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【のぞみぞ】『リズと青い鳥』考察 果たして希美は本当にみぞれのことが好きなのか?! #リズと青い鳥

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出典 : (c)武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会 : 『リズと青い鳥』公式サイト

2018年4月21日公開の劇場アニメ『リズと青い鳥』
精緻に描かれる複雑な情景描写は底知れない深みがあり、一度観るだけで全てを把握するのは容易でない作品です。
見る人によって抱く感想はそれぞれあるかと思いますが、今回は、大きな疑問の1つ「希美は本当にみぞれのことが本当に好きなのだろうか?」
この問題について考察していきたいと思います!

 

↓↓↓考察第2弾!みぞれについてコチラ!↓↓↓

【のぞみぞ】『リズと青い鳥』考察2 みぞれは本当に希美のことを見ているのか?!

みぞれはどのくらい希美のことが好きなのか

出典 : (c)武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会 : 『リズと青い鳥』公式サイト

まず希美について考察する前にみぞれがどのくらい希美のことが好きなのか、整理したいと思います。
みぞれに関しては基本的に無口キャラということもあって普段は口数少ないながらも、その気持ちをストレートに吐露しており、特に大好きのハグでストレートに希美へ気持ちをぶつけています。

曰く「希美は私のすべて」であり、
笑い声が好き
話し方が好き
足音が好き
髪が好き
希美の全部が好き、なのです。

物語の始まり みぞれが校舎の前で希美を待つシーン

みぞれの発言は実際に劇中で実際に回収されていて、特に印象的なのが、
映画の最序盤、校舎の前で希美を待つみぞれのシーンです。

校舎の前の階段に座りこみ、希美を待つみぞれ
そこに一人の人物がやってくるものの、それは希美とは別の女子生徒で、次やってくる人物こそが希美、という展開。
このシーンでは、みぞれの方に向かってくる人物が脚だけのカットになっていて、観客からは誰がやってくるのかわからない、という構図になっています。

まず一人目の人物の白い靴下を履いた脚だけが写され、観客に「希美が来たのかな?」と思わせるも、別人。
そのままみぞれの横を通り過ぎていきます。
ここで「希美じゃなくてみぞれはがっかりしただろうな~」と私も最初思いました。
ですが、ここでのみぞれの表情に着目してみると、特にがっかりとした様子はなく、無表情そのもの
みぞれには、向かってきたのが希美ではないということがどうもわかっていたように思えます。

では、どこでみぞれは向かってくるのが希美でないと気づいていたのか、と言いますと、
次に向かってくる人物も脚だけのカットなのですが、ただし、こちらは黒い靴下を履いています。
ここまでカメラはみぞれの視点かのようなカットも映しているため、
「なるほど、靴下の色で見分けていたのか」とも思えるのですが、どうもそれも違うようです。

というのも、校門の位置はみぞれの視界的にはかなり右方向にあり、
正面を向いたままでは誰がやってくるのかはすぐにはわかりそうにない配置になっています。
実際に希美が向かってきた際も、みぞれは体ごとを大きく右方向に向いています。
ですが、一人目の女子生徒がやってきた際には、みぞれが右を向いているようなカットはありません。
女子生徒が通り過ぎる前も後もずっと前を向いたまま。

では、みぞれはどのように向かってくる人物が希美だということがわかったのか。
それは”足音”です。

一人目の女子生徒の足音と希美の足音を比べて聞いてみると、希美の足音の方がリズムよく、希美の性格を反映したような真っすぐな意思を持ったような印象の足音です。
大好きのハグのときにみぞれが言った”希美の足音が好き”
みぞれは希美の足音を他人と判別できるほど、本当に好きだということが描写されています。

のぞみの髪を見つめるみぞれ

“希美の髪が好き”

こちらも最序盤、希美と校舎前で合流した後、音楽室へ向かうシーンで見ることができます。
みぞれは常に希美の後ろを歩き、足取りもとぼとぼと形容するのがぴったりなもったりとしたものですが、その目線だけはじっと前を向いていて、揺れる希美のポニーテールを見つめているのがわかります。
中学生の時の回想シーンでも同じく希美の後ろ姿を見つめるみぞれが確認できるため、中学の頃からずっと希美の髪の毛が好きなようですね。

最序盤でのさりげない演出ですが、クライマックスでしっかりと拾われていることに驚きですね…。

愛ゆえの寂しさ

これほどまでに希美を好いているみぞれですが、それ故にふとした瞬間に寂しさが立ち込めています。
パンフレットで山田監督が言及していましたが、みぞれにとっては希美との交流は1回1回が”最終回”のようなものだそうです。

何故そのように感じるか、というと、希美が1年生の時にみぞれに黙って部活を辞めたことをみぞれは未だに引きずっています。
みぞれ曰く「昔のこと」ではなく「ずっと今」であり、
みぞれにとって希美という存在は”いつまたいなくなるかわからない存在”なのです。
(それ故に青い鳥を逃すリズの心情を理解できずにいたというわけですね。)

