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平成3部作 ウルトラマンガイアとアグルの2人の関係性について解説!
『ウルトラマンガイア』は、『ウルトラマンティガ』や『ウルトラマンダイナ』に続く平成ウルトラマン三部作の第三作です。1998年(平成10年)9月5日から1999年(平成11年)8月28日まで、TBS系で毎週土曜日18:00 – 18:30に全51話が放映されました。放映直前当時のキャッチフレーズは「正義の味方か、悪魔の使者か」。
世界観の繋がっていた前2作から設定を一新し、時代設定を放映年代とほぼ同じ20世紀末としていることが特徴です。本作に登場するヒーローは「地球出身のウルトラマン」という設定であり、劇中でもその力を表す言葉として終始「地球の光」という言葉が用いられています。
さらには、カラータイマーが存在しない、ウルトラマンシリーズで初となるもう一人のウルトラマンが登場したのも、本作品が初となります。ストーリーは、これまでの一話完結型ではなく、全編通して登場人物達の成長が描かれていくという、従来作にはない大河ドラマ的な要素も前面に押し出されています。
あらすじ
1980年代。世界各国で、時を同じくして天才児が生まれ始めます。科学が発展していく近未来、藤宮博也の光量子コンピューター「クリシス」が地球に破滅をもたらす「根源的破滅招来体」の襲来を予測します。それを機に世界中の若き天才科学者が集められた科学者集団「アルケミー・スターズ」が結成されました。
そしてアルケミー・スターズと国連の協力により、破滅招来体から地球を守るための組織「G.U.A.R.D.(ガード)」及び「XIG (シグ)」が設立されることとなりました。一方、アルケミー・スターズの一人であり、城南大学の学生でもある「高山我夢」は、大学の粒子加速実験の最中、粒子とシンクロした意識の中で地球の意思=(ウルトラマンガイア)と出会います。
そしてコッヴが姿を現した時、地球を守りたいと叫ぶ我夢は時空間でウルトラマンガイアと一体化します。 しかし、その後ミクロ的性質を持つ不連続的存在、質量のほとんどが水の怪獣、生命を持たざる奇獣など…理解しがたい存在が、続々と出現し、根源的破滅招来体の活動が本格化していきます。
高山我夢は、XIGにアナライザー(異常現象や怪生物の分析担当)として入隊し、他の隊員と共に、様々な怪獣たちに立ち向かっていくことになります。
ウルトラマンガイア / 高山我夢
本作品の主人公、千葉県出身の20歳です。アルケミー・スターズ日本代表にして、1980年代に世界中で誕生した天才児の1人です。17歳で量子物理学の博士号を取得しました。
物語初期は他のメンバーとの衝突が見られたが、分析の的確さや性格の素直さ・柔軟さなどから次第に周囲から厚い信頼を置かれるようになり、ファイターEXで自発的に出撃してXIGの頭脳として現場での実質的な作戦指揮やバックアップまでこなすようになります。ウルトラマンガイアは、大地の光を宿した巨人です。
我夢が量子加速器での実験中に初めて遭遇し、その後の怪獣襲来時に光を授かったことで変身能力を得ました。我夢自ら開発した変身アイテム「エスプレンダー」で光を解放し変身できます。「ガイア」の由来は、ギリシャ神話に登場する大地の女神ガイア、およびそれを基に地球を生命と見立てる「ガイア理論」に由来します。
劇中では我夢自身が命名しています。
ウルトラマンアグル / 藤宮博也
本作品のもう一人の主人公。1979年10月21日生まれの22歳です。元アルケミー・スターズの一員です。地球の海からウルトラマンアグルの光を授かりました。アルケミー・スターズの科学者としても破滅に挑むウルトラマンとしても、我夢の先輩でもありライバルです。
自らが作った光量子コンピューター・クリシスが予測した根源的破滅招来体の脅威に対抗するための答えを探り、やがてアグルの力を手に入れました。藤宮が変身アイテム「アグレイター」に込められた海の光の力で変身するウルトラマンです。
史上初の、基本カラーが青いウルトラマンであり、頭部などのデザインも他に類を見ない、独特の雰囲気を持つウルトラマンです。身体能力はガイアを上回るが、光線技の威力は基本的に互角です。「アグル」という語自体は造語で、「agressive(=攻撃的な)」「agreement(=同意・承諾・契約・協定)」「悪」を掛けています。