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24

Aug

【頭文字D】永遠の金字塔!クルマの青春漫画「頭文字D」の登場人物&名言!

「頭文字D」(イニシャルD)は、1995年に連載がスタートし、18年の連載期間を経て2013年に完結している漫画作品です。関東にある峠の公道(ストリート)を舞台にレースバトルを繰り広げる、青年たちの青春物語です。
大胆な画面構成、精緻な車の描写、スリリングなバトル展開などに加え、登場人物のリアルな成長やエピソードもとても魅力的です。車やレース関連の作品にあまり関心がなくても、この作品だけは好きだというファンが多いのはそのためでしょう。

今回は、レースバトルの金字塔「頭文字D」に登場する主要な登場人物5人を、名言やエピソードとともに紹介します。主人公・藤原拓海、高橋涼介、高橋啓介、藤原文太、そして池谷先輩の5人です。できるだけその人物のありかたやポリシー、成長などがわかるセリフとエピソードを選んでいます。
読み返されるファンやこれから読んでみたいという人が、ぜひこの作品に触れ、より楽しめるきっかけになれたら幸いです

引用:amazon.com/

藤原拓海


引用:cloudfront.net

「楽しいんか? そんなことして」

(1巻 p.18)

「頂点に立つドライバーになりたいんだ」

(17巻 p.67)

主人公の藤原拓海(ふじわらたくみ)は、比類なき才能とドライビングセンス、そして父親・文太(ぶんた)独自のコーチングによってうまれた、ニュータイプのドライバーです。18歳とは思えないほど卓越したドライビングで、スーパーカーを運転するライバルたちに「ハチロク」で勝つのです。

ですが、ふだんは群馬県の県立高校に通う、少しぼんやりとした男の子です。
峠でのレースバトルを中心にした作品の主人公にもかかわらず、車に何の愛情も関心も持ちあわせていません。中学1年生のころから商売の手伝いのために運転しており、「面倒くさい」「飽き飽き」「朝眠い」など、ちっとも楽しいイメージがないからです。年齢を問わず、車をまるで情熱や憧れの象徴のように感じている登場人物の中で、ひたすら浮いています。

年齢不相応に熟練したドライビングスキルと、車への感情がまったく嚙みあっておらず、それがもとで高橋涼介からは不思議がられ、啓介からは「走り屋なら自分が走りこんで身につけた技術にプライドを持てよな!!」(2巻 p.170)と責められます。

ですが、類稀なる才能を持つ天才が放っておかれることは、まずありません。高橋兄弟をはじめ、各峠で実力No.1を自負するドライバーたちが次々に拓海にバトルを申し込みます。そして、ことごとく敗れるのです。
ですが、拓海と勝負したドライバーは、例外なくその才能とドライビングに惚れ込み、以降ずっと応援し続けます。妙義ナイトキッズの庄司慎吾のように、アクが強く、悪役寄りの人物として登場していてもです。彼らにとって、拓海が身につけているドライビングがどれほど熟練していて圧倒的なのか、とてもよくわかります。

車の楽しさがまったくわからないという、いわばマイナス地点から出発している拓海が、プロドライバーになって自分の得意分野の頂点になりたい、と決意することはとてつもなく大きな成長です。それらはレースバトルという「人との出会い」により、少しずつもたらされたものです。
中学1年生のころから無免許運転し、コップの水をこぼさないように運転するトレーニングを続けてきたなど、漫画らしいエピソードもありつつ、多くのファンに愛されている理由のひとつは、王道の成長物語でもあるからではないでしょうか。
拓海をはじめとするたくさんの登場人物が、普遍的な足取りで成長している姿に、深い共感や、応援したくなる気持ちがわき起こります。

「そんなんじゃ直ってもなんかちがうクルマみたいで やだよオレ」

(10巻 p.182)

愛車ハチロクに対する愛情がとても強く、エンペラー・須藤京一とのバトルでエンジンブローを起こしたハチロクに、新しいエンジンを載せかえることにも最初は反対します。「速ければ何でもいい」「しかたがない」といった割り切った性格ではなく、どうにか修理してこれまでのエンジンを大切に使い続けようとした姿も、たくさんのファンから愛される魅力のひとつです。

拓海が運転する車は、終盤に登場するスバルのインプレッサを含めて、2台あります。ですが、多くの原作ファンの記憶に残っているのは、やはりトヨタの「ハチロク」(パンダトレノ、AE86)ではないでしょうか。「藤原とうふ店(自家用)」と大きく書かれたハチロクで峠の下りを疾走する姿は、一生忘れられないほど印象的です。

高橋涼介


引用:amazonaws.com

「マイナー路線をつっ走る方がたぶんオレの性に合ってるんでしょう」

(4巻 p.133)

