今までの鬼との違いを感じ、鬼殺隊入隊志願の少年という形で鱗滝左近次に紹介をします。自身の弟子である冨岡義勇の紹介という事もあり、炭治郎が鬼殺隊士としての資質を備えているかを判断する為に、炭治郎にこのような質問をします。「炭治郎、妹が人を喰った時、お前はどうする?」この質問に対し炭治郎は即座に応答する事が出来ません。当然、炭治郎は妹の禰豆子が人を喰うとは微塵も思ってはいないでしょうし、おそらく現段階ではそこまで深く考えてもいなかったでしょう。すると鱗滝左近次は、炭治郎の頬を平手打ちし、言い放った言葉が「判断が遅い」という一喝だったわけです。頬を張られ呆然とする炭治郎に対して、鱗滝はこのように続けます。「今の質問に間髪入れず答えられなかったのは何故か?お前の覚悟が甘いからだ。」鬼になった妹を連れて歩くという事は、相応のリスクが伴います。万が一にでも禰豆子が人を襲った際に覚悟が必要であると諭します。
なぜ鱗滝が炭治郎に対してこのように厳しい態度をとるのかは生身の人間である鬼殺隊士が、頸を切られない限り絶命する事が無い鬼との闘いが苛烈を極めている事が原因です。鬼殺隊と鬼との争いはそれこそ数百年以上も続いており、鬼殺隊に入隊を希望する人材を育てる事の難しさを誰よりも理解しているからでもあります。最終選別の試験内容は藤襲山(ふじかさねやま)にて鬼殺隊士が生け捕りにした鬼から自身の身を守りつつ、7日間生き続ける事が入隊の条件となります。実は藤襲山には現役の鬼殺隊員だった頃の鱗滝に捕えられた手鬼という鬼が囚われており、鱗滝の弟子を執拗に狙い続けていました。最終選別に通過出来なかった事は選別中に死んでしまった事を意味します。手鬼は鱗滝を逆恨みし、13人もの鱗滝の弟子を手にかけていました。当然、鱗滝は手塩にかけた弟子が帰らぬ人になっている事を知っている為、より厳しく、強力な剣士を育てようとするわけです。このような理由から、炭治郎への厳格な態度はむしろ必然と考える事が出来ます。作中でも天狗のお面を外しているシーンはない事から素顔は不明です。表情が読み取れない事から、鱗滝左近次という登場人物の人間性や性格などを読み取る情報は少ないですが、炭治郎が見事最終選別を突破し、鱗滝の元へ帰ってくるシーンでは涙を流しながら抱擁するシーンがある事から情に厚く、弟子想いの良い師匠であることは間違いない事が分かります。

引用:prcm.jp

「よく頑張った、炭治郎、お前は凄い子だ」

この名言は単行本1巻 第6話 【山ほどの手が】での名言です。
鱗滝左近次の元で修業に励む炭治郎。その修業内容は修業の範疇を超え、時には命に関わる程の過酷さを極めました。そんな中、最終選別に行く前の最終試験として、大岩を刀で両断するという課題を炭治郎に与えます。後にその真意が鱗滝本人から語られますが、無茶な課題を出し、根が優しい炭治郎に鬼殺隊入隊を諦めさせる意図がありました。鱗滝は自身の弟子たちが13人も殺されている事から、もう自分が手塩にかけた子供たちが死にゆくところを見たくないという思いがあり、炭治郎にこの課題を言いつけます。結果として炭治郎は大岩を両断する事ができ、最終選別に行くことを許可されます。作中で初めて炭治郎の事を褒める鱗滝。言葉の後には熱い抱擁をします。天狗のお面のせいもありどんな表情をしているのか描かれてはいませんが、弟子が自身の予測を遥かに超えた事は大いに嬉しい反面、
自身の弟子を再度最終選別に向かわせる事は大いに不安だったに違いありません。

『もしも禰豆子が人に襲い掛かった場合は竈門丹炭治郎及び鱗滝左近次・冨岡義勇が腹を切ってお詫び致します。』

これは単行本6巻、第46話【お館様】にて登場する名言です。
鬼になった禰豆子を人間に戻すべく鬼殺隊員として禰豆子と同行している竈門炭治郎。本来鬼殺隊とは、鬼を狩り殺す集団であり、鬼殺隊員が鬼を同行するなどは言語道断である。鬼殺隊での隊律違反として、鬼殺隊の本部に召喚された竈門炭治郎は、そこで鬼殺隊の中で最も位の高い柱の称号を得た9人の剣士からなぜ鬼狩りでありながら、鬼を同行しているのか?と詰問されます。事情を知らない柱達は、炭治郎と禰豆子に対して処罰を与えようとします。もともと鬼殺隊への入隊を希望する剣士の多くは、家族や友人、そして恋人などの大切な人を鬼によって奪われてしまった境遇を持っている人間が多く、鬼に対して人一倍の執念と憎悪を抱いているわけです。その為、新人隊士である炭治郎がどのような事情を背負っていて鬼である妹の禰豆子を同行していたとしても、理解には遠く及びません。柱達の中で意見が割れている中、鬼殺隊党首・産屋敷輝哉が登場します。この産屋敷輝哉という人物は長年に渡り、一族で鬼の殲滅に尽力しており、かつて一族の中から鬼を輩出してしまった呪いを受け、病弱で短命な宿命を背負っています。作中で初登場のシーンでも、目はほとんど見えておらず、一人では歩くこともままならない為、自身の子供に手を引いてもらいながらの登場でした。お館様の登場後、お館様自身から柱に対して炭治郎の処遇について説明があるもののそれでも納得をしない柱に対して、ある1通の手紙を読み上げます。手紙の差出人は継子である炭治郎の為に、育て手である鱗滝左近次がお館様に直接たしなめた物です。もともと育て手は自身の弟子に、鬼殺隊の最終選別試験を突破する為の特訓をします。いわば師弟関係が結ばれている事になります。炭治郎は肉親を鬼に殺されており、身寄りが無くなかった炭治郎に対して、鬼殺隊最高位の柱に位置する冨岡義勇は自身の育て手である鱗滝左近次を紹介します。炭治郎は鱗滝左近次の元2年間の修業を経て見事最終選別を突破し、鬼殺隊に入隊する事になります。この名言は、お館様にあてた手紙の一文であり、作中でも炭治郎が涙を流して感動するシーンなのですが、今後の物語の重要設定を表しています。通常鬼に変貌してしまうと、飢餓状態に陥り、まず栄養価の高い肉親を襲う習性があります。ですが禰豆子は鬼になり最初こそ炭治郎に襲いかかりますが、辛うじて理性を保ち、敵として認識した冨岡義勇から兄である炭治郎を守ろうとします。この鬼としての異常な事態が、現在の硬直した鬼狩りと鬼との長年に渡った争いに一石を投じる可能性を秘めていると感じた鱗滝左近次は、自らの命を引き換えに炭治郎が禰豆子を連れて鬼殺隊員として生きていく事をお館様に上申するのでした。この手紙がキッカケとなり炭治郎と禰豆子の処分は不問となり物語は次の局面に進むことになります。自身の弟子の為に自らの命を張り、その将来性に賭けた鱗滝左近次の人間性が垣間見えるシーンとなっています。

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