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【ダーウィンズゲーム】みどころ・あらすじなど注目ポイント一挙まとめ【アニメ化決定】
物語の鍵は「クラン」と「ギリギリの戦い」
出典 : Amazon.co.jp
ちっぽけなクランがゲームを支配するクランへ
『ダーウィンズゲーム』は主人公カナメの成長譚であると同時にクラン「サンセットレーベンズ」の躍進の物語でもあります。
カナメは参戦2戦目で「無敗の女王」であるシュカに勝利。
この戦いを経て2人は共闘する仲間となり、シュカからゲーム内の機能「クラン」を作るよう提案されます。
助言の通り、カナメはクラン「サンセットレーベンズ」を結成し、新たに3人を仲間に迎え合計5人で活動をスタートします。
他のクランと比較すると非常に小規模で、強力クランである「エイス」などは数十人規模で構成されていることからも明らかです。
そんな「サンセットレーベンズ」でしたが、クラン結成直前に「ダーウィンズゲーム」で開催されたイベントで、リーダーであるカナメがとある特権を手に入れていたことが躍進の原動力となりました。
「ダーウィンズゲーム」では、ランダムに選ばれたプレイヤーが半ば強制的に参加させられるイベントが時折開催されます。
単行本5巻で開催された「宝探し」イベントでは、カナメは、一時的な協力関係を結んだプレイヤーたちの力もあって唯一のクリア者となり、特典としてゲームで発動できる「特権」を手に入れたのです。
カナメが希望したのはポーカーでいう「勝者総取り」という特権。
この特権により、サンセットレーベンズは「クラン戦」でポイントを「全額ベット」できるようになりました。
例えば、サンセットレーベンズが所持しているポイントが「100」で、全額ベットして勝利したとしましょう。
対戦した敗北クランの所持ポイントが「90」のように100未満だった場合、ポイントが全てサンセットレーベンズ側へ渡ります。
このゲームではポイントを全て失うことは「死」を意味し、相手クランメンバー全員が死ぬことになるという恐ろしい特権です。
「サンセットレーベンズ」はこの非常に強力な特権を手に入れ、ゲーム全体において絶大な影響力を持つようになりました。
気が付けば「ダーウィンズゲーム」ランク1位の最強プレイヤー「劉雪蘭」も仲間に加わり、もはや他のプレイヤーたちから無視できない存在とまで成長します。
シブヤなどを領地とし、許可無しでゲームを行うことを禁止し、実際に勝手に領地を奪おうと試みたクラン等は処罰を与えられています。
そして、クランとして所有する「アジト」を構えるようになり「情報分析室」などを設置。
名実ともに強力なクランとなり、ゲームを引っ張っていく立場へと成長していきます。
結成当初、有名な「シュカ」が参加しているだけの有象無象の小規模クランだったサンセットレーベンズが物凄い勢いで力を付けて、ゲームを支配する立場にまでなるそのさまは、見ていて爽快。
クランの成長していく過程は、『ダーウィンズゲーム』の大きな魅力の1つです。
ギリギリの戦いで描かれる緊張感
冒頭で触れた通り俺TUEEE展開はなく、どんな戦いであろうと苦戦し、常にギリギリの戦いや交渉を重ねながら成長していくのも『ダーウィンズゲーム』の特徴。
例えば、ランク1位の「劉雪蘭」を仲間に迎え入れる際の一連の流れ。
当初「互いに協力関係を築けないか?」ということで劉雪蘭との交渉のテーブルを設けましたが、交渉は決裂。
「カナメにだけ」興味を持っていた劉雪蘭は 強硬策に転じ、一瞬の内にカナメの背後へ回り込み、抗う間も無く意識を落としたのです。
クランの仲間も同席していましたが、凄まじい殺気の前に死ぬ幻覚を見てしまい、動くこともできずにその場で倒れてしまいました。
為す術もなく、カナメが拉致されてしまったのです。
主人公サイドであるカナメとクランの仲間たちですが、遥かに強大・強力な相手にあっさりとやられてしまうこともあるのです。
その後、敵の車に拘束されているカナメを助け出すべく、激しいカーチェイスを展開しながら戦うことに。
