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【リゼロ】レムは何故時代を代表する人気ヒロインになったのか? 検証まとめ
「嫉妬」の表現方法
出典 : Amazon.co.jp
レムがここまで多くのファンに支持された理由の1つに「嫉妬の仕方が可愛いヒロイン」という点が挙げられます。
複数のヒロイン候補が存在する作品において、嫉妬は重要な要素として描かれてきました。
実際、嫉妬とはすなわち好意の裏返しであり、主人公が他のヒロインとイチャイチャしているのを見て平常心でいるのは無関心である証拠。
その嫉妬する姿に、読者や視聴者は可愛さを見出し、嫉妬するヒロインは魅力的だと感じ、嫉妬描写はラブコメにおける重要な要素となりました。
一方で、その嫉妬描写が少し過剰になり、主人公への攻撃(或いは暴力)として表現する作品も増えました。
それ自体は一つの手法として非常に効果的で、特にラブコメとの相性が良く、多くのヒット作と人気ヒロインを生み出しましたが、それがあまりにも濫造されてしまったため、嫉妬による可愛さよりも理不尽な理由で暴力を振るう点が目立つ作品も増えてしまい、結果として過剰に嫉妬するキャラがあまり受けなくなっていきました。
レムはそんな時代に適合したヒロインと言えます。
嫉妬しない訳ではなく、可愛い嫉妬の仕方をするからです。
例えば、原作7巻の第二章「決戦前夜」(アニメ1期19話)でスバルが地竜パトラッシュに懐かれ一目惚れしたシーン。
人間ではなく地竜に対抗意識を燃やすレムが描かれていました。
人間外の相手にも嫉妬するくらいの強い嫉妬心を見せつつ、相手が人ではないこと、あくまで「別に拗ねてませんよ。ちゃんと仲良くします。できます」と柔らかい言葉(アニメだとバチバチの睨み合いも追加)だけに留めていることで、可愛さとコミカルさに特化した嫉妬表現になっています。
また、スバルの想い人であるエミリアに対しても嫉妬心を表面化することは一切なく、自身の告白の直後にスバルがエミリアへの好意を口にした際にも、彼のその想いを全て受け入れていました。
決して嫉妬していないはずがないのですが、それでもレムは安易にエミリアへの嫉妬心を表に出すことは恐らくしないでしょう。
ただ、もし今後カララギのIFストーリーのようにレムが髪を伸ばしたとしたら、そこにはレムなりの密かな願望が込められているかもしれません。
まとめ
「優しくて包容力のある健気で毒のないヒロイン」が好まれる近年の風潮と噛み合ったという点はありますが、それを度外視してもレムは圧倒的に魅力的なヒロインですよね。
劣等感がベースにあるところはスバルとも共通していて、物語が進むにつれてこの2人はお互い支え合って生きていくようになっていきます。
この先、レムとエミリアの立場が変化するかどうかはわかりませんが、この作品とスバルにとってレムが必要不可欠な存在なのは間違いありません。