【ミギとダリ】ストーリーをネタバレ！

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サスペンス＆ミステリー＆ギャグコメディ要素満載の『ミギとダリ』。
刊行されている第3巻までのストーリーをネタバレで大公開します！

1990年神戸市北区「オリゴン村」園山家

子供のいない60代夫婦の園山家では、ひとりの少年を養子として迎え入れた。
美しく聡明な少年の名前は「秘鳥（ひとり）」。
彼の到着を持ち望んでいた園山夫妻は、さっそく秘鳥の部屋へと案内する。
ひとりで部屋の片づけはじめた秘鳥は、ひときわ大きな箱を開封する。そこから現れたのは、秘鳥に瓜二つの少年！
実は秘鳥とは、ふたりの少年「ミギ」と「ダリ」がふたり一役で演じている少年だった…。

その夜、秘鳥の歓迎会とばかりに料理を作り過ぎた園山夫人（ママ）は、残った手つかずの料理に心を痛める。
その様子を見た秘鳥は、満福にもかかわらず料理のお代わりを申し出る。
料理を給仕しようとする夫妻の目を盗み秘鳥は、テーブルの下に隠れていた、もうひとりの秘鳥と軽業師のような素早さで入れ替わるのだった！
ママは、がんばって料理を食べてくれる秘鳥に満足する。

食後、園山氏（パパ）に頼まれ肩もみをはじめた秘鳥。
「息子に肩を揉んでもらうのが夢だった」とうパパの言葉に、もうひとりの秘鳥も加わり4本の腕でパパを満足させる施術を行うのだった。

園山家での初日を無事に終えた秘鳥たちは、お互いを「ミギ」「ダリ」と呼び、「ひとりの人間として慎重に“事”を進めよう」と不敵な笑みを浮かべる……。

園山家の秘密？

園山家で、秘鳥としていい子を演じ続けるミギとダリは順調に時を過ごしていた。
園山夫妻の会話を盗み聞きし子供を持ったら一緒にやりたかったこと（チェリーパイを作ったり、肩車をしたり）の願いを叶えたり、唯一の敵と思われた飼い犬のサーディンを味方につける。

そんなある日、夫婦が出かけた留守を狙って家中の探索をはじめるミギとダリは、隠し部屋で大量の人毛を発見。
帰宅し、秘鳥に内緒で大きな物体を物置に運び込み「秘鳥にはばれないように」という夫妻の会話を聞いた秘鳥は、夫妻に疑惑を抱き「やられる前にやる」決意を固める。

翌日、近隣の住民を招待し秘鳥の歓迎パーティーが催される中、ミギとダリは園山夫妻を事故に見せかけて燃やす計画を立てる。
いよいよ計画を実行させようとしたその時、昨日、夫妻が物置に隠した物体が自転車であることを知ったダリは計画を中止するのだった。

結局、園山夫妻に後ろ暗いところはなく、単純に秘鳥を喜ばせようとサプライズを計画していたにすぎなかったことを知るふたり。
園山夫妻の暖かさから家族愛の片鱗を感じたミギだったが、ダリは固い表情でミギを外に連れ出す。
ふたりが着いた場所は、粗末な石碑があるオリゴン村を見下ろす丘の上。

「7年前、ぼくたちはここに住んでいた。そしておかあさんはこの町の人間に殺された」
「ぼくらが養子として入りこんだのは、この町で犯人を捜しだし…」
「殺すんだ……ふたりでひとりの人間として」

そう決意を新たにするミギとダリの影は、1つに溶けあうのだった……。

友達の家へ

ミギとダリは母を殺した犯人への手掛かりとして、自分たちが住んでいた「ミジンコ模様（ペイズリー模様）の壁紙のある部屋」を探すことに決めていたが肝心の場所は覚えていない……。
そこで、オリゴン村の家を片っ端から探すことに。
まずは、ボーイスカウトで友達になった秋山の家に、表向きは遊びに行くということで調査に向かった秘鳥。
ダリが秋山の相手をしている間に家内を捜索するミギだったが、睡眠中の秋山の姉に抱きしめられ、ちょっと嬉しくなってしまう。
一方、ダリは秋山を引き留めるために聞きたくもない話を聞き、秋山の気持ちがわかるふりをしたことから秋山に抱きしめられてしまう。
良い思いをしたミギとげんなりしたダリだったが、秋山の家にはふたりが探すミジンコ模様の壁紙はないことがわかった。

