9
Jun
【ひげを剃る。そして女子高生を拾う。 】さゆが家出した理由を徹底解説!【ネタバレあり】
その3 親友の死
屋上にいる人物のからだはあきらかにフェンスよりも外側にあったのです。そしてさゆがその人物に声をかけ、その人物がふりかえり、さゆと目が合った瞬間さゆは内臓がつかまれたような感覚になってしまいます。
なぜなら、フェンスの向こうに立っているのは、今日休んでいるはずの真坂の姿だったからです。なぜそこに真坂が立っているのか、今日は学校を休んだのではなかったのか、そのような感情にさゆの心は支配されていきます。
そして真坂はさゆに対して、『私のせいでさゆの高校生活を台無しにしてしまった』と言い、真坂は自分に対してのいじめをさゆがかわりに受けている状況に耐えられなかったといいます。しかしさゆにはその言葉を理解することができませんでした。
なぜならさゆにとって友達を守るということはあたりまえのことだっただったからです。しかし真坂にとってその優しさは苦痛でしかなく、自分のせいでさゆがいじめられてしまうなら死んだ方がマシだという考えは変わることはありませんでした。そしてさゆがそのことを理解したときには、目の前に真坂の姿はなかったのです。
その4 家族との亀裂
その事件以降さゆの心は暗く、深い闇に落ちていきます。それからさゆは真坂が屋上から飛び降りた事件のときにいっしょに屋上にいたため、警察や先生による事情聴取を何度もされるようになります。
そのたびに友達が飛び降りる場面を思い出してしまい、さゆの心はさらに傷つけられていきます。さらには、何度も何度も警察や先生に『お前が殺したのではないのかと』と邪推されていき、さゆの心はに正常ではなくなっていきます。
それからは一日に何度も報道陣などが家に押し掛けるようになり、さゆだけでなく母親までもがおかしくなっていき、さゆと家族との間に入っていた亀裂がさらに大きくなっていくようになります。そしてついには母までもが『お前が殺したのではないか』と言ってくるようになります。
そんな中さゆは今まで母にたいして逆らったことはありませんでした。なぜなら、がんばってもほめてもらえず、結果を出してもほめてもらえない、むしろ兄と比較され『なぜお前は兄のようにできないのだ』といわれてしまう。
そんな母に対して何の感情も持っていなかったからこそ、母に対してさからったり反論したりする気持ちは今まで一度も湧いてきませんでした。しかし、母から『おまえが殺したのではないか』と言われ、さゆは初めて母に対して怒りを抱きます。
さゆは自分の大切な友達を目の前でなくしてしまい、さらにそれが自分のせいだというこの気持ちを持ったまま生活することのつらさを知りもしないで『お前が殺したのではないのか』と言ってくるような母親とは二度と会いたくないと思うようになります。この4つの出来事によってさゆは家出をすることを決意するようになります。
まとめ
いかがだったでしょうか。今回はさゆが家出した理由を徹底解説させていただきました。さゆは友達のためを思い、ずっと守ってきていたつもりが実はそのせいで友達を逆に苦しめていた。これを高校生が経験していたと考えると、とても悲しい気持ちになりますよね。
そのうえ家族ですら信じてくれなくなってしまったら、耐えられるはずがないですよね。大人ですら耐えられないと思います。このようにさゆは心にとても大きな悲しみや辛さ抱えながら家出をしたのです。
とても悲しい最後になってしまったのですが、家出をしたさゆの未来にはおっさんサラリーマンである吉田との明るい出会いが待っています。その出会いを得て、今後のさゆの心にどのような変化が訪れるのか。
そしてさゆの心が抱えている辛さや悲しみをすべて取り去り、家族がいることの幸せや家族の暖かみをさゆが理解してくれると私は信じています。さゆが経験した悲しみ以上の幸せがさゆのもとに降ってくるという私の願いをおっさんサラリーマンである吉田やそのまわりの人達にたくして、今回の記事を締めくくりたいと思います。
ここまで読んでくださりありがとうございました。最後に、ここまで読んでくださったみなさまもさゆに幸せが訪れることを願ってくれたらなと思います。
【ひげを剃る。そして女子高生を拾う。】2期の可能性を徹底検証! 配信絶好調も1期で原作ラストまで映像化決定?