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Jul
【乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…】悪役令嬢モノからついにアニメ化作品が誕生
出典 : Amazon.co.jp
テレビアニメ化が発表され注目を集めている『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』をピックアップ!
なろうの新たなブームの先導者である本作の魅力、そして今後更に勢いを増すであろう「悪役令嬢」ブームについてまとめました!
「悪役令嬢」ブームの担い手
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『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』は、山口悟先生が手がけるライトノベル作品です。
2014年7月より小説家になろうで連載を開始し、投稿直後から人気を博し、あっという間に有名作の仲間入りを果たしました。
2015年7月に書籍化が発表され、翌8月に一迅社文庫アイリスより発売。
この書籍版も早々に重版がかかるなど好評で、2017年には月刊コミックゼロサムでコミカライズの連載もスタートしました。
書籍版のイラストおよびキャラクターデザインは、ひだかなみ先生が手がけています。
あの赤川次郎先生の人気作『吸血鬼はお年ごろ』シリーズのイラストを2008年から担当している方で、他にも数多くの小説のイラストを手がけている実力派の絵師さんです。
ひだか先生は書籍版のイラストだけでなくコミック版の作画も担当し、こちらの連載も多くの読者に支持されセールスも好調を維持。
その結果、本作はシリーズ累計発行部数150万部の大ヒット作となりました。
そして2019年7月、ついにテレビアニメ化が決定。
悪役令嬢モノの歴史に新たな1ページを加えることになったのです。
魅力は主人公の行動力と明るさ
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本作の主人公はクラエス公爵の一人娘、カタリナ・クラエスという名前の令嬢。
ただし、単なる令嬢ではありません。
現実世界の住人だった女子高生が17歳の時に死亡し、『FORTUNE・LOVER』という乙女ゲームの悪役令嬢キャラ「カタリナ・クラエス」に転生した人物なのです。
そのため、カタリナと一言で言っても「カタリナの前世」「ゲームキャラとしてのカタリナ」「転生後のカタリナ」の3つの人物像が存在します。
作中で活躍するのは転生後のカタリナですが、8歳の頃に前世の記憶を思い出しており、ゲームキャラとしてのカタリナのことも覚えています。
転生後のカタリナは本質的には17歳女子高生ですが、彼女が生きるのは転生先のゲーム内世界、すなわち『FORTUNE・LOVER』の世界。
そこで「悪役令嬢のカタリナ」としての振る舞いを意識しつつ、自分の立場を弁えながらも自分らしく令嬢ライフを満喫しています。
乙女ゲームの世界なので、カタリナの周囲にはゲームの主人公(ヒロイン)である女性キャラと、その攻略対象である恋人候補たち(全員イケメン)が登場します。
本来なら、カタリナはヒロインのライバルキャラであり、恋愛に関しては負け犬となる運命ですが……彼女は持ち前のバイタリティで他キャラたちと分け隔てなく接し、あまり悪役らしくない令嬢として生きていきます。
そんなカタリナの行動力と明るさこそが、この作品の最大の魅力です。
中学に入って親友から乙女ゲーなどのオタク趣味を教えられたことで沼にハマったものの、それ以前は「野猿」という渾名で呼ばれるほど外で遊び回っていた男子顔負けの女の子。
悪役令嬢になってから、何故かその頃の自分が覚醒したようで、スカートのまま木に登ったり、農業に勤しんだりと、およそ令嬢らしくない日常を過ごします。
本来の悪役というポジションと、そんな彼女の性格とのミスマッチが、本作の独特の空気感を作っているのです。
そのため、悪役令嬢特有のギスギスした物言いなどはほとんどなく、正統派の異世界転生モノとしても楽しめる作品になっています。