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25

Feb

青春ゾンビに見てほしいアニメ『Angel,Beat’s』で前に進もう

出展 : Amazon.co.jp

『Angel,Beat’s』麻枝准が原作を担当し2010年にオリジナルアニメとして放映が開始した、今なお人気の高いタイトルです。
キャッチコピーは「――神への復讐。その最前線」
後に『SHIROBAKO』や『花咲くいろは』といった人気シリーズを制作することになるアニメ制作会社P.A WORKSが制作したオリジナルアニメです。
当時のP.A WORKSは、まだ今のような知名度を持たない制作会社でしたが、この『Angel,Beat’s』のヒットにより一躍有名になりました。
また気鋭のシナリオライターであった麻枝准の実力を世に知らしめた、不動の名作です。
今回はそんなエンジェルビーツの魅力に迫りたいと思います。

エンジェルビーツとは

全寮制の天上高校を舞台に若い男女がキャッキャウフフする青春アニメ……と思いきや、アニメ開始数分でその期待はぶち壊されます。
記憶喪失の主人公音無が目覚めると、学生服を身にまとった「ゆり」と名乗る少女がものものしい雰囲気でライフル銃を手に、息を潜めています。
状況説明を求めると、音無が目覚めた場所は死後の世界で、成仏するまでの間留まることが許された境界の世界がこの天上学園なのだといいます。
銃口の先には白髪の少女。聞けばゆりは「神への反逆」を目的とし、生徒会長である彼女と日夜殺し合いを繰り広げているとか。
到底信じられない音無ですが、ゆりの仲間たちとの邂逅を経て次第に状況を飲み込んでいきます。
彼ら彼女らは自分たちを「死んでたまるか戦線」、頭文字を取ってSSSと名乗っており、彼もその一員として「神への復讐」に加担することとなります。

作品の魅力はギャグとシリアスのバランス

圧倒的に重すぎるテーマを扱っているのに最後まで笑える、前を向ける、それが今なお『Angel,Beat’s』が名作として語り継がれている理由でしょう。
戦線の仲間たちは個性の塊で、それぞれが好きなことを言って好きなことをしています。ハルバードと呼ばれる大斧を振り回す不良じみた生徒もいれば、ドスを振り回す生徒もいますし、本気で音楽に打ち込む女の子もいれば、セリフが「浅はかなり」しか存在しない忍者のような生徒まで登場するという個性の暴れぶり。
純粋にコントとしていつまでもみていられるくらいにギャグのセンスが高く、麻枝作品に共通している不思議な世界観と、それを最大限に活かした笑いどころの置き方が絶妙です。
音無は記憶喪失で、自分が死んだときのことや死んだ理由を知りません。
しかし他のメンバーは自分が死んだときのことを克明に覚えており、それは若くして死んだ彼女らには重荷過ぎました。死してなお、理不尽すぎる命運を背負わせた神への恨みが消えないことからも、その葛藤や苦しみが伝わってきます。
音無はあることをきっかけに、戦線メンバーの思惑である「成仏せず神への復讐を遂げる」という目的とはかけ離れた目標を掲げるようになります。
それは、自分が背負った過去を受け止め、この学園での思い出を胸に新たな旅立ちを迎えること。
この戦線メンバーが卒業するための方法を画策するようになります。
次第に暴かれていくメンバーの悲痛な過去と苦悩は、アニメにしてはリアルすぎてちょっと胃もたれしてしまいます。
しかし、そうした過去を背負いながらも彼ら彼女らはこの学園で「生き直していた」のだと思うと、くだらないギャグ回も、シリアス回も。等しく尊いものに思えてきてしまうのです。

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