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Jul
新たなウルトラマンの在り方を開拓するために企画されたULTRA N PROJECTについて解説!
考察
ウルトラマンの概念を一新する「ULTRA N PROJECT」の1つとして制作されたテレビシリーズで、中心となったスタッフ陣は映画『ULTRAMAN』と共通しており、世界観も『ULTRAMAN』の5年後という設定であることが中盤で明かされました。
また、雑誌記事などで展開した『ウルトラマンノア』も世界観が共通であることが終盤で明示されました。平成三部作とウルトラマンコスモスの低視聴率および赤字が続いた経緯により、従来は1話3000万以上かけていた予算が本作品は1話1000万ほどになり、同じ舞台セットを続けて使用する、1体の怪獣を2 – 4話にわたって続けて登場させる、既存の怪獣のスーツを切り貼りして新怪獣にする、などの対処が見られました。
ビル街などのミニチュアを一気に減らしてCGに切り替えたことは、「シリーズの世界観と違う」と不評を買いました。また、当初の全50話前後の予定が全37話に短縮されました。
また、当時はシリアスな特撮作品の人気がやや下がっていたことや、本作の前情報があまり多くなかったこともあり、陰惨で難解な内容、そして新聞に苦情が載るほどのホラー要素と鬱展開が子供にウケず、苦しい作品となりました。
まとめ
本作品連載当時は、いろいろな面で苦しい展開となった同作品ですが、その後、『シン・ゴジラ』や『仮面ライダーアマゾンズ』など、既存シリーズからの大人向け特撮作品がヒットしている背景もあり、ウルトラマンネクサスは作品として再評価されつつあります。ぜひ、また再放送してほしい作品です。