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Jul

【ロード・エルメロイII世の事件簿】ライネスは本当にドSなのか? 検証まとめ

出典 : © 三田誠・TYPE-MOON / LEMPC : TVアニメ「ロード・エルメロイⅡ世の事件簿 -魔眼蒐集列車 Grace note-」公式サイト

『ロード・エルメロイII世の事件簿』に登場する女性キャラクター、ライネスについての情報をお届け!
Fate/Grand Orderのユーザーにもおなじみの彼女が、この作品でどんな役割を担っているのかをまとめました!

ライネス・エルメロイ・アーチゾルテ キャラクター概要

出典 : © 三田誠・TYPE-MOON / LEMPC : TVアニメ「ロード・エルメロイⅡ世の事件簿 -魔眼蒐集列車 Grace note-」公式サイト

『ロード・エルメロイII世の事件簿』に登場する女性キャラクター。
エルメロイの分家筋において底辺に近い家系の出身で、エルメロイ派の先代当主・ケイネスの姪に当たる人物です。
第四次聖杯戦争でケイネスが敗死しエルメロイ家が没落の危機に瀕した際、上位の家系が離反の意を示したこと、残った家系の子弟たちの中で魔術源流刻印との適合率が最も高かったことにより、次期当主候補に担ぎ上げられました。

年齢は15歳ほどと次期当主としてはかなり若く、外見も年齢相応。
磁気人形(ビスクドール)を思わせる白い肌と美しい金髪、強い意志のこもった焔色の瞳を持つ美少女です。
容姿は極めて女性的ですが、喋り方は中性的で、一定以上の付き合いをしている相手に対しては軽薄な物言いをすることもしばしばあります。

財産は離反した分家によって大半が持ち出されてしまい、魔術刻印も破損したため、とてつもない額の負債と魔術礼装「月霊髄液(ヴォールメン・ハイドラグラム)」くらいしか残っていなかったエルメロイ家および自身の状況を改善すべく、先代ケイネスの子弟で彼の死に負い目を持っているウェイバー・ベルベットに目を付け、彼に「ロード・エルメロイII世」の名と義兄の立場を与えることでエルメロイ家に縛り付けつつ、都合良く利用しています。

魔力感知できる魔眼の所有者で、その副作用によって魔力の存在する場所にいると瞳の色が焔色へと変化する体質になっていますが、通常時は鮮やかな碧眼です。
当主に相応しい魔力回路は持っているものの、エルメロイII世によって「エルメロイの秘術を受け継ぐためには最適」という理由で使用魔術は研究用に配分・調整されています。
よって戦闘用の魔術はほとんど使えません。

幼少期から性格の悪さを自認するほどの歪んだ一面を持っており、真面目な人間が苦しむ姿を見ると口元が綻んでしまう真性のドS令嬢と言われています。
その性格を正す気もなく、友達付き合いも全くしてこなかったため、気を許せる相手は1人もいなかったようです。

担当声優は水瀬いのり(みなせ いのり)

生い立ちが性格に反映

出典 : © 三田誠・TYPE-MOON / LEMPC : TVアニメ「ロード・エルメロイⅡ世の事件簿 -魔眼蒐集列車 Grace note-」公式サイト

ライネスが生粋のドSであることは、作中の至る所から窺い知ることができます。
その中でもやはり一番に彼女のサディストな部分が露見しているのは、エルメロイII世との契約でしょう。

エルメロイII世は先代のケイネスの死に責任を感じており、少なからずエルメロイ家への懺悔の気持ちはありました。
それを利用する形で、彼を期間限定の当主とし、矢面に立たせ利用する。
ここまではSっ気とは関係なく、策略家としての一面が色濃く出た奸智と言えます。

しかし、その契約内容は決して策略だけに留まりません。
ライネスがウェイバーに対し「エルメロイII世」となる上で交わした契約の主な内容は以下の通りです。

1. ハリウッド超大作が作れるほどの額となったエルメロイ派の負債を完済する
2. エルメロイの魔術源流刻印を修復する
3. ライネスが成人するまでの間、君主の代理としてエルメロイを守り抜く
4. エルメロイの家に入ってライネスの義兄となり、家庭教師として自分に魔術を教える

まず1に関してですが、完全に不可能です。
個人の魔術師がどうこうできる額ではありません。
そしてライネスも、それが可能か不可能かを判断できないほど愚かであるはずもなく、「理想を言えば完済だけど現実には無理だから、可能な限りで構わないので負債を減らして欲しい」というのが彼女の本音です。

2についても、ほぼ不可能
エルメロイの源流刻印を回収できたのは、たったの一割程度
お抱えの調律師では修復までに最低三世代以上はかかるという難題で、これに関しては直接ウェイバーにも伝えています。

この無理難題をウェイバーに吹っかけたのは、「まず最大限の要求をして、そこから少しずつ水準を下げ、出来るだけ高いところに落としどころを持っていく」という交渉の基本によるものと思われます。
最初に極めて困難なことを聞いたら、その後に聞くそこそこ困難なことが相対的にマシに思えてついついOKしてしまう……という人間の心理を突いた、詐欺師がよく使う手口ですね。

けれどこれも、最初の「極めて困難なこと」の度合いによっては効果が得られないのが常。
あまりにも途方もない要求は、却って相手に警戒心を与えるだけになってしまいます。
ライネスの1と2はまさにそのレベルの要求ですが、これは彼女が交渉下手なのではなく、真面目な人間が苦しむ姿を見ることに愉悦を感じるというドSな性格が反映された結果の無茶振りであり、吹っかけだったのでしょう。

しかし、お人好しなウェイバーはその無茶な要求を馬鹿正直に呑みます。
そんな彼にさすがのライネスも戸惑っていましたが、彼女が本命と目していたのは3と4。
没落したエルメロイに向けられる蔑み、悪意、面倒事といった負荷が彼の方に行くようにしておいて、自分は成人するまでに当主として耐え得るだけの力や人脈を蓄えようと考えていたのでしょう。

そして契約成立後は、度々エルメロイII世を訪ねては厄介事を彼に押しつけ、義兄の胃が痛む姿を愉快そうに眺めています。
まさにドS。

とはいえ、彼女のそんな人格を育んだのは環境です。
陰謀と策略が渦巻く時計塔において生き残っていくための処世術として、他者を蹴落とすことに躊躇なく、また他者から蹴落とされる隙を与えないために最適化された末の性格としてドS属性が身に付いたようです。

つまり彼女は産まれながらのドSというよりは、養殖ドSと言えそうです。

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