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Nov
【刀剣乱舞】加州清光の魅力に迫る!ゲーム・アニメ・史実・ミュージカルをまとめてみた!! #刀剣乱舞 #とうらぶ
【ゲーム回想】史実から読み取る、沖田総司・大和守安定との関係性
ここではゲーム回想:『鳥羽・維新の記憶』より読み取れる加州清光と、沖田総司・大和守安定の関係性について史実を交えて説明したいと思う。
先でも述べたが、加州清光と大和守安定は新撰組:沖田総司の愛刀であり、『刀剣乱舞』のゲーム中では下記のような会話が発生する。
《ゲーム回想:『鳥羽・維新の記憶』》
安定「ここが……鳥羽……。」
清光「何湿っぽくなってるのさ。うざいよ?」
安定「だって……沖田君とは、結局一緒に来れなかっただろ。」
清光「そうねー。あの人、お前みたいな使いにくい刀好きだった分、体弱かったもんね。」
安定「使いにくいのはお前も同じだろ。」
清光「……そうね。ったく、俺たちみたいな刀の主は、長生きしてくれなきゃ迷惑だよ……。」
会話で垣間見えるように2人は沖田総司を慕っていたようだ。
このシーンを補足すると、2振を愛用していた沖田総司は当時「死病」と恐れられた肺結核を発症。
戊辰戦争にも参戦していた新撰組だが沖田だけは「鳥羽・伏見の戦い」を病気のため離脱しているのだ。
そしてそのまま戦いから遠のき、近藤勇が斬首刑したことも知らぬまま、その2ヶ月後に療養先で亡くなっているーーー。
つまり、新撰組ファンとしては沖田総司を敬愛する2振の様子に触れられる、かつ、鳥羽・伏見の戦い以降の沖田総司の悲壮な結末を思い起こさせる、一度に二度美味しい回想シーンなのである。
また、「大和守安定は沖田君が大好きで未だに主としての敬愛を募らせている」のに対して「加州清光も沖田君は大好きだが安定よりは歴史を受け止め今の主を慕っている感が強い」ことがこの回想シーンの受け答えからも若干読み取れるのである。
これが引いてはファンによる二次創作「主厨:清光VS沖田厨:安定」という過去への闇に発展するのである。
ちなみに2振が「使いにくい刀」と称するのは加州清光も大和守安定もよく切れるが腕の立つものにしか使いこなせない実践的な刀(「反り」が比較的浅く、「直刀」と言われる剛直な刀身)であったことを指している。
《ゲーム回想「池田屋二階・池田屋の記憶」》
池田屋事件といえば、言わずもがな新撰組の活躍どころ。さらに言えば沖田総司が身を挺して暗躍した史実である。
安定「敵が多いな……」
清光「あははっ。盛大な歓迎だなぁ。人気者は辛いよねー」
安定「馬鹿言ってないで、真面目にやるぞ!」
清光「わかってるって。でもさー、孤軍奮闘してたあの人よりは全然楽な状況だしさ、これ」
安定「はぁ……。油断してて、折れたり欠けたりしても知らないぞ?」
清光「……それはぞっとしないな。よし、ちょっと本気出しちゃおっかなー!」
この回想を補足すると「孤軍奮闘してたあの人」とは沖田総司のことを指す。
池田屋事件で新撰組は1階と2階の二手に分かれて尊王攘夷派の浪士を退治するのだが、沖田と共に2階を討伐する予定であった近藤が1階に加勢に向かったため、沖田は1人で5人の浪士相手に戦うことになったのだ。
しかも、この戦いの最中、すでに結核に蝕まれていた沖田総司は戦い後に昏睡状態に陥るほど結核が悪化。
いかに体に鞭打って戦火を駆け回っていたかがわかる事件なのである。
ちなみに、その時に沖田が携えていた刀が加州清光。
「折れたり欠けたり」と安定が気にかけていたのは、この池田屋事件において加州清光の刃文が折れたという説があるためである。
アニメ『刀剣乱舞-花丸-』での活躍
出展 : Amazon.co.jp
