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【極主夫道】主人公・龍の過去に迫る!なぜヤクザから足を洗ったのか?妻・美久との馴れ初めは?
「元ヤクザの専業主夫」という異色の設定がネット上で話題を呼んだおおのこうすけ先生のコメディ漫画『極主夫道』。コミックスの累計発行部数は400万部。2020年には玉木宏さん主演でテレビドラマ化され、2021年にはアニメ化されている大人気作品です。
本作の主人公・龍(たつ)はかつて「不死身の龍」と呼ばれた凶悪なヤクザでしたが、妻の美久(みく)と結婚した後は、洗濯・掃除・調理の家事をこなしつつ町内会の雑事までこなす完璧な主夫に。しかしヤクザの癖はなかなか抜けません。そんな彼が引き起こす様々なトラブルが本作の笑い所です。
そして、龍と美久の間で交わされる少しずれた夫婦のやり取りも本作の大きな魅力の1つ。この記事では、本編でわずかに描かれたシーンから、龍の過去と、2人の出会いについて考察していきます。
龍と美久はどのように出会った?
現在8巻まで発売されている『極主夫道』ですが、2人の出会いについて触れているエピソードは多くありません。初めて龍と美久の過去が明かされたのはコミックス1巻収録の第9話、夫妻がショッピングに行った時の話です。
一般客から怖がられる龍に、美久は服を変えてみてはと提案。しかし龍が選ぶ服はどれこれも堅気(かたぎ)とはほど遠いものばかり。ヤクザだった頃の癖が抜けれない龍にため息を吐く美久ですが、「まぁでも…出会った時と比べたら…」と、過去を振り返ります。
美久の記憶の中の龍は、血みどろの姿で壁によりかかっていました。ここで、ヤクザ時代の龍が何かの事件に巻き込まれ、その時に美久と出会ったのではないかという推測が浮かび上がります。次に2人の過去が描かれるのは、コミックス6巻収録の第51話。
喫茶店のマスターと、新メニュー「レモンのハチミツ漬けチキンサンド」の試食をしていた龍。自分で試作したチキンサンドを口に入れた瞬間、龍の脳裏には走馬灯のように過去の記憶が駆け巡ります。
その回想によれば、ヤクザ時代、龍は銃に撃たれて深手を負い、逃げ伸びたものの力尽きて路地裏に倒れていたところを、仕事帰りの美久に見つかったようです。(回想では美久の肩に蜂が止まっていますが、これは恐らくチキンサンドのハチミツが多すぎたために見えた幻覚でしょう。)
その後どうなったかは、コミックス7巻収録の第63話で判明します。アイロンがけをしていてぎっくり腰になってしまった龍に、肩を貸す美久。その時龍は「…懐かしいな」とつぶやきます。首をかしげる美久に、龍は「肩を借りるんはこれで2度目やな」と続けました。
どうやら美久は、大けがを負っていた龍を発見した後、放っておくことができずそのまま肩を貸して治療できるところ(あるいは自分の家?)まで連れていったようです。出会いを懐かしむ龍に「最後 担(かつ)いだけどね」と返す美久。この頃からパワフルな人だったようです。
ちなみにこの時の龍は、大きな刺青が彫られた上半身を剥き出しにした目つきの悪い男、おまけに血だらけという、明らかにやばい姿でした。そんな状態の龍を自力で担いでまで助けようとした美久は、本当にかっこいい女性ですね。
美久と出会った後、龍は所属していた辰崎(しんざき)組を抜け、ヤクザから足を洗います。舎弟の雅(まさ)によれば、龍が辞めた後、辰崎組は解散し、組員はバラバラになったとか。「不死身の龍」と呼ばれた彼の影響力は、ヤクザの間でも有名だったようです。