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15

Oct

アニメ化が決定した『大正オトメ御伽話』同作者の「昭和オトメ御伽話」とのつながりは?同じキャラは登場する?

出典:Amazon.co.jp

常世の花嫁修業

常世は夕月の春の嵐のような温かさに触れ、彼女のようなお嫁さんになりたいと考えます。そして持ち前の根性で夕月からさまざまなことを学んでいきます。お裁縫やお菓子作り、洗濯の仕方。便利な家電もないこの時代。家事の修行は大変なものでしたが、仁太郎の力になりたい常世は苦になりませんでした。

そして途中から、仁太郎に想いを寄せる常世の恋敵、リズも押しかけてきて、にぎやかな修行生活が続きます。一方そのころ仁太郎も、将来常世と家庭を持つために備えてアルバイトに励んでいました。しかし、そんな2人の生活に影が訪れます。仁太郎の義母、珠代です。

羅刹女との戦い

再び二人の前に現れた珠代は、仁太郎に対し、夕月と別れて別の女と結婚し、志摩家の再興を手伝うよう要求します。断れば常世の命はないと脅す珠代。非道な義母の仕打ちに仁太郎の怒りは頂点に達します。

再び刀を手にとり、珠代を斬ろうとする仁太郎。寸前。それを止めたのは常世でした。正気に戻った仁太郎は常世と手をつないで逃亡。珠代は仁太郎と祖父の思い出の場所である映画館「志摩キネマ」を燃やすという非情な手段で二人を追い詰めます。

二人は珠代から逃げるため、奇策をはかります。それは、偽の遺書を残して夜の川に飛び込むこと。いわゆる狂言自殺です。

「まともな人間になってください」と記された仁太郎の遺書を見た珠代は、動揺しながらも諦める素振りを見せません。しかし、今まで殺してきた人たちの遺体や、仁太郎との情事を収めたカメラの写真が証拠となり、かけつけた警察によって逮捕。

多くの人を苦しめてきた羅刹の女、珠代の野望はついに終わりました。晴れて珠代から自由の身となった常世と仁太郎は、ちょっとした縁がきっかけで古い民宿を貰い受け、念願だったパーラー(軽食店)を開く計画を立てます。今度こそ平和な生活が送れる……そう思った矢先。再び悲劇が2人を襲います。

死が二人を分かつまで

昭和7年の春。常世が病の床に就きました。最初はただの風邪に思われたのですが、なかなか治る気配がなく、とうとう大量の血を吐いてしまいます。常世は結核に冒されていました。当時、結核の死者は年間10万人。特効薬はなく、難病とされていました。

夜ごと自分が死ぬ夢にうなされ、こんなことならいっそ、と自ら命を絶とうとする常世に対し、仁太郎はお前が死ぬなら一緒に死ぬ、と言って思いとどめます。そして常世がこれから生きてやりたいことを聞き出し、共に生きれるまで生き抜こうと誓い合う二人。

それから二年。常世は病と闘い続けます。そんな時、世界で大きな動きが起こりました。第二次世界大戦です。体が丈夫だった仁太郎は兵士に選ばれ、戦場へと向かいます。

病と闘いながらも仁太郎の帰りを待つ常世。しかし無情にも、彼女のもとに仁太郎の手の骨と、短くごめんねと記された遺書が届きます。常世は現実が受け入れられず、仁太郎の葬式でも涙を流すことができません。

そして昔の様に、からたちの傍で仁太郎を思いながら泣いていた時、彼女に優しい声がかかります。その声の持ち主は――。感動のラスト。ここから先は、ぜひアニメか漫画で見届けてください。

まとめ

「大正処女御伽話」もすばらしい作品でしたが、本作「昭和オトメ御伽話」も笑いあり、涙あり、の感動のラブストーリーが描かれます。どちらも5巻で集めやすいのもおススメポイントです。

また現在、大正処女御伽話の外伝「大正処女御伽話 -厭世家ノ食卓-」がジャンプ+で連載中です。珠彦と夕月のイチャイチャをおいしそうな料理描写付きで見られますので、ぜひこちらもチェックしてみてください。

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