くっつきそうでくっつかない！ でもありきたりじゃない関係とは？

出典 : Amazon.co.jp

双葉にとって、武田との出会いは最悪なものでした。

自分が小さく子供扱いされてしまうことにずっとコンプレックスを抱いている彼女は、先輩の桃子に初対面で「ちゃん」付けされたことに反発するほど尖っていました。
そんな双葉を社内で見かけた武田は、彼女が中学の職場体験で来たと誤解してしまいます。
当然、双葉の怒りは一気に最高潮に達し、その後特に仲直りイベントもないまま今に至ります。

その時から双葉にとって武田は「うざい先輩」であり、第一印象としては相当酷いもの。
人間が他人を評価する際、この第一印象というのは非常に大きなウエイトを占めると言われていて、中々覆せるものではありません。

しかしその後、武田は大柄な見た目と大雑把な性格とは裏腹に、きめ細かいフォローアップで先輩としての優しさを随所に見せ、双葉は彼に恩義を感じるようになりました。
仕事で失敗した時にはサッパリした態度で慰めつつ黙って尻拭いをし、事ある毎に素直な言葉で褒めてくれる彼の器の大きさに、次第に好意を寄せるようになったのです。
武田の方も、何かと世話を焼く彼女を常日頃から「可愛い奴」「好きだ」と明言しています。

なのに、2人はくっつきません。
学生ならまだしも、社会人なのに何をやっているのか。

その理由は、両方にあります。

双葉は20代とはいえ恋愛経験が全くなかったようで、「恋って何？」と自問自答してしまうレベル。
一方の武田は年齢こそ不明ですが、自称「おっさん」なので若くてもアラサー
その年齢差から、どこか自制をしているような雰囲気があり、「好きだ」と気軽に言うことで異性として見ていない感を出しているように見受けられます。

そんな2人なので、なかなか進展はせず「くっつきそうでくっつかない」という社会人にあるまじき関係が続いているのです。

一方で、学生とは違いそれぞれが自立しているので、夜遅くまで一緒に飲んだり、家に泊まったりと社会人らしい交流も頻繁にあり、その点は学生の友達以上恋人未満とは違うところ。
ありきたりなようで意外とそうでもない、この2人ならではの関係性が確立されています。

まとめ

社会人カップル漫画は割と早い段階でくっつくケースも多いんですが、この2人はまあくっつきませんね！
連載開始から3年以上経っていますが、なかなか進展しないので、ほとんど学生みたいな恋愛やってます。
そこがいい。