第一部の高橋涼介(たかはしりょうすけ)は、超一流の「ドライバー」として登場します。主人公・拓海が勝つまではずっと無敗を誇ってきた「白い彗星」でした。愛車は、マツダのサバンナRX-7 FCです。
結果として何とか勝てたものの、涼介にとってはアウェイである秋名がバトル地だったなど、拓海はとても「勝った!」と思えないほどの強敵でした。

ドライバーとしての涼介が、どういったポリシーで最速を追求しているのか、もっともよくわかるセリフです。
プロドライバーへの登竜門になりうる、レース関係者からのスカウトにもまったく興味を持たず、「社会的にも認められて脚光を浴びる表舞台に出たいとは思わないのか?」(p.132)と知人から問われ、まったく思わないと断言します。そして、自分はメジャーではなくマイナー志向だからと答えます。
レースで認められたいわけではない涼介は、では一体、何のために赤城レッドサンズを率い、後にプロジェクトDという大型チームまで統率するようになったのでしょうか。それは、第二部の中で次第に明らかになっていきます。

「Dの頭文字(イニシャル)にこめた俺の願いだから」

(48巻 p.109)

第二部の涼介は、プロジェクトDのチームを統率する、いわばチーム監督です。彼が書き続けている論文「公道最速理論」を、現実で実践するチームです。

他の登場人物は、第一部と第二部で「役割」が基本的に変わりませんが、涼介だけは、ドライバーからプロジェクトチームの監督へと大きく変わります。
そのため、チームをまとめあげる統率力やコーチング力を発揮する姿などが多く見られるようになります。プロジェクトDは、ドライバーだけでなく専属メカニックや広報担当など、モータースポーツにおいても重要になる職業がひととおり揃っており、まるでプロのレースチームのようです。

プロジェクトDの活動が終わる最終巻である48巻では、メンバーが「解散式」という名のバーベキューをするシーンが描かれています。今後レースやモータースポーツ関係の仕事に就きたいと話す仲間たちを、涼介はほほえんで見守っているだけで何も話しません。次のシーンでようやく、彼はモノローグ(心の声)で、プロジェクトDの「D」が意味するのは「DREAM」だと語るのです。そして、主人公の拓海や弟の啓介のような、世界に通用する「ダイヤの原石」を育てることが夢だと続けます。
それならば、「D」は「DIAMOND」という意味もあると言えそうです。
そういう意味で、作者が作品タイトルに込めた頭文字の「D」を、物語をとおしてもっとも体現してきた登場人物は、涼介であるとも考えられます。

ちなみに、このとき涼介は、世界レベルのドライバーを育てることを「夢というにはちっぽけだけど」(p.109)と語っていますが、これに驚かされた読者は多かったのではないでしょうか。どれほど大きな夢であれば、ちっぽけだと思わないのでしょうか。涼介の考えの大きさと深さに、最後の最後まで度肝を抜かれます。

高橋啓介


引用:pinimg.com

「複雑な気分だぜ 二人のバトルをオレはなぜか見たくないんだ」

(3巻 p.167)

粗削りではあるものの、天性のドライビングセンスを持ちあわせる高橋啓介(たかはしけいすけ)。愛車は、マツダ アンフィニRX-7 FDです。
高橋涼介の弟にあたり、同じく大病院の息子です。ですが、いわゆる御曹司らしい雰囲気はなく、考え方から言葉遣い、それにファッションも「いかにも走り屋らしい」と言えます。あまり片づいていない部屋には、車関連の雑誌やグッズがいくつも転がっています。
クールで理論派の兄・涼介に比べて感情が表に出やすく、熱くなりやすく負けず嫌いで、等身大の青年らしい登場人物です。それはドライビングにも表れていて、プロジェクトDの初期は粗削りな走りが課題にもなっています。

セリフは、兄の高橋涼介と主人公・拓海が秋名でバトルすると決まった後、同じチームのメンバーである史浩に本音を語るシーンのものです。啓介の人間味ある性格がとてもよく表れています。
本来であればまちがいなく兄の涼介を応援しているはずですが、拓海とバトルして負けている啓介は、そのドライビングに惚れ込んでもいます。自分よりも上だと感じるところのあるドライバーを素直に認め、尊敬できるところにも、啓介の人柄がよく表れています。

バトルすればかならず勝敗はつきますが、頭ではわかっていても、どちらかが負けるのを啓介は「見たくない」と感じます。勝ち負けをつけるためにするレースバトルにおいて、ドライバーでありながらこれほど複雑な心境を口にする人物はあまり多くありません。また、勝敗にこだわる啓介がそれを口にしていることからも、どれほどこのバトルが彼にとって、そして群馬エリアにとって重要な一戦だったかがよくわかります。