そのため、希美と楽しく交流していても、それが途切れる瞬間のみぞれの心中を察すると胸が締め付けられます。
希美とみぞれの交流が遮られる場面は劇中多数見受けられ、それがみぞれの希美の噛み合わない関係を観客に刷り込んでいきますが、特に印象的なシーンは以下。

みぞれが理科室でフグに餌をあげていると向かいの校舎にいた希美と目が合うシーン。

お互い手を振り合い、希美の持っているフルートが太陽を反射してみぞれを照らす。それがおかしくて二人で笑い合う。
よくあるような光景ですが、二人は友達、ということを何気ないやり取りで強く意識させられる大事なシーンです。
ここでは劇中でも数度しかないみぞれの温かみのある笑顔が見られるのも印象的ですね。

ですが、みぞれが少し顔を下に向けている間に希美がパートの仲間に呼ばれ、見えなくなってしまいます。

一瞬でも目を離せばいなくなってしまう希美。

この時のみぞれの心境を考えると胸が締め付けられるようです。
皮肉なことに、ここでは作中でも最も優しいBGMが流れていて余計に涙を誘います。

一方希美のみぞれに対する気持ちは?

出典 : (c)武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会 : 『リズと青い鳥』公式サイト

このようにみぞれの希美に対する想いはあまりにも大きく重い

しかし一方で希美はみぞれのことをどのように思っているのでしょうか?

希美自身の口から何度かみぞれとの関係について言及しているシーンがあります。

1.オーボエパートの後輩・剣崎梨々花からの「鎧塚先輩と仲良いですよね?」との問いかけに対し、
希美は「(仲良い)と思うよ?」と返している。

「めっちゃ良いよ」「大好きだよ」等ストレートすぎる表現でないのはともかく、「仲良いよ」等はっきりと肯定するではなく、「と思うよ?」と疑問形なあたり、自信を持って友達と言える仲だとは認識していない模様。

何気ない受け答えですが、みぞれとの温度差・噛み合わなさが感じられるシーンです。

ちなみにこのやりとりをしている際、希美は同じパートのメンバーとファミレスに向かうところを引き留められた形であり、早くそちらに向かいたそうに脚を遊ばせています。
この仕草も、やはり希美にとってみぞれは特別な存在ではないのでは?というイメージを助長させるポイントですね。

2.同級生の中川夏紀の会話の中で「みぞれ私によそよそしくない?」「みぞれって思ってることあんましちゃんと話してくれないからさ、いまいちわかんなくって」と吐露している。

みぞれの希美に対する気持ちは嫌でも観客には伝わっているものの、肝心の希美には全く伝わっていない、二人の意識に大きな隔たりがあることがわかるシーンです。

本題! 希美はみぞれのことを本当に好きなのか?

予告PVなどでは「二人は親友」と銘打たれてはいるのですが、こういった場面を取り上げると「いやいや、どこが…!」という気持ちも湧いてくるのも正直なところで。

やはり希美にとってのみぞれは、大勢の友達の中の一人に過ぎないのでは…!という考えが頭をよぎりますが、どこか、特別な存在ではない、とは言い切れないようにも思えます。

キーワードになってくるのは「嫉妬」です。

そもそも希美が欲しかったものは何なのか?

嫉妬とは、持たざる者が持つ者に対して抱く感情。
では希美は一体何が欲しかったのか?

劇中で希美が特に表情を輝かせたは、後輩たちが「ソロは誰が吹くのか?」という話をしているのを聞いた際。
ソロ吹くのは希美、上手いから、という言葉を耳にし、希美は劇中でも一番嬉しそうな顔を浮かべます。

やはり希美は楽器に対するこだわりが強く、音楽で認められたいという思いが強い女の子なんですね。
嫉妬と言っても様々な嫉妬がありますが、希美の場合、音楽面についての嫉妬です。

徐々に大きくなる嫉妬の芽

物語は始めからじわじわと噛み合わない二人の姿を描いていますが、希美の”嫉妬”というものがフォーカスされる決定的な転換が訪れるのは、みぞれが新山先生に音大進学を勧められたところから。

TVシリーズ2期でも希美のみぞれに対する”嫉妬”というものは感じ取ることは出来ましたが、それは”コンクールに出場できる”ことに対する嫉妬であって、”音楽的な技量”に対するものではありませんでした。

ですが、みぞれには積極的に音大を勧める新山先生も、希美の「音大受けようと思って」の発言に対しては言葉少なく、音楽のプロから見て希美とみぞれ、どちらに才気を感じているか、ということを否が応でも突き付けられます。
(ちなみに新山先生はフルートのプロなので…、劇中では語られない設定ですが、真実はより残酷…!)