ここではアニメ『刀剣乱舞-花丸-』における加州清光の登場回や活躍についてまとめてみた。
ほぼすべての刀剣に焦点を当てる本作品だが、もし仮に「主人公」を置くとすれば加州清光だろうと言えるほど『刀剣乱舞-花丸-』での活躍は目覚ましい。
刀剣乱舞-花丸-
《1話〜ちょーしにのんな〜》
極端な出不精の審神者が統治する本丸において初期メンバーの加州清光。
そんな彼の前に現れた17振目の刀剣男子は大和守安定だった。
元の主が同じ「沖田総司」である清光と安定が再開を喜ぶ間もなく、2振には出陣の命が降りた。
今回の任務は時間遡行軍が池田屋事件に介入するのを阻止するという役回り。
初戦が因縁深い「池田屋事件」ということもあり力みすぎて下手をかく安定をフォローするのはもちろん清光だ。
色々な思い出が詰まった池田屋事件で、清光・安定は仲間の力を借りてなんとか時間遡行軍を追い返すことに成功した。
《2話〜言いたいことなんて…何もない〜》
そんな2振は池田屋事件から戻り休む間も無く、次に織田組(へし切長谷部・宗三左文字・薬研藤四郎)と共に本能寺に現れた時間遡行軍を食い止めに赴いた。
そこで安定は元主(織田信長)に対してあまり好意的でない3振に疑念を覚える。
なぜなら安定は未だに沖田総司を敬愛して止まないからだ。
そんな安定はよくよく夢を見た。それは池田屋事件で帯刀された刀は「加州清光」ではなく「大和守安定」であったという夢だ。
夢は夢…安定に相談された清光は「勝手に事実を捻じ曲げるな」と笑うが、沖田を敬愛してやまない安定の気持ちも組める彼は「夢の中ぐらいなら」と湾曲した歴史への解釈を強くは止めなかった。
しかし、じわりと清光の心によぎる不安は安定が池田屋事件を機に、「沖田君が生きる未来」「沖田君と共に戦えた可能性」を欲しているだろう事実だったーーー。
《4話〜強さって、なんだろうな〜》
度重なる時間遡行軍との戦いと、日々増えて行く刀剣男士たち。
土方歳三の愛刀である和泉守兼定・堀川国広も顕現され、新撰組ならではの「鬼の副長」ネタがさらに過去への懐かしさを蘇らせる。
《5話〜優しいは、強い〜》
だが、刀剣男士が増えることは決して喜ばしいことばかりではなかった。
とうとう主が待ち遠しにしていた天下五剣の1つ「三日月宗近」が本丸に顕現したことにより、清光は「自分はもう主に可愛がってもらえないのでは」という不安にかられる。
なぜなら、顕現されたばかりにもかかわらず、三日月はすぐに隊長として出陣を命令され、その戦闘力と美しさも名声に違わないことを清光自身の目で目の当たりにしてしまったからだ。
何もかも敵わない…主への忠誠心が強いからこそマイナス思考を強める清光であったが、そんな彼の誤解を正したのは他ならぬ三日月であった。
主は自分を隊長として認めたのではなく、「隊員」として周りに貢献して勇ましく戦う清光の姿を自分に見て欲しかったのだ、と真相を清光に伝える三日月。
主にとって清光は初期から重宝してきた愛刀の一つであり、面倒見がいい彼を主は頼りにしているのだと間接的に知ることになった清光は自分に足りない「優しさ」と「強さ」を三日月に教えられながら主への忠誠を一層強くしていく。
《11話〜沖田譲りの、冴えた一撃〜》
こうして審神者への忠義を強く見せる清光と共に、安定は再び新撰組メンバーと池田屋事件への時間遡行軍の介入阻止に赴いた。
以前やられた借りは返す。そう清光と誓ったはずの安定であったがーーー
結核に蝕まれ体を酷使する沖田総司を前にして浪士に手をかけるという「歴史上ありもし無かった事態」を作り上げてしまった。
安定はただただ沖田総司を思って動いただけではあるが、形や考えが違うだけで安定の行動は「歴史修正主義者」と同じ歴史の改ざんに関わることだった。