ホームチームであるレッドサンズでは中村賢太という後輩にとくに慕われており、時にうっとうしがりながらも、ドライビングなどを教えています。才能やテクニックだけではなく、こういった面倒見のいい兄貴肌な性格も、魅力のひとつです。
チームメンバーだけでなく、自分が認めたドライバーに対しては仲間意識が人一倍強い人物でもあります。主人公・拓海をライバル視しているものの仲間意識もあり、まだプロジェクトDが始まる前からまるで同じチームであるかのように接するエピソードが数多くあります。

「負けなくてもいい負けが‥ こんなとこでついちまうんだ」

(10巻 p.116)

「カタキは必ずとってやるってな‥」

(10巻 p.201)

これらは、不利なバトルの結果、エンペラーの須藤京一に負けた拓海に対するセリフです。どちらも拓海本人ではなく、涼介やガソリンスタンドの池谷先輩などを相手に話しています。メンバー想いな性格と、勝ち負けにこだわりの強い啓介らしさの伝わるセリフです。

それ以外にも、拓海に、妙義ナイトキッズの中里毅が運転するGT-Rの弱点を教えようとするシーンがあります。まだ走りが好きだという自覚がなく、冷めきっている拓海の反応にいら立って啓介は帰りますが、そのときも「技術にプライドを持て」のほか、「クルマを走らせることが好きならそれだけで十分走り屋なんだよ!!」(2巻 p.170)など、強いメッセージを告げています。
いくら真夜中に走り込みをしているとはいえ、まだ薄暗い朝4時にわざわざ、勝つためのアドバイスを伝えるために、啓介は拓海を待ちます。まっすぐで飾らない性格がよくわかる、名シーンのひとつです。

藤原文太


引用:pinimg.com

「負けることだ」

(8巻 p.155)

天才・藤原拓海のドライビングを育てる「立役者」が、藤原文太(ふじわらぶんた)です。
正真正銘、豆腐屋の親父です。お世辞にも経営が順調だとは言えない個人商店「藤原とうふ店」を営んでおり、車関係の仕事はしていないようです。
拓海の中学時代からの友人である武内樹(イツキ)でさえ、まさか文太がこれほど車に詳しく、素晴らしいドライバーだと知らなかったほどです。
ですがこの人なしでは、拓海がわずか18歳であれほど熟練のテクニックを持つドライバーになることはありませんでした。

運転に興味のない初期の拓海は、文太の実力についてもあまりピンときていません。
自分の技術にプライドはある。勝負で負けたくない。だんだん車に興味は出てきたけど、ハチロクは自分の車ではない。自分だけの車が欲しい。車に対する知識を少しでも身につけたい。
ドライバーとして成長するにつれ、拓海は自分に足りないスキルや技術がだんだんと明確になり、そのたびに文太の真価を実感していきます。

文太のコーチングの素晴らしさがもっともよく表れた名言のひとつは、この「負けることだ」というセリフです。
拓海の勤めるガソリンスタンドの店長であり、文太の親友でもある祐一との会話で、すでに新しいエンジンを手に入れているなら早く載せかえたらどうだと、文太はからかわれます。ですが文太は、拓海にはその前に経験しておかなければならないことがあると言い、それが負けることであると答えます。祐一のみならず、多くの読者がこれには驚いたのではないでしょうか。
拓海の天才的な才能について、文太はこう話しています。

「いい素性のエンジンほど妥協せずにキッチリと正確に組みあげてやるもんだろーが カムに乗ってコーンてな‥ 頭のてっぺんがしびれてくるような回り方する極上のエンジンに‥」(8巻 p.98)

最高級の才能だと認めているからこそ、一切妥協したくないというこだわりの強さがよくわかります。

「久しぶりに会ったと思えばそれかよ‥ いくらなんでもはしゃぎすぎだぞ」

(36巻 p.176)

才能ある息子を持ち、自分を越える最強のドライバーにしたいと考えている父親は、他にも登場します。36-37巻に登場するプロレーサー・小柏カイの父親である小柏健がそうです。健は、昔は走りにおいて文太とライバル関係にありました。
息子のカイが拓海を負かせると確信している健は、わざわざ秋名湖まで文太を呼び出し、えんえん息子の自慢話を聞かせます。その健に対する文太のセリフが、これなのです。さすがの文太もかちんとは来ていますが、感情的になるわけではなく、まずは相手を諫めます。息子だけでなく、同世代が相手であっても、文太の達観しているさまは変わりません。

