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Jul
【ネコぱら】知る人ぞ知る同人PCゲームがテレビアニメ化を果たした理由まとめ
大ヒットの要因は「Kawaii」
出典 : Amazon.co.jp
vol.0～vol.3の4作品で200万本、平均50万本以上をマークしたネコぱらのセールスは、美少女ゲームとしては異例の特大ヒットです。
同じく同人の美少女ゲームが原作で、現在は日本を代表するコンテンツとなった『Fate/stay night』が、2011年時点でファンディスクも含め約40万本の売上。
これも規格外の爆発的ヒットであり、その上を行くネコぱらが如何に図抜けているかがわかります。
このネコぱらの売上の大半はSteam版ですが、SteamはPCと違い性表現を含んだゲームは原則として販売を禁止しているため、アダルトシーンを削除した全年齢版としてリリースされています。
成年向けの美少女ゲームが一般向けにリメイクされヒットした例は1990年代からありますが、その大半はストーリーを重視した作品や泣きゲー。
それに対し、ネコぱらはキャラクターを前面に出したキャラゲーとも言える作品です。
にもかかわらず、この大ヒット。
一体何故、Steam版ネコぱらはアダルトシーンなしでこんなにヒットしたのでしょうか？
実は厳密に言うと、Steam版の購入者もアダルトシーンが見られない訳ではありません。
というのも、Steam版には有料アダルトパッチが存在するからです。
Steamで販売するゲームは全年齢向けが絶対条件ですが、そのゲームに対しアダルトシーンを追加するパッチを外部（主に制作側）が配布することは禁止していません。
つまり、公式通販サイト等で有料パッチを購入すれば、Steam版でもPC版と同じ内容になるのです。（現在ではSteamストア上での有料パッチの販売も行われています）
ただ、「アダルトシーンが見られる」というだけでここまで爆発的なヒットを記録することはできません。
このゲームがヒットした最大の要因は、総合的な可愛さにあります。
さより先生の絵柄は万人受けする可愛さで、キャラクターデザインも秀逸。
日本のアニメが好きな層には確実に受ける絵です。
そしてショコラとバニラに代表されるこの作品の女性キャラは大半がネコミミと尻尾があり、これもポイントです。
単に猫の擬人化キャラというだけなら既存の作品に幾らでも存在していますが、ネコぱらは立ち絵がぬるぬる動く「E-mote」というシステムを採用しており、キャラの感情に合わせてネコミミがピクピク動きます。
この挙動によって、キャラの可愛さが何倍、何十倍にも増幅しているのです。
gifファイルによってネット上で簡易にアニメーションを観られる近年の傾向も、口コミで広がる宣伝ツールとして機能したと思われます。
ストーリーに関しても、キャラを物語に合わせて動かすタイプではなく、キャラの可愛さを最大限に引き出すことに特化した内容になっていて、それも支持されている要因の1つと言えるでしょう。
ビジュアル、キャラ、ストーリー、その全ての面において「Kawaii」が詰まっていることが、海外ファンのハートを掴んだ最大の理由です。
これだけヒットして多数のファンを抱えた作品となれば、アニメ化も納得ですね。
アニメ『ネコぱら』概要
テレビアニメ版のネコぱらは、2017年に配信されたOVA版からはスタッフ・キャストの大半が一新されています。
監督を務めるのは『イカ娘』2期の山本靖貴さん。
中国との合作『ROBOMASTERS THE ANIMATED SERIES』も手がけている方ですね。
シリーズ構成は『ブレンド・S』『ぼくたちは勉強ができない』の雑破業さん。
キャラクターデザインについてはOVAに引き続き平野勇一さんが務めます。
本作のメインヒロインであるショコラを演じるのは、『僕の彼女がマジメ過ぎるしょびっちな件』篠崎奏多の八木侑紀（やぎ ゆき）さん。
もう1人のメインヒロイン・バニラは『ウマ娘 プリティーダービー』キングヘイロー役の佐伯伊織（さえき いおり）さんが演じます。
主人公の青年、水無月嘉祥（みなづき かしょう）はOVA版から引き続き立花慎之介（たちばな しんのすけ）さんが担当。
その妹の時雨（しぐれ）をM・A・O（まお）さん、ショコラ＆バニラと同じく水無月家で同居する人型ネコのアズキを井澤詩織（いざわ しおり）さん、ココナツを水谷麻鈴（みずたに まりん）さん、メイプルを伊藤美来（いとう みく）さん、シナモンを のぐちゆりさんがそれぞれ演じます。
そして、アニメオリジナルの新キャラクター（名前未公開）も登場。
担当声優は『キラッとプリ☆チャン』紫藤める役の森嶋優花（もりしま ゆうか）さんです。
まとめ
同人ゲームがテレビアニメにまでなる、その軌跡にはロマンがありますよね！
美少女ゲームが海外でヒットしたことも、今後のゲーム業界に与える影響は大きいと思います。
このレジェンド作品がどんなアニメになって、アニメファンからどういう評価を受けるのかも楽しみです！
公式PV