沖田総司を敬愛するが故に誤った道を進む安定。
そんな彼を止めたのは言わずもがな、加州清光だった。
今の主は誰なのか、自分たちは何のために戦っているのか。
審神者に忠誠を誓う加州清光と、沖田総司への敬愛を忘れることができない安定。
清光も決して沖田への思いが忘却できたわけではない中、2人の思いが交差するーーー。
《12話〜僕たちの本丸は、今日も花丸〜》
結果、清光の言葉に安定は再び「刀剣男士」としてあるべき自分の行動を思い出し、時間遡行軍を討伐。
安定は過去への遺恨に蹴りをつけるため、1人離れて修行に出ることを決心し、清光はそんな安定を受け入れ、彼が帰ってくることを信じて本丸の古株として主を支えるのであった。
続 刀剣乱舞-花丸-
《1話〜強くならなきゃ〜》
修行に出る安定。それを見送る清光。話はそんな2人の別れから始まるーーー。
相棒である安定がいない中、清光は主の名により新しく顕現した刀剣男士のお世話がかりを命じられる。
今回顕現された2振は「髭切」「膝丸」。
新しい2振を巻き込みながら本丸は睦月を楽しむために正月を真似ることに。
石切丸と青江が共に祈祷をすることになり、清光は和装を所持しない青江に安定の着物を貸すことにする。
ここにはいない安定。せめて「服だけでも参加させてやりたい」と語る清光の気持ちが伝わって来る。
《2話〜明日もいい日になりますように〜》
新たに顕現した「数珠丸恒次」は、山伏国広となぜか意気投合し本丸の裏山へ修行に向かうことに。
もちろん、新人のお世話係を担う清光は強制参加となる。
崖を登る、滝行をする、行きも帰りも獣道…オシャレに気を使う清光にとっては無縁だったものばかり。今日も今日とて清光の苦労は絶えない。
《5話〜俺だから、できること〜》
今日も賑やかな本丸に修行に出ていた厚藤四郎が帰ってくる。
帰還した彼は「極」と呼ばれるさらなるステージにレベルアップしていた。
見るからに腕を上げた仲間に早速手合わせを願う面々。自信を増した厚に清光も挑み敗北してしまう。
最近出陣もさせられず、厚にも負けてしまう自分を恥じる清光は目に見えて落ち込む。
そんな清光を気にかけるのは近侍を務める山姥切だ。
主は清光のことを頼りにしており、他の刀剣よりも圧倒的にレベルも秀でているからこそお世話係をお願いしているのだと説き伏せる。
自分にできることをする、そういう山姥切の珍しいプラス思考の姿に清光もまた励まされるのだった。
《9話〜たまにはいいですね…〜》
猛暑続きの本丸。肉体を得ている刀剣たちももちろん熱射に苦しんでいれば陸奥守の提案で水鉄砲手合わせが開幕。
「山姥切、加州、堀川、長曽祢」赤チーム、「和泉守、陸奥守、蜂須賀、浦島」青チームに分かれては元仲間(新撰組)や兄弟(虎徹派)も関係なく激しいバトルとシリアスな茶番が繰り広げられる。
最終的にはやはり古株、清光が力を見せつけ赤チームを勝利に導くのだった。
《12話〜花丸な日々の物語〜》
江戸城へ出陣していた大倶利伽羅部隊が時間遡行軍に押されている。
仲間の危機を感知した主と清光は加勢するため、清光を部隊長に極厚・極愛染の3名で出陣する。
しかし劣勢は変わらない一行。苦戦を強いられる中、天から降り立ったのは極となった安定。
相棒を取り戻した清光は、安定と共に真剣必殺を繰り出し、見事勝利を収めたのだった。
しかし、時空転移装置が戦闘中に壊れてしまった安定は部隊とは別で本丸に帰還することに。
時空の歪みで共闘から4ヶ月もの日数を待たせた安定はようやく本丸に戻り、増えた刀剣たちも交えて集合写真を撮るのだった。
アニメでの清光は初期刀として主との信頼関係が強く、また古株として他の刀剣たちをまとめているから落ち着いた頼りになる面倒見の良さが垣間見え、ゲームと違った一面を知ることができる。