江戸っ子らしく人情派

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シンラがケンカを売ろうとしたまさにその時、浅草の住民が焔ビトになったという報告が紅丸に寄せられます。
浅草は彼にとって庭であり、焔ビト化した住民も知り合いの1人。
その焔ビトを、紅丸は周囲の民家をブチ壊しながら仕留めました。

これは、浅草ならではの流儀。
ここに住む者は皆、「どうせいずれ焔ビトになるのなら紅丸に殺されて生涯を終えたい」と願っているのです。
紅丸はそんな住民の思いを汲み、できるだけ派手に散ることができるよう、あえて民家を破壊しつつ倒しているようです。（余談ですが、これは恐らく江戸の町の火消しをモチーフにしていると思われます。昔は現代のような消防技術がなく、火災が起こると延焼を防ぐために風下の家々を派手に壊していたそうです）

焔ビトとなった住民に対し、紅丸は躊躇なくとどめを刺します。
ただ、滅びゆく焔ビトに餞の言葉を贈り、崩れながら体に触れようとしてくる焔ビトの手を振り払いもせず、静かに最期を見守っていました。

このエピソードからもわかるように、紅丸はただ強いだけではなく、人情に篤い男です。
敵か味方かわからない相手には無愛想で居丈高な態度をとりますが、認めた相手に対しては協力を惜しみません。
シンラたち第8特殊消防隊に対しては、誤解によって一時は険悪な間柄になりましたが、共通の敵に対し共闘して倒してからは彼らのことを気に入り、態度を軟化させていました。

紅丸の人気の秘密はギャップにあると思われます。

最高権力者に盾突く強い反骨の精神と、身内に対し素っ気ないながらも深い情を見せるなど不器用ながら温かい面のギャップ。
常にしかめっ面に見える顔と、かつて中隊長の相模屋紺炉（サガミヤ・コンロ）が自分を庇って焔ビトと戦い灰病という後遺症を残したことを悔やみ続けている姿とのギャップ。
いずれもグッとくるギャップです。

また、彼が最強の消防官と言われる理由も、人気の要因と言えるでしょう。

炎を操る能力者は通常、自ら発火はできないものの多面性や柔軟性に富んだ炎の操作が行える第二世代能力者と、自ら発火を行えるものの自分で発生させた炎しか操作ができない第三世代能力者のどちらかに別れています。
しかし紅丸はその両方の特性を備えている「煉合消防官」。
これは特殊消防隊でも唯一無二の能力で、まるで主人公のような才能の持ち主です。

戦いのバリエーションも豊富で、纏（火消し棒）をはじめ様々な物を発火させミサイルのように飛ばしたり、指先で爆破を起こしたり、遠近両方の攻撃が可能。
凄まじい速度の衝撃波を放つ「居合手刀　壱ノ型“火月”（かげつ）」、指先の炎で円を描き放つ大技「居合手刀　七ノ型“日輪”（にちりん）」、その日輪を遥かに凌ぐ爆発技「紅月（あかつき）」など、様々な技を使用できます。

『炎炎ノ消防隊』はバトル要素が濃い作品なので、「誰が一番強いのか」という話題をよく見かけますが、大抵は紅丸が1位に挙げられています。
無敵の能力を持つショウや、エリート集団の第1特殊消防隊で大隊長を務めるレオナルド・バーンズといった強者よりも、紅丸の方が上という評価なのです。

これらの要素が紅丸を魅力的なキャラにしています。

実人気はどれくらい？

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『炎炎ノ消防隊』は以前、週刊少年マガジン誌上で公式の人気投票を実施しており、その際に紅丸は4位にランクインしていました。
4位ならそこまで際立って高い順位じゃない……と思われそうですが、1位のシンラ、2位のタマキ、3位のマキ、そして5位のアイリス、6位のアーサーはいずれも1巻から登場するメインキャラであり、第8特殊消防隊所属のレギュラーメンバー。
その中に唯一、4巻から登場したメインキャラではない紅丸が割って入っているのは快挙と言えます。

リアルタイムで投票が行われているアニメランキング専門サイト「UNITEN」では、アニメでまだ顔見せ程度しか出ていない段階で既に4位にランクイン。
彼の活躍が本格的に描かれる浅草編が放送された後には、一気に上昇することが予想されます。

また、近年は『進撃の巨人』のリヴァイのような、目つきが悪いけど面倒見の良い男キャラがトレンドなので、アニメファンからの受けもかなり良いキャラと思われます。
そう遠くない時期にシンラやタマキに並ぶトップクラスの人気キャラとして認知されるかもしれませんね。

まとめ

紅丸大隊長はアニメだと個性的な瞳が更に際立ちますね！
アニメでは10話で初登場でしたが、他の大隊長とは明らかにファンの反応が違っていて、人気の高さを実感しました。
彼の登場でアニメ第2クールは更に盛り上がりそうです！