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Jan
【少女終末旅行】チトはユーリをどれだけ大切に思っている?最終話から検証しました!
出典 : Amazon.co.jp
『少女終末旅行』と言えば、荒廃した世界で生き延びているチトとユーリの掛け合いこそが最大の魅力でしょう。とはいえ、チトは全話を通じ、常にユーリへ文句を言っている印象もありますよね・・・。
果たして、チトはどれだけユーリのことを思っているのでしょうか・・・?
※なお、今回は「時間」という表現について記述していくため、原作版ではなく、アニメ版での検証とします。
※2019年12月の執筆時点では、Amazon Prime VideoやNetflix、dアニメストアなど各配信サービスで視聴可能なようですので、合わせて確認してみてくだい!
結論。チトはユーリを超大切に思っている。
そうです。チトはユーリのことを “超” 大切に思っています。
一番わかるのが、アニメ最終話におけるクライマックス、ユーリが巨大生物に食べられてしまうシーンです(12話 10:50〜)。
1. ユーがいなくなったら、私は….(10:50〜)。
出典 : Amazon.co.jp
まず、ユーリが巨大生物に食べられた段階で、チトはその状況に腰を抜かしてしまいます。
これは単純に、危険を察知したことと、目の前でユーリが飲み込まれている状況に対する恐怖感や絶望感の表れでしょう。この段階で、チトはたじろぎ「どうしよう…」と口にすることしかできていません。
ここではまだ、チトは恐怖の感情に支配されており、ユーリのことを深く考えている余裕などありません。
しかし、数秒後には立ち上がり、銃を手に巨大生物を追いかけていきます。
この段階になると、目前の危機的状況に対する恐怖や焦りといった心情から少し脱却し、状況を判断しながらの行動を取り始めます。それがわかるのが、チトのセリフです。自分たちが連れてきた小さいヌコに対して「お前も私を食べるのか」、「受信機がないと喋れないのか」、「あのデカいやつと会話できないのか」などと問いかけ、現状をなるべく冷静に認識しようとする様子が伺えます。
ここでのチトの行動は、理性を取り戻した状態と言えるでしょう。
しかしながら、理性を取り戻すに連れ、むしろ、目下の状況が、ただ生命の危機ということではなく、「ユーリと一緒にいられなくなるかもしれない」状況であることをわからせます。それがチトの「今行くから!」というセリフへとつながるわけです。
巨大生物とユーリを追いかけ、足をつまずき転んだチト。ここで、心情が変化します。
危機に対して、せっかく理性的に動き始めたにもかかわらず、「つまずく」という、あたかも「うまくいかないこと」を示唆させるような結果を招いたしまったことにより、理性がまたも崩れてしまい、抑えていた感情が溢れてきます。
もはや目の前の危機的状況でなく、食べられてしまったユーリのことを考え始めるのです。
これまで一緒に過ごしてきたユーリとの日々が走馬灯となって表れ、頭の中でユーリの声がこだまします。
立ち上がり、1人呟きます。
「ユーがいなくなったら、私は…..私は……」。
深読みではありますが、「私は」の次に明確な言葉が出てこないのは、「ユーがいなくなったら、私(チト)がどうなってしまうかわからない、だから続く言葉が出てこないし見つからない」といったところでしょうか。チトにとって、ユーリという存在はそれだけ大切であるということが見受けられます。
巨大生物に追いつき、ユーリの無事を確認したところで、チトは駆け寄り、ユーリに「大丈夫」と声をかけます。
チトはユーリの無事を確認し、とりあえずの安堵感は見受けられます。
しかし、まだ緊張感を持っています。
巨大生物に付随する危機は解決していないからです。
ここからしばらく、巨大生物の説明をしばらく聞きながら、2人は呆然としています。
さて、ここまででも十分、ユーリを大切に思うチトの気持ちは描写されていました。
それは、チト自身が自覚したものでもありました。
さらに、重要なのは巨大生物が空へと飛び去って以降です。
チトがユーリを大切に思う気持ちを、今度はユーリ本人に伝えています。