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28

Jul

【SCP財団】心が切なくなる…涙を誘うおすすめの泣ける感動系SCP3選

SCPは怖いもの、未知なものが多いですが、中には思わず胸が熱くなってしまったり、涙を誘ってくるような作品もあります。今回はそんな思わず感動してしまうSCPをご紹介!恐怖とはまた一味違ったSCPをお楽しみください。


引用:wdfiles.com

SCP-548-JP

http://scp-jp.wikidot.com/scp-548-jp

これからご紹介するSCPはNeutralizedのもの。SCPとしての異常性を失ったオブジェクトとなります。

SCP-548-JP オブジェクトクラス: Safe→Neutralized 「歌う雨音」

SCP-548-JPは、見た目は一般的に販売されているビニール傘と全く同じもの。全体的に細かい傷や汚れなどはありますが、ぱっと見ただけでは異常性は見当たりません。

一見普通のビニール傘であるSCP-548-JPの特異性とは、雨に打たれると傘に当たった雨音がピアノの音色に変わるという点。そしてその旋律がショパンの「練習曲作品10第3番ホ長調」と一致している点です。日本では「別れの曲」として親しまれている曲ですね。

この演奏が終わっても雨が続いていた場合、口頭で楽曲のリクエストをすることも可能。また演奏の度に演奏技術の向上も見られ、拍手や褒めるなど肯定的な対応をすると技術上達率が3倍から5倍に跳ね上がり、また演奏自体にも楽しそうな雰囲気に。逆に罵倒するなど否定的な対応をすると演奏が雑になったりリクエストに応えてくれないことから、SCP-548-JPには自我があると考えられています。

またSCP-548-JPはしばらく雨に打たれていない期間があると、技術が衰えてしまう特性もあります。技術が衰えると通常の雨音が混じるなど、SCP-548-JPの特異性が失われる可能性も。継続して行わないと衰えるなんて、まるで人間みたいですね。

SCP-548-JPを用いた実験は、実に100回以上も行われています。最後の実験となったのは108回目。大寒波の影響で3か月間雨が降らなく、SCP-548-JPの技術力が大きく低下した時のことです。

SCP-548-JPの特異性を保護するため、Dクラス職員も含めた200人以上の職員を集めて実験を行いました。実験内容は様々な楽曲をリクエストし、更に楽曲の合間には200人で拍手と賛辞を送るというもの。SCP-548-JPの音色は、終始楽しそうなものでした。

しかし途中でリクエストに応えなくなり、代わりに「別れの曲」を演奏。その演奏は非常に満足感が感じられるような音色であったとされ、演奏が終わった直後にSCP-548-JPはまるで巨大な何かに衝突したかのように跳ね飛びました。SCP-548-JPはバラバラになり、傘布には大型車のタイヤ痕が浮かび上がっていました。財団はSCP-548-JPを修復しましたが以前の様に演奏をすることはなく、特異性が失われたとしてオブジェクトクラスをNeutralizedに変更したのです。

SCP-548-JPは、元々日本のとある県の交通事故現場で発見されたものです。当時10歳の女の子が雨の日にピアノのコンクールに向かう道中に車に撥ねられるという悲しい事故で、SCP-548-JPはその女の子の持ち物でした。そしてピアノコンクールの課題曲が「別れの曲」であったことも。なぜSCP-548-JPが特異性を失ったかは、もうお分かりでしょう…。

SCP-544-JP

http://scp-jp.wikidot.com/scp-544-jp

続いてご紹介するのも日本支部で誕生したSCP。こちらはSCPそのものというよりも、SCPを取り巻く物語が非常に感動的です。

SCP-544-JP オブジェクトクラス: Euclid 「孤独な放送室」

SCP-544-JPは、日本のとある県に存在する5階建て構造の百貨店です。現在は財団の管理下にあり営業していませんが、当時は名のあるデパートとして知られていました。1900年代に廃業が決まり何日か後に取り壊されたのですが、その翌日に復元。これが財団の知るところとなり、収容されることになりました。

SCP-544-JPの内部に侵入すると、3分ごとに「お知らせです。[対象A]さん、[対象B]さんがお待ちでした」というアナウンスが女の子の声で流れます。[対象A]とはSCP-544-JPの内部に侵入した人物で、[対象B]は[対象A]と直接、間接を問わず面識のある人物が選ばれます。また[対象B]は個人だけでなく、友人や親族といったように複数人が一括で指定されることも。

このアナウンスが流れると、[対象B]に指定された人の記憶から[対象A]の存在が失われ、どんな手段を用いても[対象B]は[対象A]を認識できなくなるのです。アナウンスされたが最後、その人の記憶から侵入した人物が消えていく…というなんとも胸糞の悪いSCPですね。当人は別に死んだりしないのが、余計にタチが悪いかもしれません。

SCP-544-JPではDクラス職員を用いた調査が行われており、調査には「D-1104」という人物がSCP-544-JPの異常性を把握、同意した上で参加しました。調査内容は1階から上に昇形でSCP-544-JPの内部を調べるというもの。調査の結果、SCP-544-JPにある食品は全てサンプルで、電気や水道も通っていないことが判明。

