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20

Nov

【ファイアーエムブレム】全作品をまとめてみた! 新作「風花雪月」は海外でも大ヒット

長寿シリーズでありながら、今最も勢いのあるゲームとなっている『ファイアーエムブレム』の全作品をまとめました!
「手強いシミュレーション」の名文句で人気を博した一作目から、最高傑作とさえ言われる新作『風花雪月』まで、各作品の特徴をお届けします!

ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣

記念すべきシリーズ1作目
1990年4月20日に発売されたファミリーコンピュータ(FC)用ソフトです。
当時はファミコン末期の頃で、任天堂といえばゲームボーイ(GB)という時代。
ファミコン用ソフトではドラクエやFFなどのRPGが人気を伸ばし、シミュレーションゲーム(SLG)は1988年発売の『ファミコンウォーズ』がコアな人気を獲得したものの、まだ浸透していませんでした。

この『暗黒竜と光の剣』は、そんな時代の中でいかにSLGを普及させるか……を考え抜いた一作。
それまで戦略SLGといえば、個性なきユニットを将棋の駒のように動かして攻略していくゲームでしたが、本作はそのユニットをキャラクター化し、ビジュアル・性格・能力といった個性を色濃くする手法を生み出しました。
また、ストーリーや設定も戦記モノとしてしっかりした物が用意されました。

このキャラゲー化ともRPG化とも言える仕様によって、「シミュレーションRPG」という新たなジャンルの開拓に成功した本作ですが、一方で「一度死亡したユニットは例外を除き生き返らない」というシビアなシステム、広大なマップを時間をかけて攻略していくというゲーム性によって難易度は大きく上がり、SLG特有の取っつき難さも残しています。
1作目ということで、ゲームバランス的には少々荒い部分もありますが、その後のシミュレーションRPGに多大な影響を与えた作品として、またFEシリーズの元祖として、レジェンドと言える位置にいるゲームです。

発売時に「ファイアーエムブレム 手強いシミュレーション♪」と歌うCMが流れていたことも印象的ですね。

2010年にニンテンドーDSでリメイク作『ファイアーエムブレム 新・暗黒竜と光の剣』を発売しています。

ファイアーエムブレム外伝

1992年に発売されたシリーズ2作目。
仕様は1作目から大分変わり、戦闘マップだけではなくワールドマップも用意され、RPG的要素が増しています。
男女1人ずつ、2名の主人公の軍勢を別個進行させるという点も大きな特徴です。

相手のレベルが高く、こちらのレベルが低いほど経験値が多くもらえるようになったのも本作から。
最大パラメータも各40(HPは52)となり、前作の20から大幅に上限がアップしています。
全体的に育成要素が濃くなっている印象です。

当時は既にSFCが発売している中でのFC用ソフトだったため、他の人気ゲームと比べると時代錯誤的なところもあり、特にグラフィック面で厳しい声が聞かれました。
また、システムが独特で他のFEシリーズとは異なる面が多く、そういう意味では「外伝」というタイトルはしっくりきます。

難易度はそれほど高くはありませんが、戦略性は高く、しっかり考えてプレイすることが要求されます。
じっくりプレイすれば簡単ですが、育成に注力せず急いで攻略しようとすると、一気に難しくなるゲームです。

2017年にニンテンドー3DSでリメイク作『ファイアーエムブレム Echoes もうひとりの英雄王』が発売されました。

ファイアーエムブレム 紋章の謎

シリーズ初のSFC用ソフトとして、1994年にリリースされた3作目。
第1部「暗黒戦争編~暗黒竜と光の剣」は1作目のリメイク第2部「英雄戦争編~紋章の謎」は続編という構成です。

約80万本を売り上げ、国内だけのセールスではシリーズNo.1
知名度も高く、アラサーやアラフォー世代にとってはFEと言えば本作というくらいに有名です。
この作品の登場によって、FEシリーズが一気に知れ渡ったと言っても過言ではないでしょう。

その人気の理由は複数あり、1つはグラフィック
プラットフォームがSFCになったことで、顔グラの質が一気に向上し、キャラゲーとしての魅力がグッと高まっています。

2部構成を活かし、第1部で味方だったキャラが第2部で敵となるなど、ドラマティックなストーリーになっている点も人気の要因です。
ゲームバランスが再調整され、より遊びやすくなっている点も評価に繋がっています。

1997年には、前日譚となる『BSファイアーエムブレム アカネイア戦記』をスーパーファミコン(SFC)の周辺機器「サテラビュー」のサウンドリンクゲームとして配信しており、かなりマニアックなゲームだったため幻の作品と言われていました。
その後、2010年に第2部をリメイクしたDS用ソフト『ファイアーエムブレム 新・紋章の謎 ~光と影の英雄~』が発売され、これに「新・アカネイア戦記」が収録されたことでリメイクされています。

ファイアーエムブレム 聖戦の系譜

1996年に発売されたシリーズ4作目の本作は、元々はFEシリーズとして企画されていた訳ではなかったようです。
そのため、前作『紋章の謎』とは大きく仕様が異なっています。

最大の特徴は「親子2世代の戦い」「結婚システム」です。

『紋章の謎』の続編ではなく完全新作で、主人公シグルドを中心とした親世代の物語と、その子供セリスを中心とした子世代の物語が描かれていて、親世代のキャラは大半が後半になると離脱します。
ストーリーは非常に重く、親世代のラストとなる「バーハラの悲劇」はゲーム史上類を見ないほどの凄惨な結末を迎えます。
そして、親世代の男女ユニットは隣接させたり会話イベントをこなすと恋人同士になり、子世代でその2人の子供が登場する……という、かなり斬新かつ先進性の高いカップリング製造システムが設けられました。

恒例の「剣>斧、斧>槍、槍>剣」3すくみシステムが導入された初の作品でもあります。

マップの広大さは『紋章の謎』を遥かに凌ぎ、ストーリー、バトル共に壮大なスケールの本作は、シリーズ最高の作品に推す人も多く、概ね高評価を得ています。
硬派な作風が好みの人からは「ギャルゲーっぽい」と言われているようです。

ファイアーエムブレム トラキア776

1999年にリリースされたSFC用ソフトで、前作『聖戦の系譜』の外伝に当たります。
主人公は、その『聖戦の系譜』に登場した子世代のメインキャラの1人・リーフです。

本作の特徴は、その無慈悲なまでの難易度と悲劇性です。
本編の『聖戦の系譜』も重いストーリーでしたが、この『トラキア776』は亡国の王子であるリーフが主人公とあって常に切羽詰まった状況で、各マップの難易度はどうしても高くなってしまいます。

そういった逆境の物語なので、ある意味では王道なのですが、本作は『紋章の謎』や『聖戦の系譜』ほどの知名度はありません。
というのも、発売当初はローソン限定発売で、その後も流通経路がかなり限られていたため、一般的なゲームショップで売られる機会がほとんどなかったのです。
そのため、プレイした人の数はかなり少ないですが、長期にわたり「FEシリーズ最高の難易度」の作品として君臨していたため、ネット普及に伴い知名度は上昇しました。

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