どうして部室をちゃんと調べなかったのか？

出典 : Amazon.co.jp

めでたしめでたし……と言いたいところですが、恋の行動には幾つかの疑問が残ります。
その中でも特に不可解なのが、何故彼女が部室を入念に調べなかったのか、という点です。
かのんがすぐに発見できたのですから、恋が見つけられないはずがありません。

スクールアイドル活動の記録ならば、家や資料室よりも部室にこそ残されている可能性が濃厚。
普通ならばそこを重点的に探すはずです。

では何故、恋はそれをしなかったのか。
考えられる理由としては、「母が部室に私物を残すはずがないと決め付けていた」「そもそもスクールアイドルに詳しくないから、部室を頻繁に使う活動と思っていなかった」などがありますが……一番あり得るのは「家や資料室に記録が残っていない時点で結論を出してしまった」ではないかと思われます。
そして、母がスクールアイドル活動を後悔していると思い込んだことで、これ以上の詮索は母にとって不本意だろうと諦めてしまった結果、部室を調べるという発想自体を遠ざけてしまったのでしょう。

実際、頭脳明晰で冷静沈着な雰囲気の恋ですが、かのんの「どうしてスクールアイドルはダメなんですか」という質問に不快感を示してちゃんと答えなかったり、選挙の際に「普通科と音楽科が手を取り合う学校を目指し、学園祭を共に盛り上げる」と言っておきながら学園祭は音楽科メインで行うとアッサリ公約を破ったり、明らかに感情優先であまり深く考えず動いている場面が目立ちます。

この後先考えず突っ走ってしまう癖は、余裕のなさの表れであり、同時に彼女の未熟さでもあります。
大人びた雰囲気から上級生と思われがちですが、恋はかのん達と同級生で、まだ高校一年生。
視野が狭くなったり、思い込みが激しかったりするのも仕方がないでしょう。

つまり、理論派のように見えて実はポンコツ。
よって、「どうして部室をちゃんと調べなかったのか？」という疑問に対する答えとしては「ラブライブシリーズの生徒会長だから」が最も真理に近いと思われます。

まとめ

アニメではLiella!のメンバーで唯一スクールアイドルに否定的な立場で、その期間が大分長かったことから、ちょっと不遇なポジションになってしまった印象です。
恋がどれだけ重圧を背負っていたか、大変な思いをしてきたかをもう少し早い段階で明らかにしてくれていれば、7～8話に至るまでの心証も変わっていたかも知れません。
とはいえ、まだまだ巻き返す時間はたくさんあるので、これから彼女の良い所がたっぷり見られると信じています！