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Jun
【バンドリ】丸山彩は努力の天才ではなく人間性の天才
メンバーとの関係から見える「人間性の天才」
出典 : Amazon.co.jp
パスパレはバンドリに登場する他のバンドとは一線を画した存在です。
自らの意思でバンドを組んだのではなく、所属事務所のプロジェクトとして結成された若手アイドル・女優による商業バンドであり、アイドルユニットとしての側面もあります。
あくまでも事務所主導なので、勝手に客前でライブを行うことができない等、活動はある程度制限されています。
そういった環境でバンドを始めることになった各メンバーは、同じ事務所とはいえ面識はほぼない状態だったので、パスパレを通して一から人間関係を構築していくことになります。
そのため、昔からの付き合い特有の深い絆や不動の信頼関係はまだありませんが、だからこそ新鮮でドキドキハラハラするバンドであり、その淡い関係性がパスパレの魅力です。
そして、そのパスパレでリーダーを務めることになった丸山は、苦労しつつも各メンバーと良好な関係を築いています。
頑張り屋の丸山とは対極にある天才肌かつ感覚派の日菜は、余りにも何でもできる人間なので、できない人の気持ちがわからず、本来なら凡人の丸山にとっては天敵にもなり得る存在だったはずですが……日菜は自分と真逆の丸山を「おもしろい人」とかなり気に入り、一切の摩擦なく仲良しになりました。
日菜が少しずつ人間味を帯びてきているのは、丸山の影響がかなり大きいと思われます。
千聖は日菜とは別の意味で丸山とは正反対の、徹底したリアリスト。
子役時代から長らく芸能界に身を置き、この世界の厳しさを身をもって知っているため、そういった考えに行き着くのも当然ですが、彼女の合理主義はメンバーと相容れないこともあり、特に自分の足を引っぱりかねない丸山に対しては辛辣な言動をとることがありました。
しかし一方で、厳しい世界で生きてきたからこそ努力の重要性も理解している彼女は自らも努力の人で、丸山の愚直なまでに努力する姿に心を打たれ、信頼を寄せるようになります。
麻弥は機材が絡まない限りパスパレ随一の常識人なので、人間関係において問題は全くありません。
メンバーに対し柔らかく理論的に話す麻弥の姿に、丸山は一目置いているようです。
イヴとも仲違いする様子がとても想像できないくらいに仲良しです。
チケットの手売りを提案して成果をあげた丸山に対し、満面の笑顔で「アヤさんの頑張りが、ファンのみなさんに届いたんです! 頑張ること、ムダじゃないです!」と伝えるなど、彼女もまた丸山の努力する姿に強い感銘を受けています。
パスパレの面々は凡人を刺激しかねない天才(変わり者)の集まりなので、もし唯一の凡人である丸山が強い嫉妬や劣等感といったネガティブな気持ちを彼女たちにぶつけていたら、ギスギスしたバンドになっていたかもしれません。
しかし丸山は日菜の悪気ない「なんでできないの?」や千聖の「努力が必ず夢を叶えてくれるわけじゃないのよ」といった言葉にもめげず腐らず、むしろ天才たちに追いつけ追い越せの精神で努力を重ね、コンプレックスを打ち消そうとしています。
そんな彼女がリーダーとして中心にいるからこそ、パスパレは空中分解せず成り立っていると言っても過言ではないでしょう。
丸山のことを千聖は「一生懸命の天才」と表現しています。
しかし、丸山の凄さは努力家という点だけではありません。
パスパレが商業バンド特有のいやらしさを感じさせず、ギスギスも最小限に抑えられているのは、丸山の性格、そして人間性の成せる業であり、そういう意味では「人間性の天才」と言えるのではないでしょうか。
まとめ
アニメ2期ではデビューライブ口パクのエピソードが採用されていて、丸山のパスパレの出発点がよくわかるエピソードになっていましたね。
彼女の魅力はアニメファンにも伝わったと思いますが、直向きなところだけじゃなく、エゴサの鬼なところや感激屋さんなところも伝わるよう、3期には期待したいです!