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25

Oct

【チェンソーマン】第2部がつまらないって本当? 面白くないと言われる理由を徹底検証

ギャップがなくなった?


(画像引用 : Amazon)

『チェンソーマン』という作品の魅力の一つに「ギャップ」があります。
しかも一つや二つではなく、作品のあらゆる要素にギャップが組み込まれています。

まず絵のギャップ
人物をあまり丁寧に描き込まないコマが多めなので、そこだけを切り取ると普通の絵のように感じますが、ここぞという時の見開きや決めゴマに関しては1話目からずっと緻密で迫力ある絵を描いています。
その為、絵だけでもかなりメリハリが利いた作品になっており、決めゴマがより印象的に映ります。

ストーリー展開もかなりギャップが多めです。
緊迫感のある展開の中に突然大きめのギャグを持って来たり、感動のシーンで金玉を蹴り上げたり、常に上げては落とし落としては上げる、そんなジェットコースターのような目まぐるしさが『チェンソーマン』の魅力。
本作ほど絶望と希望のコントラストが強烈な少年漫画はそうそうありません。

キャラに関しても同様です。
特に女性キャラは顕著で、可愛いキャラはほぼ確定で何かしらの猛毒を持っています。

そんなギャップの鬼だった第一部に比べると、第二部はあまりそれを感じさせる事がありません。
迫力のある見開きの絵は相変わらず多いものの、第一部の時のような他のページとは明らかに違う異質感のようなものは薄れている印象です。
これは、作風自体が重めになった影響で、普段の絵が荒々しさや軽さをあまり感じさせなくなった事にも起因すると思われます。

またストーリーに関しても、前述したように刺激的な展開を盛り込まなくなった影響で、極端な上げ下げは明らかに減りました。
これは「学園編」という第二部の舞台も影響していて、日常がゆっくり崩れていく様子を描く為に敢えてそうしていると考えるのが妥当でしょう。
路線変更の影響でギャップが減ったという事ですね。

どんなに良い曲ばかりのプレイリストでも似たようなタイプの曲が続くと飽きてしまうように、ギャップは飽きさせない上で極めて重要な要素。
そこが薄れた事で、第二部をつまらないと感じる人も多少なりともいると推察されます。

絵に迫力がなくなった?

(画像引用 : 『林士平』公式X https://twitter.com/SHIHEILIN)

ギャップの項でも触れましたが、第一部と第二部とでは絵の傾向も変化しています。
これは路線変更の影響もありますが、それ以上にファンの間で重要視されているのがアシスタントの変更です。

『チェンソーマン』第一部連載時には、同じジャンプ+で連載中の人気漫画『ダンダダン』の作者、龍幸伸先生がアシスタントとして参加していました。
ダンダダンは6巻の時点で累計発行部数170万部を記録するヒット作。
最大の魅力は絵と言われており、特に背景は毎回非常に緻密で美しく描かれています。

その圧倒的画力は『チェンソーマン』でも遺憾なく発揮されており、特にビル街の破壊シーンなどは至る所で登場し、作品にスケール感と緊迫感を与えました。
『チェンソーマン』という作品において、背景が大きな役割を果たしていたのは間違いありません。

龍幸伸先生がダンダダンの連載を始めたのは2021年4月。
『チェンソーマン』の第一部が完結したのは2020年12月なので、恐らく後期は新連載の準備を進めつつアシスタントを務めていたか何処かの段階で抜けたかと思われますが、少なくとも第二部が龍先生不在で始まったのは間違いありません。

第一部と第二部の戦闘シーンを見比べると、確かに第一部の方が緻密に描かれたシーンは多いです。
その緻密さがダイナミズムをより立体的に際立たせ、印象を濃くしたのは確かでしょう。
そういう意味では、第二部の方が迫力がないと言われればその通りと言わざるを得ません。

ただ、第二部で描かれている戦闘が全体として大きく劣化したかと言われると、そこまで致命的とは思えません。
勿論、そこに重きを置いている人にとっては「全然違う。致命傷だ」となるでしょうが、『チェンソーマン』にバトルシーンの迫力だけを求めている人は決して多数派ではないでしょう。
この件に関しては、龍先生が抜けたという確実な情報があり、それが作品に影響を与えている点も同様に確実な為、「第二部を否定する為の反論し辛い材料」として過度に吹聴されているというのが率直な印象です。

尚、落下の悪魔戦の終盤あたりから第一部のテイストに近い綿密かつド迫力の決めゴマが描かれるようになっている為、今後は第一部と遜色ないバトルが描かれていく事も期待できます。

ストーリーの核が見えない?

(画像引用 : 『チェンソーマン』公式X https://twitter.com/CHAINSAWMAN_PR)

「第二部はストーリーがフワフワしていて何処へ向かっているのかわからない」という意見もよく目にします。
これは、ある意味最も明確な第二部の問題点だったかもしれません。

第一部は主人公のデンジの目的、デンジが所属している公安対魔特異4課の目的、もう1人の主人公と言っても過言ではないアキの目的がそれぞれハッキリしていました。
その為、マキマの目的が明瞭でない状態が続いても、ストーリー自体は常に一本芯が通っていました。

それに対し、第二部はヨルの目的こそハッキリしているものの、アサは目的自体を持っておらず、悪魔との戦いも常に受け身。
デンジは依然として欲望に忠実ですが、彼もまたナユタとの生活を守る為に葛藤を抱える事になり、第一部ほどスカッとはしていません。
その為、長らくストーリーが何処へ向かっていくのかわからないまま進行していきました。

物語のゴールが必ずしも明確である必要はありません。
ですが、日常系ではなくストーリーものでありながら具体的な道筋が見えない状態が続くと、読み手はどうしてもダラダラした印象を持ってしまいます。

目的の為に突き進むキャラは、例えその目的がなんであれ魅力的に見えるもの。
しかし目的自体が見えて来ないと、新キャラが出て来ても感情移入はし辛く、結果として新キャラも印象に残り難くなります。
第二部がつまらないと言われる一番の理由は、もしかしたらこの部分なのかもしれません。

ただ、第146話でついにストーリーの核となる悪魔の存在が明らかになり、各勢力の目的も見えてきました。
同時に敵の脅威も激しさを増し、一気に緊迫感が出て来ています。
スロースタートだった感は否めませんが、今後アサが明確な目的を得て主人公らしいキャラになっていけば、第二部は更に盛り上がって行く事になるでしょう。

まとめ

アサは成長する事で大化けするキャラじゃないかなと思っています。
第一部のような派手な盛り上がりとは違いますけど、第二部もいよいよ物語の核となりそうな悪魔の存在が明らかになって、どんどん面白くなってきているのは間違いないです!

 

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