リアルな2期の可能性は……

出典 : Amazon.co.jp

オーバーラップ文庫のラノベでアニメ化を果たしたのは、2019年12月の時点で『Occultic;Nine -オカルティック・ナイン-』『ありふれた職業で世界最強』、グリムガルの3作品です。（MF文庫Jより移籍した『IS 〈インフィニット・ストラトス〉』を除く）
この内、2期の制作が決定したのは『ありふれた職業で世界最強』のみ。
アニメの円盤売上は3000枚前後とグリムガル以下でしたが、原作やコミカライズの売上が好調なのが決め手になったようです。

グリムガルも原作売上は好調で、アニメ化後も重版が幾度も行われており、短編集の14巻＋および14巻＋＋も重版がかかりました。
本編以外にも重版がかかるのは、人気がまだまだ衰えていない証拠です。

ただ、累計発行部数は12巻の時点で80万部。
2019月12月に15巻が発売されていますが、そこまでの発行部数は100万部くらいだと思われます。
もちろんラノベとしては十分なヒットですが、2期を後押しする部数とまでは言えません。

では、ラノベアニメの2期制作が実現するためには、円盤や原作＆コミックの売上がどれくらいの数字なら現実的な水準と言えるのでしょうか。
2010年以降にアニメ化されたラノベのうち、2期（明らかな分割2クールは除く）が発表された時点での各売上データを見てみましょう。

・2期が発表された時点でのラノベアニメの売上データ（2010～2019）

*7200枚・*430万部　バカとテストと召喚獣
18300枚・*485万部　デュラララ!!
23900枚・*370万部　俺の妹がこんなに可愛いわけがない
33800枚・*200万部　IS 〈インフィニット・ストラトス〉
*3200枚・*250万部　これはゾンビですか？
*6500枚・*150万部　ロウきゅーぶ！
21800枚・*135万部　境界線上のホライゾン
11100枚・*485万部　僕は友達が少ない
*9800枚・*300万部　ハイスクールD×D
*7200枚・*100万部　這いよれ! ニャル子さん
35900枚・*870万部　ソードアート・オンライン
*8400枚・*150万部　デート・ア・ライブ
*9800枚・*250万部　やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。
*9600枚・*250万部　冴えない彼女の育てかた
*4900枚・*900万部　ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか
11700枚・*300万部　オーバーロード
10900枚・*150万部　この素晴らしい世界に祝福を！
10600枚・*500万部　Re:ゼロから始める異世界生活
*6500枚・1200万部　転生したらスライムだった件
*2000枚・*780万部　盾の勇者の成り上がり
*3000枚・*250万部　ありふれた職業で世界最強

※左の数字は円盤売上、右はシリーズ累計発行部数

過去の前例を見る限り、円盤5000枚以下の売上で2期が実現するには最低250万部くらいの原作売上が必要で、100万～200万部のラノベが2期をやるためには円盤売上が6000枚以上は必要のようです。
よって、グリムガルの2期が制作される可能性はかなり低いと言わざるを得ません。

まとめ

2期はかなり厳しいというのが現実ですね。
せめて、このすばやリゼロが放送される1年前にアニメ化されていたら、違った結果になっていたかもしれません。
同じ異世界ファンタジーの大ヒット作2つと同時期だったのは不運でした。

とはいえ、可能性がゼロという訳ではありませんし、2期は無理でもOVA、新たなコミカライズなど別のメディア展開が行われることはあり得ます。
そういう動きが出て来るのを信じて待ちましょう！