17
Jan
安室、跡部様、伊角さん……メインより人気が出るサブキャラの特徴とは? 徹底検証
名場面が生んだ人気キャラ
出典 : Amazon.co.jp
サブキャラはメインと違って、物語の本筋に絡むキャラもいれば、そうでないキャラもいます。
最初から一定以上の出番が確約しているキャラは相応に設定を練られているのが常ですが、そうではないサブキャラの場合、それほど個性的ではないキャラも少なくありません。
通常、そういったサブキャラは影が薄くなるため、人気を得ることは滅多にないものです。
しかし、中には奇跡的に人気キャラに躍り出るケースがあります。
思わぬ名場面を生んだキャラです。
例えば『ヒカルの碁』の伊角慎一郎 (いすみ しんいちろう)がその例に挙げられます。
彼は穏やかな性格の好青年で、日本棋院所属の院生の中ではトップの腕を持ちながら、メンタルの弱さで中々プロ試験に合格できずにいる人物。
当初は容姿も地味でしたが、次第に大人びたイケメンとして描かれるようになり、人気キャラの一角を担うようになりました。
ただ、伊角さんが作中No.1の人気キャラになったのは、単にイケメンになったからではありません。
越智との対局の前に言い放った「越智 黙れ」のシーンが大きな転機になりました。
普段温厚な彼が怒りを露わにしたインパクトは絶大で、ヒカルの碁の復活連載を行っていたジャンプ+でこの回が掲載された際には祭りになっていました。
『キン肉マン』のアタルもそうですね。
主人公・スグルの兄で、登場したのは旧シリーズ終盤の王位争奪戦からですが、その類い希なリーダーシップとカリスマ性でファンから支持を集め、今や再登場するだけでトレンド1位になるほどの人気を誇っています。
このアタルも、正体を知らず見当違いの指摘をするスグルを一喝する「だまらんかースグル!」のシーンや、牧師に変装して冷静で的確な判断力を見せつけるシーンなど、様々な名場面があります。
それによってファンの心に長らく彼の存在が刻まれていたからこそ、数少ない出番でも作中トップクラスの人気キャラであり続けるのです。
女性のサブキャラは意外性が人気の鍵?
出典 : Amazon.co.jp
男性キャラと比較し、女性のサブキャラは爆発的な人気を得ることがあまりありません。
ラブコメでメインヒロイン以外のヒロインが一番人気になるケースは『リゼロ』のレムや『禁書』の御坂美琴(みさか みこと)など山ほどありますが、多くの場合はメインヒロインではなくともメインキャラではあるので、厳密には該当しないのです。
しかし中には、サブキャラでありながらヒロイン勢を凌駕する人気を獲得し、ヒロインに昇格するケースもあります。
『ぼくたちは勉強ができない』の桐須真冬(きりす まふゆ)がその最たる例です。
彼女はヒロイン達の元教育係で主人公の先輩格に該当する教師であり、当初はサブキャラのポジションでしたが、人気の上昇に伴い個別エピソードが作られ、他のヒロインと同等の扱いになりました。
教師繋がりで『ストライク・ザ・ブラッド』の南宮那月(みなみや なつき)も、サブキャラながらヒロイン勢と同等以上の人気を誇るキャラです。
また、『ようこそ実力至上主義の教室へ』の軽井沢恵も当初はメインキャラと言えるようなポジションではありませんでしたが、絶大な人気を獲得した中盤以降は作品の顔となり、今やファン公認のメインヒロインとなっています。
彼女たちに共通しているのは、万能感のなさと意外性です。
真冬先生は美人なクールキャラという、一見すると男性の人気サブキャラと一致する特徴を持っていますが、実際の中身はポンコツ系。
那月ちゃんも優秀な攻魔官ですが「まるで成長していない」と言われ、軽井沢もカースト最上位だったのは昔の話で、今や主人公に恋する乙女です。
女性キャラに関しては、最初の印象とその後のギャップが人気のポイントになっています。
優秀なスペックを持っている完璧な美少女キャラよりも、優秀な面とダメダメな所を兼ね備えたキャラの方が受けが良いようです。
ギャップ萌えは男女共通の魅力ポイントですが、男性キャラの場合はそれが隠し味で、女性キャラの場合はメインディッシュになっている感じですね。
まとめ
主人公やメインキャラほど出番が多くはないキャラの場合、ある程度尖った性格や属性、「いくらなんでも盛りすぎだろう」と言われるような設定でも、あまり目くじらを立てられることはありません。
そこを上手く活用したサブキャラが人気を得ている印象です。
実はメインで人気を得る方が意外と難しいのかも?