調査の過程で「D-1104」は、家族や知人の名前を次々にアナウンスされていきます。「D-1104」は調査中に実験を監督する博士と音声通話でやり取りをしていましたが、途中でその博士が[対象B]に選ばれたため、他の研究員が途中から引き継ぎました。また、「D-1104」はアナウンスの音声は自動音声ではなく人間味が感じられると語っています。

人々から忘れられながらも「D-1104」が5階に到着すると、放送室を発見。放送室には赤いマーカーで「迷子通知システム(自動) 停電中でも動くようにハードウェアを人高性能にしました。 -如月工務店」との記載がありました。

そして再びのアナウンス。財団の人間を含む全ての人の記憶から「D-1104」の存在が失われると、放送室の扉が開きました。記録には「D-1104」が女の子に声をかけ、女の子の代わりとなった音声が残されています。この調査の後、SCP-544-JPではアナウンスの音声が「D-1104」のものとなっており、SCP-544-JPから出てきた1人の女の子を財団が発見、保護しています。

自分を犠牲に、1人の少女を救ったDクラス職員のお話でした。こちらのSCPには後日談となる「進路相談」というTaleがあり、そちらもとても良いお話なので、ぜひ読んでみてくださいね。

SCP-1983

http://scp-jp.wikidot.com/scp-1983

最後にご紹介するSCP-1983も、Dクラス職員が活躍するストーリーとなっています。また一番始めに紹介したSCP-548-JPと同じく、現在はSCPの特性を失ったSCPでもあります。

SCP-1983 オブジェクトクラス: Keter→Neutralized 「先の無い扉」

SCP-1983はアメリカのワイオミング州にある平屋の農家です。カルト教団による連続殺人儀式が行われた過去があり、1963年に廃屋となりました。正面玄関を開くと異空間となっており、中からは人型の怪物が出現します。便宜上、農家の方をSCP-1983-1、人型の怪物をSCP-1983-2と呼称します。

SCP-1983-2は全身が真っ黒な姿をしており、身長は1.8mほど。非常に気性が荒く、人間を見つけると襲い掛かり、未知の方法で体には一切傷をつけずに心臓だけを抜き取ります。心臓を手に入れるとSCP-1983-2は、SCP-1983-1内部に戻っていくようです。SCP-1983-2には祈りを込めた銀の弾丸のみが有効であり、この祈りは聖職者による祝福などではなく、心を込めて祈ることが大切となっています。

さてこのSCP-1983-1、内部が異界となっており侵入すると外界と遮断されることから、有効な封じ込め策が無く財団もKeterに指定するほど手を焼いていました。何度も機動部隊による調査を行っていますが、ことごとく部隊は未帰還…。

1度目の調査では機動部隊を派遣したところ、部隊は閉じ込められることに。また機動部隊を編成して2度目の調査を行ったところ、SCP-1983-2が出現。しかしエージェントモーリスが、SCP-1983-1の内側から扉を閉めて事なきを得ました。もちろん機動部隊とモーリスの安否は不明です。

3度目の調査にはD-14134というDクラス職員が用いられ、有線式テレビカメラを使用しての調査。SCP-1983-1内部に入った瞬間、カメラの映像は遮断されコードも切断してしまいます。しかしその数時間後SCP-1983の怪奇現象は無くなり、内部からは数人のエージェントの干からびた死体と、当該SCPについてまとめられたレポートが発見されました。

レポートを書いたのはエージェントバークレー、1度目の調査で突入した機動部隊の一員です。そのレポートによるとSCP-1983-2は影を見て標的を知覚しており、暗闇であればやり過ごすことが可能なこと。内部に扉があり、様々な場所に繋がっていること。外にでる扉もありますが、出ると溶けて死んでしまうようです。

その内部にある扉を全て閉めると、SCP-1983-2に辿り着けることも記載してありました。巣には大量の心臓で作られた塊があり、心臓を取り込むと新たなSCP-1983-2が発生。SCP-1983-2が心臓を奪うのは、仲間を増やしているためだったのです。

エージェントバークレーは巣を見た恐ろしさのあまり、仲間を置いてその場から逃走しました。巣にある全ての心臓を壊せばSCP-1983を殺せるかもしれない、自分の代わりにSCP-1983を殺してくれとレポートを書き残し、自分の心臓を使わせないと自害したのです。レポートの最後には「幸運を。死にゆく者より敬礼を」の文で締められていました。

ここまで読めばなぜSCP-1983が無力化されたかお分かりでしょう。エージェントバークレーの意思を継いだD-14134がやり遂げたのです。D-14134は自身の死を厭わずに怪異を収めた功績が認められ、財団からは勲章が贈られました。

まとめ

いかがでしたでしょうか。恐ろしいものが多いSCPですが、中には切なくなる話があったり、SCPに立ち向かう人間の奮闘もあったりします。怖い以外の面白さも楽しめるのは、SCPならでは!他にも秀逸な作品は多くなるので、ぜひ読んでみてくださいね。

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