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Jan
【灰と幻想のグリムガル】2期の可能性を徹底検証! 現在の人気は?
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2016年に放送されたラノベ原作アニメ『灰と幻想のグリムガル』の2期が制作される可能性についてまとめました!
放送当時の評価、現在の原作の状況や人気、過去のラノベアニメの2期ラインなどを参考に、徹底検証してみました!
リアルな描写と緊張感で人気に
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『灰と幻想のグリムガル』は、2013年6月よりオーバーラップ文庫から刊行されているライトノベル作品です。
ジャンルは異世界転移・転生ファンタジーですが、小説家になろうの作品ではありません。
作者は十文字青先生。
デビュー『薔薇のマリアシリーズ』でその名が知れ渡り、その後も『黒のストライカ』シリーズなどが好評を博し、グリムガルで初のアニメ化を果たしました。
イラストは白井鋭利先生が担当しています。
当時アニメ化の経験こそなかったものの描写力には定評があり、ラノベ好きの間では既に一定の知名度を誇っていた十文字先生の新作ということで、グリムガルは発売当初から注目されていました。
一方で、速筆家として知られている十文字先生は当時も次々と新作を発表していたので、ファンにとっては数ある新作の中の1つという認識だったかもしれません。
しかし、グリムガルは他の作品よりも人気・知名度で頭一つ抜け出し、新規ファンを開拓していきました。
当時はVRMMORPGを題材とした『SAO』が爆発的なヒットを記録しており、また『はたらく魔王さま!』や『問題児たちが異世界から来るそうですよ?』などの異世界を扱った作品が人気を博していたため、ゲームのような異世界を舞台にしたこの作品は、若い世代を中心に入りやすかったのでしょう。
そして、異世界ファンタジーやゲームものが好きで本作を手に取った多くの読者が、リアルな生活感と丁寧な心理描写、メインキャラでも死亡するシビアな世界観に驚き、衝撃を受け、のめり込んで行きました。
2014年の「ラノベ好き書店員大賞」で4位にランクインするなど、着実に評価を重ねていたグリムガルは、2015年になるとメディアミックスを開始。
月刊ガンガンJOKERでコミカライズを開始し、10月にはテレビアニメ化が発表されました。
その後もソーシャルゲーム『灰と幻想のグリムガル -New Order‐』の配信を行うなど(現在はサービス終了)一気に広がりを見せ、人気作の仲間入りを果たしたのです。
アニメ1期は原作の2巻までを消化。
3巻までだとストーリー上キリが悪く、実質的に2巻までか4巻までの2択で、駆け足になるよりは原作の特徴である丁寧な描写をアニメでも重要視した結果、2巻までのアニメ化になったようです。
『このすば』『リゼロ』の影に隠れた?
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アニメ『灰と幻想のグリムガル』のBlu-ray・DVD1巻の売上は好調で、約6000枚を記録。
しかし2巻以降は3000~4000枚に留まり、平均では4000枚のセールスとなりました。
4000枚という数字は決して悪くはなく、むしろ健闘の部類に入ります。
実際、グリムガルのアニメが放送された2016年冬の中ではTOP5に入る数字で、上々な結果と言えるでしょう。
ただ、2期制作が濃厚とされる5000枚にはあと一歩届きませんでした。
そしてもう1つ、グリムガルには不運ともいえる出来事が起こります。
同クールに放送された『この素晴らしい世界に祝福を!』が大ヒットしたのです。
コメディとシリアスで真逆の作風とはいえ、同じラノベ原作で異世界転生ファンタジーのこのすばが話題を独占したことで、グリムガルの影がやや薄くなってしまいました。
更に不運は重なり、次クールにも異世界転移ファンタジーの『Re:ゼロから始める異世界生活』が大ヒットを記録。
このすばにしろリゼロにしろ、内容そのものは決してグリムガルと似ている訳ではないのですが、やはりジャンルが被るとよりヒットした方に印象を持って行かれてしまうのか、グリムガルの健闘はアニメファンからあまり注目されず、2016年を総括する各種ランキングにおいても本作が上位に入ることはほとんどありませんでした。
また、これら小説家になろう発の異世界転移・転生ファンタジーが立て続けにヒットしたことで、ラノベ市場には凄まじい勢いでなろうブームおよび異世界ブームが到来し、逆になろう以外のラノベ作品は存在感が薄まってしまいました。
アニメだけでなく、原作においてもグリムガルはこのすば・リゼロの煽りを食ったのかもしれません。