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Jun

【BanG Dream! It’s MyGO!!!!!】長崎そよの変化と成長を考察! 名言「なんで春日影やったの!?」はどうやって生まれた?


(画像引用 : Amazon)

『BanG Dream! It’s MyGO!!!!!』のメインキャラクターでガールズバンド「MyGO!!!!!」ベース担当の長崎そよを大特集!
数々の修羅場を経て変化していく姿を振り返りつつ、MyGOを一躍有名にしたあの名言も解説します!

長崎そよ(ながさき そよ)キャラクタープロフィール


(画像引用 : アニメ『BanG Dream! It’s MyGO!!!!!』公式サイト https://anime.bang-dream.com/mygo/)

所属バンド:CRYCHIC → MyGO!!!!!
担当楽器:ベース
学校:月ノ森女子学園
学年:高等部1年A組
身長:162cm
誕生日:5月27日
星座:双子座
好きな食べ物:紅茶、ミネストローネ
嫌いな食べ物:ホルモン
趣味:アロマ
イメージカラー:オレンジイエロー

声優:小日向美香(こひなた みか)

生き甲斐だったCRYCHICの解散


(画像引用 : アニメ『BanG Dream! It’s MyGO!!!!!』公式サイト https://anime.bang-dream.com/mygo/)

2023年夏に放送されたテレビアニメ『BanG Dream! It’s MyGO!!!!!』で最初に登場したメインキャラが、この長崎そよです。
しかし決して華々しい登場ではなく、寧ろ憂鬱な顔で溜息をついていました。
当時所属していたバンド「CRYCHIC」に流れる重い空気が、彼女をそうさせていたようです。

そよが通う月ノ森女子学園は名門のお嬢様学校で、Morfonicaの5人もこの学校の生徒。
学生の多くはお金持ちのお嬢様やコンクール受賞者で、誰も彼もエレガントな雰囲気を纏っています。
そよはそんな名門校に完璧に馴染んでおり、見た目の印象そのままに物腰柔らかでお淑やかな性格から多くの生徒に慕われています。

常に笑みを絶やさず、誰にでも優しく頼りがいがあるお姉さん的存在。
一部のファンはそんな彼女を「そよママ」と呼んでいます。

そんなそよが最初に出会ったバンドがCRYCHICでした。

学校では吹奏楽部に所属していてコントラバスを担当しており、月ノ森音楽祭での演奏を聴いた豊川祥子にスカウトされる形で加入。
自発的にバンド活動を始めた訳ではありませんでしたが、メンバーとの触れ合い、そして初のオリジナル曲「春日影」の演奏に楽しさとやり甲斐を感じ、のめり込んでいく事になります。

家柄に恵まれていると思われたそよですが、実は子供の頃に両親が離婚しています。
直接言及された訳ではありませんが、アニメ9話「解散」で小学5年生まで姓が一ノ瀬だった事が明らかになっており、この時期に親が離婚し母親に引き取られたのは確実でしょう。
家庭環境は決して良くはなかったのです。

その後、母親の奮闘でタワーマンションの45階に住めるだけの裕福な家庭になりましたが、その分母親は多忙を極め、家には殆ど帰れなくなりました。
その母親の勧めで中学から月ノ森に通う事になり、御嬢様学校の雰囲気に染まり御嬢様らしく成長。
吹奏楽部に入ったのも友人の見学に付き合った結果で、困窮する事なく優雅な学校生活を送る反面、あらゆる事に対して流されるままに生きて来ました。

そよが主体性に欠けている人間だから……という訳ではありません。
両親の離婚によって選択肢を与えられないまま生活環境がコロコロ変わる経験をしてしまった以上、「周囲に合わせる」という処世術が身に付くのは当然の事。
誰が悪いという訳ではなく、そよにとってはその道を行くしかなかったのです。

CRYCHICに加入した直後、そよは祥子の「共に音楽を奏でる運命共同体となるのです」という言葉に感銘を受けていました。
彼女にとって「運命」とは、自分が今まで生きて来た道を肯定する力強い言葉だったのでしょう。

親がいない家で過ごす時間が長く、学校では友達こそ多いものの「学校に染まった御嬢様」として接するしかなかった為、そよは常に孤独でした。
その孤独を埋めたのがCRYCHICなのは間違いありません。
そよにとってCRYCHICとは大切な居場所であり、自分を認めてくれて自分もそのバンドの事を好きになれた、初めてにして唯一の生き甲斐だったのでしょう。

しかし幸せな時間は長くは続きませんでした。

「春日影」を披露した初ライブは大成功を収めましたが、その後バンドの生みの親である祥子の様子がおかしくなり、演奏の練習どころか学校も休みがちになってしまいます。
あれだけ和やかだった空気は一転してしまい、バンド内でギスギスした状況が続きました。

そして祥子は理由も告げないまま一方的に脱退を宣言。
祥子の幼なじみでギター担当の若葉睦までも「バンド、楽しいって思ったこと一度もない」と打ち明け、CRYCHICは空中分解しそのまま解散してしまう事態になりました。

以降、そよは家でも学校でも今まで通りの自分を保ち続けます。
けれど拠り所であるCRYCHICを失った喪失感と絶望感は、彼女の心の中に深い闇を生み出してしまったのです。

