顔芸はリスタルテに軍配

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駄女神たる者、視聴者に対しても癒やしと笑いを与えるのは必須。
彼女たちに求められるのは、単に強さや器の大きさだけではありません。
エンターテイメント性も必須能力です。

アクアはその点ぬかりなく、お可愛い姿を幾度となく晒しています。
女神なのに泣き虫の駄々っ子で構ってちゃんなので、仲間外れにされたと思えば泣き叫び、トラブルの原因になったことが判明すれば泣いて許しを請い、ナチュラルに「もっと私を称えてよ！みんなでほめてほめて甘やかしてよ！」と訴え続けています。

戦闘の際には、得意なアンデッド以外の敵にはあまり役に立たず、後先考えず突撃しては自滅を繰り返すなど、むしろ足を引っぱっています。
そのくせ宴会芸スキルを極めるなど、駄女神の名をほしいままにしています。

しかし、そんなアクアの地位さえも揺るがしかねないのが、リスタの駄女神っぷり。

アクアはどれだけ教徒に酷い扱いを受けても、決して彼らを悪く言わず、「私のかわいい信者」と寵愛を授けるなど、要所要所では女神らしい点が見受けられます。
一方のリスタは、世界の救済は基本聖哉に丸投げで、旅の仲間となった竜族の少女エルルには「リスたん」と呼ばれるなど、女神の威厳など皆無。
それでいて終始色ボケ状態で、聖哉がその潔癖なまでの慎重さ故に村や教会を滅ぼした際にも全く止められず、威厳どころか存在価値さえ怪しい状態です。

それでも彼女が『慎重勇者』において最も輝いているキャラなのは間違いありません。
なぜなら、リスタには顔芸があるからです。

アクアも表情豊かで、駄女神らしい情けない顔は至る所でしていますが、リスタの場合は顔面崩壊レベルの変顔を毎回披露しています。
目玉が飛び出たり涎を垂らしたりは当たり前。
魔王軍四天王よりも邪悪な顔で聖哉を追いかけたり、アヘ顔より悲惨な顔になったり、天使の羽が手羽先になったりと、ヒロイン枠とは到底思えない扱いです。

このリスタの百面相は『慎重勇者』の名物となっており、彼女の存在価値にもなっています。
駄女神に求められるエンターテイメント性に満点以上で応えていると言えるでしょう。

美しいのはどっち？

出典 : Amazon.co.jp

駄女神とはいえ女神、そして女神といえば当然、美しい存在でなければなりません。
2人とも、可愛さについては十分過ぎるほどの容姿と愛嬌を持っていますが、美しさとなると求められるものが少々異なります。
美しさには上品さと優雅さ、そして余裕が必須であり、エレガントかつ大人びていなければならないのです。

美しい水色の髪を持ち、意外とああ見えて慈悲の心を持っているアクアは、場面によっては大人びた顔をすることもあり、美しく見えるシーンは稀にですがあります。
一方、リスタにはそのような場面はほとんどありません。

知り合いが魔王軍に殺されそうになったり、聖哉が危機に瀕していると思ったりした時にはシリアスな顔をしますが、それも優雅さや余裕とは程遠いもの。
皮肉にも、外見、内面ともに女神らしくないヒューマニズムに溢れているのがリスタの特徴なのです。

美しさではまだアクアの領域には届いていないと思われます。

しかしリスタはまだまだ新米の駄女神。
経験を積んで、心に余裕が生まれれば、いつの日かアクアに並び立つ日が来るかも知れません。

まとめ

ほぼ恋愛感情なしのアクア様とは対照的に、リスタは煩悩全開の女神です。
顔芸に関しては他の追随を許さないくらい凄まじく、豊崎さんの演技力もあって、かなり濃いキャラに仕上がっていますね！
ツッコミ役としても優秀ですし、何気にヒロイン力では良い勝負かも？