19
Jan
【魔法使いの嫁】2期の可能性は? 最大のネック「ストック不足」はいつ埋まる?
出典 : Amazon.co.jp
2017~2018年に放送され、円盤も原作も売れるなど大成功を収めた『魔法使いの嫁』の2期に関する検証をまとめました!
現実的な2期の可能性、そしてストックが溜まるのはいつになるのかの予想など、様々な角度から2期の可能性を探ります!
円盤売上は2期ラインをクリア
出典 : Amazon.co.jp
ヤマザキコレ先生が手がける人気漫画『魔法使いの嫁』は、月刊コミックブレイドで2013年11月に連載を開始しました。(現在は月刊コミックガーデンで連載中)
不幸な生い立ちの赤髪の少女チセ・ハトリと、彼女を弟子 兼 嫁とした人外の魔法使いエリアス・エインズワースの共同生活を描いた本作は連載当初から話題となり、2014年4月に第1巻が発売されると早々に品切れし、即日重版がかかりました。
以降、“まほよめ”の略称が定着するほどのロングヒットとなり、発売から3ヶ月で25万部を突破。
2巻発売時には2冊合計で60万部を記録し、その後も驚異的な勢いで売れ続け、3巻発売前に100万部を突破しました。
そして2016年3月にはアニメ化プロジェクトが発表されます。
ただしこの時はテレビアニメ化ではなく、コミックスに同梱するOVA「魔法使いの嫁 星待つひと」の制作でした。
このOVAは、ヤマザキコレ先生の原案による完全オリジナルアニメーション。
原作よりも先に本編の前日譚を描いたオリジナルのストーリーが映像化され、その後あらためて本編のテレビアニメ化が行われました。
そのテレビアニメは2017年10月~2018年3月の期間、2クールにわたって放送され、好評を得ています。
そして、2期の指標にもなるBlu-ray・DVD(円盤)の全4巻の平均売上は6000枚以上を記録しました。
かつて2期制作ラインと言われていた5000枚は余裕でクリアしており、かなりの確率で続編の企画が立ち上がるレベルの売上と言えます。
また、1巻と最終巻の売上の差は1000枚程度で、わずか15%減。
これは同時期に放送され、同じ規模のヒットを記録した『宝石の国』『からかい上手の高木さん』といった作品よりも少ない下落率です。
それだけ途中で離脱した人が少なく、ファン満足度の高いアニメだったことが窺えます。
これらのデータを見る限り、少なくとも円盤売上において2期制作は全く問題はないと言えるでしょう。
原作への効果は……
出典 : Amazon.co.jp
『魔法使いの嫁』の原作コミックは上記のようにアニメ化前から高いセールスを記録しており、テレビアニメ化が発表された2017年3月の時点で400万部を記録していました。
当時は7巻が発売されたばかりなので、巻平均57万部ということになります。
これはアニメ化前の漫画作品としてはかなり大きな数字です。
ここまで本作がヒットしていた背景には、もちろん作品の質の高さ、面白さが大前提としてありますが、それ以外にもネット広告による宣伝効果があったと思われます。
コミックスの1巻が発売された頃からしばらくの期間、『魔法使いの嫁』のネット広告はかなりの頻度で表示されていました。
これによって、テレビアニメ化される前から相当な知名度を得ていたと推察されます。
こういった経緯もあって、アニメ放送による原作売上の増加はあまり見られませんでした。
2018年9月に10巻が発売された時点で、シリーズ累計発行部数は600万部。
2017年7月以降に小説やガイドブックなどの関連書籍が複数発売されていたことを考慮すると、巻平均はほとんど変わっていないでしょう。
もちろん、このデータをもって「アニメ化効果はなかった」と断じることはできません。
これだけの高セールスを維持するのは連載が長期になるほど難しく、アニメ化による新規ファンの獲得があったからこそ可能だったはずです。
ただ、データ上で目立った上昇が見られなかったのも、また事実なのです。
ストックが溜まるのはいつ頃?
出典 : Amazon.co.jp
円盤売上は十分に2期が作れるラインに到達していた『魔法使いの嫁』ですが、実は放送直後から「2期はしばらくない」と言われていました。
その理由は明白で、単純に原作のストックがなかったのです。
1期の放送が終了した2018年3月の時点で、原作コミックスは9巻までリリースされていました。
その9巻は第45篇「Live and let live.」までの収録ですが、アニメ1期最終話である第24話のサブタイトルが同じく「Live and let live.」であることからもわかるように、9巻のラストまでが映像化されました。
つまり、アニメ1期は当時の原作を全て消化しており、ストックは皆無だったのです。
何しろコミックスの9巻が発売されたのは3月24日、アニメ1期最終話が放送されたのは3月24日深夜、そして第45篇が掲載されたコミックガーデン2018年5月号の発売は2018年4月5日。
本来最も早いはずの雑誌の掲載が一番遅いという特殊な状況で、文字通りストックはゼロ、すっからかんな状態でした。
仮に2期を1クールで制作するとしても、最低でも4巻分くらいのエピソードが必要。
ファンが当分2期はないと断言するのは当然だったのです。
あれから1年と半年が経過し、2020年1月の時点でまほよめの原作コミックスは12巻まで発売されています。
13巻までリリースされれば4巻分に到達するため、あと少しで1クール分のストックが溜まるところまで来ました。
その13巻が発売されるのは、2020年3月。
第65篇「Conscience does make cowards of us all.Ⅳ.」までの収録になると思われます。
ただ、この時点では学院篇の終わりは全く見えておらず、区切りも付いていないため、この時点までをアニメ化するとは到底考えられません。
よって、2期があるとしても当分先の話で、2020年内の本編のアニメ化はないと断定してしまっても良いでしょう。