文太が、健や祐一と一線を画しているのは、この俯瞰力と客観性です。ひとり息子でありながら、けっして自分の願望を押しつけるわけでなく、「拓海の」ドライバーとしての成長に力添えするという姿勢を貫いています。また、拓海がどの段階にいて何を必要としているかといった理解がとても深く、つねに的確です。
それがよくわかるエピソードが、負ける経験が必要だというセリフのほかにもうひとつ、拓海がエンペラー・須藤京一とのバトルにより、ハチロクのエンジンを壊してしまった後のシーンです。
自分のせいだと責める拓海に対し、ただひとこと文太は言います。

「たまたま おまえが運転してただけで‥ おまえのせいじゃねえ」(10巻 p.185)

「頭文字D」には名シーンが数え切れないほどありますが、まちがいなくこれもそのひとつと言えるでしょう。

プロジェクトDが始まると、拓海のコーチングは主に高橋涼介が担いますが、少年時代から第一部のコーチングはまぎれもなく文太です。それが揺るぎない地盤となって拓海を支え、プロジェクトDの経験によって開花するのです。

文太の愛車はもちろん、トヨタのハチロク(AE86)です。後にスバルのインプレッサ WRXも加わります。ですが、文太と拓海の藤原親子と言えば、やはりトヨタのハチロク、それも車体に「藤原とうふ店(自家用)」と書かれたパンダトレノ! というファンは大勢いるでしょう。

池谷先輩


引用:1999.co.jp

「なんでだ‥ なんでこんなんなってもコントロールできる‥!?
どうなってんだァ クルマか これは!?」

(2巻 p.116)

主人公・拓海のアルバイト先である、ガソリンスタンドの先輩・池谷(いけたに)。そしてその仲間でもある、店長・祐一、拓海の幼馴染・イツキ、健二先輩。
彼らは、読者を異次元へいざなってくれる、貴重なナビゲーターでもあります。

この作品は、主人公である拓海をはじめとするメインの登場人物が、全員何らかの天才か凄腕の持ち主のどちらかです。当然、彼らとバトルするライバルたちにも、平凡な腕前のドライバーはいません。そのため彼らのセリフはときに難しく、何を言っているのかわからないことがあります。
非凡なドライバーが好敵手を褒める場合、どうしても「俺にはわかる」「オーラがある」といったセリフが多くなりがちです。これでは読者に伝わりません。トップレベルの走り屋の世界では、言わなくてもわかる常識なのでしょう。
それを具体的に、何がどうすごいのか紹介してくれる役割を果たすのが、池谷先輩をはじめとするガソリンスタンドの人々です。

セリフは、初めて拓海のドライビングを助手席で体験したときの池谷先輩のモノローグ(心の声)です。
拓海の才能を知った池谷先輩は、ぜひ愛車シルビアを運転してほしいと頼みます。そこからできるかぎりのドライビングを学ぼうとするのですが、常軌を逸したスピードや突っ込みの連続で、ふもとに着く前に失神します。
いつも自分が運転している愛車に対して「クルマか これは!?」とまで言いだす池谷先輩をとおして、拓海のスピードやブレーキングがどれだけふつうの人間とは違うレベルなのかを、読者は理解できるのです。
ガソリンスタンドでは池谷先輩や店長をはじめとするメンバーがそれを担っていますが、レッドサンズやプロジェクトDでは、広報の史浩がその役割を果たしています。

また、バトルシーンでは緊張した表情がほとんどであるドライバーたちを、それぞれのホームグラウンドで年相応の姿に戻してくれるのも、彼らの役目です。
物語の表舞台に立つメインの登場人物とは、異なる活躍をしている彼ら。ぜひ一度、拓海たちのすごさを伝えてくれる彼らにも、注目して読んでみてください。物語に新たな奥行きが見え、いっそう愛情がわくはずです。

まとめ

「頭文字D」は、2013年に連載終了している作品です。ですが、今なおたくさんのファンに愛されています。車やレースバトルにまったく関心がないまま何となく読み始め、すっかりファンになってしまったという人も多く、主軸のストーリーやテーマだけに留まらない魅力を持つことがわかります。
主人公の藤原拓海をはじめ、登場人物がゆっくりと確実に成長している姿も、大きな魅力のひとつです。

最初からあまりに強い主人公の藤原拓海は、これからどう成長するのか。高橋兄弟がめざすものとは何なのか。どうやってそれに近づいているのか。バトル相手たちは、レースを通してどう変わるのか。そして、プロジェクトDがめざすものとは何なのか。タイトル「頭文字D」の意味とは?

数え切れないさまざまな注目ポイントがあり、いろんな観点で読んでも十分楽しめます。それらは確実に、「頭文字D」がいつになっても色褪せず、時代を超えて愛され、何度も読み返したくなる魅力となっているのです。

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