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Mar
【この音とまれ!】来栖妃呂というデレると超絶可愛くなるヒロイン
悪役から一転、ピュア過ぎるヒロインに
出展 : Amazon.co.jp
過去のトラウマから、やさぐれた行為に走っていたヒロですが……それは足りない部分を補い支え合いながら楽しそうに演奏する箏曲部を羨ましいと思う気持ち、すなわち「仲良し」への羨望の裏返しでもありました。
そのことをさとわに指摘されたヒロは、暴言の翌日に「ちゃんと話してくれるなら、ちゃんと聞くから」と言ってくれた武蔵の言葉や、あれだけのことをした自分を責めず普段と変わらない様子で接するチカに、一度は絶望した人と人との繋がりをもう一度信じようと決心したようで、あらためて箏曲部で活動することを選択し、そのためのケジメとして謝罪行脚を行います。
彼女の嘘で和を乱した人たち全員に謝り、ぶん殴られてきたのです。
以降、ヒロは本来の姿である気っ風の良さを前面に出し、ネイルもやめ、箏曲部の部員として真面目に取り組むようになります。
元々箏の経験者だったこともあり、合宿ではリズム感が悪いコータをややスパルタ気味に熱血指導。
そのコータが夜間に抜け出してこっそり自主練習していた際には、自分の指導の仕方が原因でイヤになって逃げ出したと思い詰め、そうじゃないと知ると安堵のあまりポロポロ涙を流しました。
人間不信になり孤立していたヒロにとって、再び人の輪の中にいられる喜びは大きく、輪の一員として役に立ちたいという思いがとても強かったようです。
そしてもう1つ、ヒロの中に芽ばえた思いがあります。
武蔵への恋心です。
各方面への謝罪を済ませ、晴れて箏曲部の一員となったヒロは、自分と正面から向き合いそのきっかけを作ってくれた武蔵に感謝の念を抱いていました。
彼が他校との力の差や部長としての責任、自分自身へのコンプレックスに悩んでいた際には、自ら副部長になると提案し負担を減らそうとします。
ヒロにとって、武蔵は自分を孤独から救ってくれた恩人だったのでしょう。
その後、ヒロにとって特別となる1日が訪れます。
学祭の買い出しで同じ班になった際、ヒロは箏曲部に入る前に武蔵のことを「なでしこちゃん」とバカにしていたと友達にバラされます。
過去の自分を悔いて謝るヒロに対し、武蔵は気にも留めず「今の来栖さんのことちゃんと知ってるから大丈夫」と笑顔で発言。
武蔵の「大丈夫」という言葉に、ヒロは思わず泣きそうになるほど感動します。
更にその直後、ヒロにとって大事件が勃発します。
武蔵と一緒に買い出しに出かけた際、かつてヒロの人間関係をメチャクチャにしたあの転校生の女と元カレのカップルにたまたま遭遇してしまったのです。
元カレは相変わらず今カノの嘘を信じ、ヒロを悪く思っている様子。
再び絶望に沈もうとするヒロでしたが……それを救ったのが武蔵でした。
ヒロの手を引いてその場から連れ出し、去り際に「そいつを信用しない方がいい」と言ってくる元カレを一睨みして「ご心配なく。あなたよりは人を見る目あるんで」と言い放ちます。
この日の出来事が決定打となり、ヒロは武蔵を好きになっている自分を自覚しました。
一方で、恋にうつつを抜かし箏の練習が疎かになるのを危惧した彼女は、自分の気持ちを押し殺そうとします。
かつて自分が壊そうとしていた箏曲部を、今は何より大事に考えている証ですね。
しかし、ヒロの気持ちに気付いた顧問の滝浪涼香(たきなみ すずか)から「どうせならその気持ちをパワーにしてみせろ」とハッパをかけられたことで、自分の気持ちに正直になってもいいんだと思い直します。
ただし部活に悪影響がないよう、引退まで気持ちを伝えず悟られもしないようにすると決意し、密かな片思い生活を開始しました。
初登場時は随分とスレた女子という印象でしたが、武蔵に恋してからの彼女はひたすらにピュア。
武蔵と部室に行く途中一緒になるだけで舞い上がり、話をするだけも赤面するようになります。
この凄まじい変貌ぶりとギャップは、他のあらゆるヒロインの中でもトップクラスと言えるでしょう。