次に丸太の家を訪れることになった秘鳥。
ここではミギが丸太の相手をしている間にダリが調査をするため、「短気なミギが冷静でいられるように」と前夜に悪口を言われても切れないようにと特訓を行う。
当日、予想した通り丸太の心ない数々の仕打ちに受けるミギだが、じっと耐えることに成功していた……。

一通り調査をし、丸太の家にミジンコ模様の壁紙がないことを確認したダリは、「ゲーム」と称して丸太が一方的にミギを痛めつけているのを見てブチ切れてしまう。
ミギと入れ替わったダリは丸太をボコボコにするが、「ぼくららはいつも冷静に」とミギはダリを止める。
いつもの立場が逆転したようなミギとダリ。しかし、その夜の兄弟喧嘩ではいつもの短気なミギに戻っていて、なんとなくホッとしたダリなのであった。

一条家

園山夫人の声まねを習得したミギは、家政婦の光山から一条家にはミジンコ模様の壁紙があることを聞きだす。
秘鳥は、一条家の息子の瑛二と友達になろうと画策するが、ボーイスカウトの集まり当日にダリが熱を出してしまったため、ミギだけで瑛二の観察をすることに。
ところが偶然にも瑛二の班に入ったミギは、このまま瑛二と友達になれると思い、瑛二の気を惹こうとするがことごとく失敗…。
どうしてよいかわからなくなったミギは、ダリがここにいるつもりになってひとり二役を演じてヒントを得ようとする。
ひとりで悪口を言い合い、架空の相手と殴り合いをするミギ……そんな姿をなんと瑛二に目撃されてしまう！
これで瑛二と友達になる道は完全に断たれたと思ったミギだったが、瑛二の口から意外なセリフが飛び出す。
「君は多重人格なんだな」
そして瑛二は自分の父が精神科医であることを明かし、「家にカウンセリングに来ないか」とミギを誘う。
こうして期せずして瑛二の家に入り込むチャンスを得ることにミギは成功したのだった！

カウンセリング当日。
ミギがカウンセリングを受けている間にダリが家内を調査する手はずで、一条家を訪れたふたり。
瑛二自らがカウンセリングを行うと言ったことから、ミギは「お医者さんごっご」だと思い、適当に話を合わせることに。
さらに瑛二は治療も行うと言うと、ミギをベッドに縛り付け催眠術をかけて過去を聞き出そうとするのだった。
必死に催眠術に抵抗するミギだが、現在から過去へと記憶の断片が浮かんでくる…気が付くとミギの横にはダリ立っていて、瑛二はいなくなっていた。（ダリは台所に火を点け、瑛二をおびき出してた）

ミギが夢の中で思い出した記憶を聞いたダリは、手書きの一条家の見取り図を見て、自分が見落とした部屋があるのではないかと気が付く。
向かった先は物置。そこでミギはカーテンの後ろに施錠されたドアがあり、ドアの下部に横長の扉があるのを発見するのだった。
扉の向こうにあったのは、ふたりが探すミジンコ模様の壁紙の部屋。
壁紙には、母が書いたミギとダリへのメッセージがしたためられていたため間違いないことを確信し、ふたりは一条家を後にする。

こうして一条家こそが自分たちが幼い頃母親と過ごした部屋を突き止めたミギとダリは、一条家のことを本格的に調べることに。
園山家のペットであるサーディンの下にミギが隠れ、犬の散歩のふりをして噂話を聞き込むが一条家に関する悪い噂はひとかけらも聞こえてこないどころか、一家揃って良い評判ばかり。
ダリは、母は瑛二の父の元患者だったが男女の関係を持ち、あのミジンコ模様の部屋に監禁されていたのではないかと推測する。

一方ミギは、瑛二に催眠術をかけられて以来過去の記憶を思い出すことが増え、いま自分たちがいる場所こそが母親の死体を見つけた場所であることを思い出し顔色を変える。
母親は後頭部に殴られた傷があったこと、死体の向きなどを思い出したミギだったが、それ以上は思い出せず、母の眠る丘までやってくる。
母の死の真相を得るべく、さらに瑛二に接近し情報を得ることを誓うミギとダリ……。
その時、サーディンが母のお墓を掘ってしまうというアクシデントが起こるが、掘った土の中から新たな手掛かりとして1個のボタンを発見するのだった。