また、みぞれと梨々花のセッションを耳にした際も希美は表情を曇らせ、自身が感じる嫉妬が大きくなっていくのと、みぞれの本来の可能性を強く感じていたように思えます。

ただ、すぐに元々していた会話に戻っていったので、認めたくない気持ちが強かったのかもしれません。

リズがみぞれで 青い鳥が希美 でも今は――

物語序盤、みぞれと希美の二人は「みぞれはリズ」「希美は青い鳥」に互いを重ねていましたが、新山先生の登場以降、徐々に実は逆であることが浮き彫りになってきます。

希美はみぞれが持つ可能性を感じつつも、鳥かごに青い鳥を閉じ込めるリズのように積極的にみぞれの前に現れるようになります。
図書室で困っているみぞれの前に颯爽と現れ助ける、あがた祭・プールと誘いをかける。

邪推が過ぎるかもしれませんが、こういった行為の裏には、希美自身が語った「みぞれと同じことをすることで、同等になれる」という思いがあったのか、または音楽以外は自分がいないとみぞれは何もできない、と自分に言い聞かせたかったのかもしれません。

しかし、プールに梨々花を連れていきたいというみぞれ、希美は音楽以外の面でもみぞれの成長・可能性を感じていたのか表情を曇らせます。

そして自分たちのソロパートを久美子と麗奈が息ぴったりで演奏するのを耳にし、自分たちが上手くいかないのは希美自身のせいだとはっきりと認識できたのか、自分がみぞれという青い鳥を閉じめているリズの方であることを語ります。

そんな彼女を待っていたのは、劇中屈指の名場面である、あの合奏です。

リズの元から飛び立つことを決意した青い鳥・みぞれの圧巻の演奏シーンですが、対比となる希美は、見ていられなくなるほど全く吹けない
それでも合奏は止まらない、希美がいくら吹けなくともみぞれは自由に音を奏で演奏は続いていくのです。
涙で目の前がぼやけても、みぞれの音だけは鮮明に飛び込んでくる。

みぞれの自立という視点では感動的に胸を揺さぶるシーンですが、
希美の視点からはジェラシーを強く感じている相手との圧倒的な差をこれでもかというほど見せつけられる公開処刑のような残酷なシーンでした。

では希美にとってみぞれはただの嫉妬の対象なのか?

個人的な見解に過ぎませんが、希美はみぞれを愛している!と主張したいです!

大好きのハグにおいて、みぞれはたくさんの”好き”を希美にぶつけます。
笑い声が好き、話し方が好き、足音が好き、髪が好き、希美の全部が好き

ただどの言葉も希美には刺さりません。
希美のこだわり、楽器についての言及は一つもなかったのですから。

逆に希美の口から出てきた言葉は「みぞれのオーボエが好き」

この一言は衝撃でした。
一体この言葉を希美はどんな心境で口にしたのか?

これは希美の本心でありながらも、自身の嫉妬を認めてしまうような、一番言いたくなったことであり、そして同時に希美自身が一番言って欲しかった言葉。
無意識に感じていたものをしっかりと把握したような、それでいて何かを諦めたような、羨望と絶望が混ざった究極の告白のような言葉でした。
ただ、この言葉の真意をみぞれが理解できるか、というと…、どこまでも噛み合わない二人なんですね。

この大好きのハグの前(合奏の前)に希美は自身がみぞれを閉じ込める鳥かごであることを自覚し、その上で童話のリズのセリフに被せてこのように発言しています。

「どうして私にカゴの開け方を教えたのですか」

つまり希美はカゴの開け方、青い鳥であるみぞれがどうすれば自由にはばたいていけるかを理解した、ということです。
その方法の1つがこの「みぞれのオーボエが好き」という発言でしょう。
そう言えばみぞれが殻を破ってはばたくことを希美はわかっていたのでしょう。
でも、それは同時に自分自身の軽蔑すべき部分を認めること、自身の否定にも繋がりかねない言葉でした。
さらにみぞれの楽譜に「はばたけ」と書いたこともカゴの開け方の1つではないかと思われます。

では、何故希美はカゴを開けたのか?

『リズと青い鳥』という作品は同名の楽曲とシンクロしながら物語が進んでいく作品です。
物語の中で何故リズは青い鳥をカゴから出したのか?何故別れを告げたのか?

それは3楽章のテーマにもなっていますが、「愛ゆえの決断」なのです。

リズは青い鳥を愛していたからこそカゴから出した
のであれば、みぞれという青い鳥をカゴから出した希美もまた、みぞれを愛していた、と…解釈できる、否、解釈したい!わけです!!

まとめ

解釈したい、と身もふたもない結論ですが、この作品、100人が見れば100通りの答えがあるような作品です。
明確な何かが描かれているわけでもありません。

でも!だから!希美はみぞれを愛している!!と叫びたい!

 

だって、「物語はハッピーエンドがいいよ」

【のぞみぞ】『リズと青い鳥』考察2 みぞれは本当に希美のことを見ているのか?! #リズと青い鳥

『リズと青い鳥』小ネタ集 みぞれが髪を触るのは何のサイン?希美は脚で語る?山田監督渾身のダブルリードギャグ #リズと青い鳥

何度も見ても切なく、見返したくなる『リズと青い鳥』の描かれ方 #リズと青い鳥

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