そんな折、そよはバンドメンバーを探している千早愛音と出会います。
愛音に対しても他の生徒同様に優しく接し、早々に信頼を得ましたが……愛音へ向けるそよの笑顔は、何処か作り物のようでした。

行動理念は「CRYCHIC復活」だけ


(画像引用 : アニメ『BanG Dream! It’s MyGO!!!!!』公式サイト https://anime.bang-dream.com/mygo/)

愛音の話を聞いている最中、彼女の口から「高松燈」の名前が出た途端、そよは目付きを変えました。
彼女にとって燈は重要人物の一人だったからです。

CRYCHICのメンバーはそよ、祥子、睦、そして燈と椎名立希の5名。
解散後、睦や立希とは会う機会があったそよですが、祥子とは距離を置かれ燈とも疎遠になっていたようです。

その燈と愛音が同じ学校に通っている事、愛音が一度燈をバンドに誘っていた事を聞いたそよは、愛音からの誘いに呆気なく了承。
あれだけCRYCHICを愛していた彼女が、実にあっさりと別のバンドで活動する事になりました。

しかしそれは、新たな第一歩を踏み出そうと考えたからではありません。
そよの目的は新バンドで自分の新しい居場所を作る事ではなく、CRYCHICの復活でした。

CRYCHICを復活させる為には、全メンバーを再集結させる必要があります。
燈、そして立希とも接点がある愛音はそよにとって都合の良い人物だったのです。

愛音から得た情報で燈だけでなく祥子も羽丘女子学園に通っている事を知ったそよは、即座に彼女を待ち伏せして再会を果たしました。
しかし祥子はそよに対し終始塩対応。
「私に関わらないで」とまで言われてしまい、一旦は対話を諦めます。

それでもCRYCHIC復活計画を諦める事はなく、愛音の手引きで燈、立希と話し合いの場を設けた際には愛音そっちのけで2人にもう一度バンドをやり直そうと提案します。
燈は「一生一緒にバンドやって欲しい」という条件で快諾し、燈にだけ心を開いている立希も追随。
ついで扱いされながらもめげない愛音、そして偶然その場に居合わせた迷い猫ギタリスト・要楽奈を加えた5人で新バンド(後にMyGO!!!!!と命名)をやる事になりました。

とはいえ、祥子が立ち上げ全員を引っ張っていたCRYCHICと違い、このMyGOはそれぞれの思惑がバラバラ。
立希は燈さえいればOK、楽奈は燈を「おもしれー女」と評し彼女の表現に興味津々、愛音はイギリス留学の失敗を取り戻し新たな自分を誇示したいという見栄の為、燈は他人と同じ感覚を持てない自分が唯一「人間」になれるバンド活動を一生続けたいという想いから。
そして、そよはMyGOには何の関心もなくCRYCHICの再結成だけを夢見て音楽活動を行いますが……当然まとまる筈もなく、常にギスギスした空気がバンド内に漂っていました。

そよの目論みとしては、まずMyGOでの活動を通し燈と立希を繋ぎ止め、その間に睦を呼び寄せる予定だったようです。
よって同じギターの愛音と楽奈はそよにとって邪魔な存在。
彼女は恐らくこう思っていた事でしょう。

「神出鬼没で気まぐれな楽奈はどうせすぐいなくなるだろうし、素人で動機が安っぽい愛音もいずれ嫌になって辞めるに違いない。どちらか一方が辞めれば睦をその代役として招けるし、なし崩しの内に正式なメンバーにする事はそう難しくない」と。

そして睦が加入すれば、その睦と仲が良い祥子も聞く耳を持つに違いない……という算段があったのでしょう。

CRYCHICのメンバーだけで再結成するのがベストだけど、最悪一人余分なメンバーがいても仕方がない。
何よりも優先すべきなのは、あの時の5人が揃ってバンドをやる事。
恐らくそよはそう考え、MyGOの活動に並行してCRYCHIC復活計画を水面下で実行していた筈です。

そよがそこまでCRYCHICに固執している理由は、音楽性ではありません。
「失う事」に対する焦燥と恐怖がトラウマになっているからだと考えられます。

前述したように、そよの家庭は彼女が小学生の時に離婚し、家族がバラバラになってしまいました。
父親とそれまでの生活を一度に失った事実は、彼女の心に深い傷を残した事でしょう。
幾ら生活が裕福になろうと、友達に囲まれようと、当時の辛さを忘れる事は出来なかったと思われます。

自分の為に懸命に働いてくれている母親に対し、そよが深い愛情と感謝を抱いているのは疑う余地もありません。
けれど家の中で1人で過ごす時間が彼女の喪失感を更に強めていたのは想像に難くありません。
そして、母親の頑張りを知っているからこそ、自分のワガママでこれ以上負担は掛けられないと感じ、母に甘える事も本心を曝け出す事も出来なくなったのです。

そんなそよにとって、CRYCHICは第二の家族でさえあったのかもしれません。
そして同時に依存先でもあったのでしょう。
つまりCRYCHICの解散はそよにとって二度目の家庭崩壊に等しく、同時に依存できる対象を失った出来事だったのです。

過去のトラウマを大きく刺激されてしまったそよは、このままだと自分の心が壊れてしまうと感じていたのでしょう。
その結果、自分本位の考えに偏ってしまい、やがてそれが決定的な決裂へと繋がっていく事になります。

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