中学校入学

中学校の入学式当日。
秘鳥の制服姿にメロメロになった園山夫婦と共に学校に向かったダリは、瑛二は特進クラスで、自分は普通科クラスとを知り落胆する。
しかし、同じクラスになった秋山から「テストでいい点を取れば、特進クラスにいけることがある」と聞き、学校のトイレでその情報をミギに伝えるが、勉強が苦手なミギは良い顔をしない。。
そこへたまたま、クラスメートと瑛二がやってくる。
秘鳥は瑛二に話しかけてみたが、瑛二は「君なんか知らない」と一蹴するのだった。

結局、瑛二に近づくにはテストで良い点を取るしか方法がないことに気付くふたりだったが、国語と英語を担当するミギの点が悪すぎて前途多難であることが判明……。
そんなある日、ミギは図書室で見かけた女生徒に一目惚れしてしまう！！
女の子に夢中で勉強が手につかないミギにダリは腹を立てかけるが、「その娘のためなら何でもできる」というミギのセリフを聞いて態度を変えるのだった。

実はその女の子は、学校内で目立たないようにと女装したダリ！
女装したダリは、ミギにサリーと名乗り「バカに興味はない。おりこうになって出直して」と告げるが、それを聞いたミギは猛勉強を開始する。
その結果、ミギの小テストの点数はうなぎ上りとなる。
サリーの一言がミギの学習意欲を向上させることを知ったダリはサリーの姿で、中間テストでミギが英語と国語で100点を取ったら好きになっちゃうかも？とダメ押しをするのだった。

中間テストが終わり、ミギは両教科でまさかの100点をとる！
その執念に脱帽したサリー（ダリ）はミギとデートすることを約束し、日曜日に水族館を訪れる。
しかし、これ以上ミギを騙し続けることに良心の呵責を感じたサリー（ダリ）は「遠くに引っ越す」と言い、ミギに別れを告げるのだった。

中間テストの順位表が掲示され瑛二は特進科のトップとなる。
そして、秘鳥が普通科のトップであることを知った瑛二は、再び秘鳥に興味を持つ。
ある日、不在クラスの抜き打ち検査を行っている最中に瑛二は、秘鳥の持ち物から紐に通されたボタンを見つける。
そのボタンはミギとダリの母親の墓から見つかった物だったが、それを見た瑛二は目を見開き「異常あり」と呟くのだった。

一条家の企み

後日、一条家に招かれた園山夫妻と秘鳥は、瑛二とその母、そして瑛二の妹の華怜と食事を楽しんでいた。
秘鳥が中間テストで普通科トップだったことが話題に上り嬉しそうにしていた園山夫妻だったが、瑛二の母が「秘鳥が犯罪を犯している」という発言に驚愕する。
瑛二は、先日秘鳥が遊びにきて勝手に帰ってしまった後、服のボタンがなくなっていたことを告げ、そのボタンは秘鳥が盗ったのであって、たった今も身につけているはずだと言う。
そして、秘鳥に服を脱ぐよう命じるのだった。

一方、一条家を探索していたダリは、すべての部屋が施錠されていることを不審に思い食堂へやってきたところ、ミギが窮地に陥っているところに遭遇。
すぐに状況を把握すると素早くテーブルの下に潜ぐり、ミギの首にかけたボタンの紐を切り、間一髪でボタンの回収に成功、これでことなきを得たかのように思った次の瞬間……。
急に姿を現した大きな黒い犬に瑛二は洋服の匂いを嗅がせると「探せ」と命じるのだった。
とっさのことでテーブルの下で動けずにいるダリ……。
すると「僕が盗りました。とってもキレイなボタンだったから、つい」とミギが自白をはじめる。
ミギは、ダリの存在がバレるのを防ぐため罪をかぶることに決めたのだ。
それを聞いた園山夫妻は許しを請うが、「このことが施設の人に知れたら秘鳥とは二度と会えなくなるでしょう。秘鳥くんが正常な精神状態になるまで一条家で預かるというのは、いかがでしょう」と瑛二の母は提案するのだった…。

瑛二の母が秘鳥を預かろうとする真意はどこにあるのか？
以下次巻！