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9

Nov

【名探偵コナン戦慄の楽譜】賛否両論!好き嫌いが分かれる理由や見所をまとめてみた!【ネタバレ】

見どころ⑤:実は滅多に登場しない!?中学時代の新一と蘭がみられる!

「戦慄の楽譜」には、中学時代の新一と蘭が登場するシーンがあります。実は中学時代のエピソードは、20年以上ある『名探偵コナン』の歴史の中でも非常にレア
しかもそのエピソードが、「けんかしながら一緒に下校していたときにすごくきれいなアメイジンググレイスがきこえてきて、2人して聞き入ってしまった」というもの。「けんかしてるのになんで一緒に帰ってるの?」という鈴木園子のつっこみに全力で同意したファンも多いのではないでしょうか。そして、のちにこの時にアメイジンググレイスを歌っていたのが秋葉玲子だったと発覚します。
なにげない出会いが現在までつながっている神秘性はアニメではよくある演出かもしれませんが、きっかけが「素晴らしい歌声」という秋葉玲子にしかない特徴であることがより運命を感じさせる印象的なシーンです。
なぜコナンがそうまでして秋葉玲子を守るのか、という理由にもつながり、さりげない伏線回収となっているのもお見事な重要なポイントです。

見どころ⑥:テーマが音楽!音痴な主人公とかけ離れた題材が新鮮!

出典 : Amazon.co.jp

「戦慄の楽譜」の舞台は堂本ホールという音楽ホールです。本作のオープニングは音楽大学の学生たちがそれぞれの楽器を演奏しているところからはじまり、堂本ホールで有名オルガン奏者がパイプオルガンを厳かに弾き鳴らし、バイオリンの名器・ストラディバリウスが演奏されるなど、序盤からそうそうたる音楽のオンパレードが続きます。
『名探偵コナン』といえばミステリーものなので、今まで海・空・いわくつきの島などいろんなシチュエーションがありましたが、コナンが子供であることや、探偵の毛利小五郎が競馬好き・アイドル好きでかしこまった場所とあまりマッチしないことから、このような厳かな舞台は今までほとんどありませんでした。
しかも、主人公であるコナンは、幼なじみの毛利蘭や鈴木園子、小学生の吉田歩美に堂々と「音痴」といわれほどの歌声の持ち主です。
主人公があの歌声なのに、「『名探偵コナン』で音楽がテーマの映画!?」と驚いた人も多いのではないでしょうか。ファン心理を理解し、意外性をしっかりとついてくるコナンスタッフが作製していることが、コナン映画が長年ファンに愛される理由なのかもしれません。

見どころ⑦:「情」がある犯人。人間くささに共感

出典 : Amazon.co.jp

「戦慄の楽譜」の犯人は堂本ホールの館長。殺人動機は息子を殺された敵討ちでした。そして、息子が殺されたことに関係のない人まで狙ったのは、絶対音感をもっている人間がトリックに邪魔だったから。秋葉玲子が執拗に命を狙われたのも、絶対音感の持ち主だから。しかし、犯人は秋葉玲子を仕留められる場面で仕留めず、コナンと秋葉玲子の拉致方法もボートにのせて湖に浮かばせるという手間な上に助かる可能性のあるものでした。それはなぜなのか?
それは、秋葉玲子が息子の恋人だったからです。息子が愛した人・愛した歌声を消すことが犯人にはどうしてもできなかったのです。

また、犯人が息子の敵討ちが終わった後に狙ったのは、秋葉玲子のオペラが行われる堂本ホールの責任者・堂本でした。堂本は犯人の息子の死には全く関係ありませんが、「自分は30年間堂本を支える調律師をやっていたのになんの相談もなく突然引退し、しかも調律師と全く関係のない堂本ホールの館長にしたのが許せない」という理由で恨んでいたのです。
しかし、堂本がその理由を、「君の調律の腕が少しずつ落ちているのを感じたんだ。でも今さら他の調律師を付ける気にならなかったから、自分は引退して、君に館長をやってもらうことにしたんだ」と語ると、「そんなこともわからず自分はなんてことをしてしまったんだ」と犯人はくずおれます。

現実世界であれば、殺人を犯した人間に温情は与えられませんし、犯行動機が「プライドを傷つけられたから」なんて許されるものではありません。しかし、『名探偵コナン』はフィクションです。どうしても息子が愛した人を殺せない、30年支えた大事なビジネスパートナーを勘違いで殺してしまうところだったと悔やむ、そんな人間くさい犯人に、少しだけ情を感じるのも、「戦慄の楽譜」のいいところです。「どう考えてもこの人悪者」な犯人よりも、物語に深みが出ていますね。

まとめ

賛否両論あるけど、観る回数を重ねていけばいくほどくせになる「戦慄の楽譜」。あまり好きじゃないという人も、思い切ってもう一度みてみたら、前よりも好きになっているかもしれませんよ。

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