カナメは拘束されながらも、劉雪蘭に「サンセットレーベンズから誰一人殺さずに逃げることが出来たら手下だろうが入り婿だろうが何でもなってやる」と勝負を持ちかけます。
シギルの正体すら掴めていない上に、クランもまだ結成したばかり。
連携もままならない状態でランキング1位と戦わなければならなくなりました。
完璧な狙撃が可能なレインが相手の車のタイヤに命中させたものの、防弾仕様で目立った効果は見られず、シュカを持ってしても弄ぶかのように翻弄されてしまい、どれだけ攻撃しても有効な手となりません。
何とか追いついて並走し、至近距離からサブマシンガンで攻撃しようとするものの、レインの「世界関数(ラプラス)」で予測する隙が無いほどに速い指弾で牽制されてしまいまい、勝利は遠く思えました。
しかし、機転を利かせ「勝つ」ことではなく「相手の車を使用不能にする」ことに成功。
全員が車から降り、劉雪蘭と対峙します。
この状況でも劉雪蘭は「誰かを殺せば」逃げることができましたが、カナメの提示した「誰一人殺さずに逃げる」という条件を果たすことは不能に。
勝利はできなかったものの「諦めさせる」ことに成功したのでした。
その後、同盟関係を結ぶつもりだったカナメですが、劉雪蘭自らの申し出でクランに加入することになりました。
仲間1人を加えるだけでこれだけの死闘を繰り広げるのがこの作品。
何事もスムーズに進展することはなく、常に「ギリギリの状況」が描写され、見ていて緊張感やワクワク感を抱かせる展開ばかりです。
敵でも感情移入しやすい人物設定
出典 : Amazon.co.jp
『ダーウィンズゲーム』に登場する多くの敵キャラは細かく設定が練られています。
多種多様な「異能(シギル)」はもちろん、「戦う動機」や「人物背景」まで細かく練られているキャラクターが多いです。
例えば、単行本5巻に登場する「花屋」と呼ばれる敵キャラクター。
植物を自由自在に操れるというシギルを使い、巨大なビルを要塞へと変貌させました。
ビルに張り巡らせた罠で敵をハメ、麻薬成分を持つ植物を利用し、一種の洗脳を実行。
自らはモニタールームから監視カメラの映像を見ながら、洗脳したプレイヤーたちをロボットのようにコントロールして侵入者を襲撃するという恐ろしい敵でした。
素顔の彼は名の通り花屋を営んでいた人物。
彼の生活は「植物」に密着しているため当然豊富な知識を持っています。
そのため「植物」を操るというシギルを自在に使いこなし、「強度を持つ植物をバリケードとして使用する」など応用した戦い方ができたのです。
この花屋とカナメたちは後に協力することになります。
これまで強大で恐ろしい敵キャラとして描写されていた花屋でしたが、「仲間」となってからは、彼の「本来持っている優しさ」が存分に描かれています。
実は、花屋には病と闘っている娘がいました。
花屋の娘は心臓が弱く、治療には大金が必要なため、花屋は「ダーウィンズゲーム」で大量のポイントが獲得しようとしていたのです。
最終的に自らの命を犠牲にした花屋ですが、ゲームを通じて手に入れた大金を娘のために残し、彼女の手に渡るように手配していました。
植物を利用して人の精神に介入し、非道とも言える戦法をとっていた花屋。
しかし、彼は「愛する娘を助けたい」というその一心で戦っていたのです。
花屋以外にも『ダーウィンズゲーム』では「敵だったキャラが味方に加わる」というパターンは何度か描かれています。
その度に、敵対していた時との印象がガラリと変わるキャラクターばかり。
その後はしっかりと見せ場も作られることが多く、敵も含めキャラが使い捨てされることが少なく、多くの魅力的なキャラクターが活躍する作品となっています。
まとめ
2019年9月時点では、放送時期がまだ未定の『ダーウィンズゲーム』。
いつ放送されるかは分かりませんが、ストーリーやキャラクターたちの個性を含め、実際に動いている姿を見られるのが楽しみな作品です。
バトルシーンの作画や、キャラクターたちの声優まで、様々な面から期待できるでしょう。
今後どんどんと新たな情報が発表されるであろうアニメ版『ダーウィンズゲーム』。
これからの新情報を含め、目が離せない要チェックな作品です。