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Apr

【シン・エヴァンゲリオン最終考察】綾波レイという存在は一体何だったのか?TV版と劇場版の違いも含めて徹底考察!(ネタバレ)

今回はエヴァシリーズに登場する、綾波レイについての考察記事です。

引用:rakuten.co.jp

綾波レイは碇ユイのクローン

綾波レイは、碇シンジの母親である碇ユイのクローンであることがほぼ確定しています。ただ、厳密には碇ユイのクローンとはいえないのかもしれません。ここでは、綾波レイがどのように誕生したのか、アニメを見ているだけでは理解しづらい部分を考察していきます。

引用:prcm.jp

たくさんのストックがある

エヴァシリーズを見ていれば、液体の中で大量の綾波レイのクローン体がうようよいるシーンを見ているかと思います。このシーンで綾波レイがクローンであることが確定したのですが、一体なぜこのようになってしまったのでしょうか。まずは碇ユイについて解説しておく必要があります。
碇ユイに何があったのか?
碇ユイは自身が進めていた計画のために、エヴァ初号機の実験台に自ら志願していました。ところが、不慮の事故によって肉体が完全消滅してしまい、魂だけがエヴァ初号機に取り残されたのです。碇ゲンドウは碇ユイを救い出すために、サルベージ計画を打ち出します。サルベージ計画とはその名の通り、碇ユイを救い出す作戦のことです。基本的に碇ユイが「生きたい」という意志があれば成功するはずなのですが、碇ユイはこれを拒みます。その結果、碇ユイの情報とエヴァ初号機の元になっている第1使徒・アダムの情報が融合し、新しい肉体が構築されます。これが綾波レイの肉体になります。
碇ゲンドウは少しでも気持ちを紛らわせるために、第2使徒・リリスの魂を空っぽの肉体に注入。そこで綾波レイという生命体が誕生したのです。

引用:animeanime.jp

碇ゲンドウが悪いのか?

生まれ変わった肉体とはいえ、綾波レイは碇ユイに顔つきがとても良く似ています。それもあり、碇ゲンドウは綾波レイに執着しているように見えます。綾波レイも碇ゲンドウにだけ素の表情を見せるなど、碇ゲンドウを親しむシーンも見受けられます。
ですが、それでも碇ゲンドウは碇ユイを諦めきれず、人類補完計画を決行します。人類補完計画とは、碇ユイに再会し、その世界を永遠に残し続ける計画のことです。この計画のために、碇ゲンドウは綾波レイを道具のように扱います。
ここだけを見ると、碇ゲンドウが悪者のように見えてしまいます。ですが先程述べたとおり、碇ユイが生き返ることを拒んだことが元々の原因なのです。考えてみれば、愛する人に救いの手が差し伸べられたら、手を取るのが普通でしょう。ですが、それを拒んだのが碇ユイです。碇ゲンドウからみれば、理解できないことだったはずです。こう考えてみると、必ずしも碇ゲンドウが悪いとはいえなさそうです。

TVアニメと新劇場版の違い

1995年に放送された『新世紀エヴァンゲリオン』。その一方で2007年から上映された『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』もあります。『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』は当初、『新世紀エヴァンゲリオン』のリメイク作品だと言われてきましたが、最終的には全く違うストーリーになり、2021年に上映された『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』によってついに完結となりました。ここでは綾波レイがTVアニメと新劇場版でどのように変化したのか考察します。

引用:twimg.com

設定にほとんど違いはなし

綾波レイはキャラ設定自体はそこまで変化がありません。実際に『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』では大きな変化はありませんでした。

行動が大きく違う

設定面では大きな変化はありませんでしたが、行動面では大きく異なります。
食事会を計画
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』で、綾波レイは碇シンジと碇ゲンドウを近づけさせるために食事会を計画します。この食事会によって物語は大きく変化していきます。TVアニメでは鈴原トウジがフォースチルドレンに選ばれましたが、新劇場版ではアスカが3号機のテストパイロットに志願するのです。綾波レイが食事会を開催するということを知ったアスカが「綾波レイが碇シンジに真剣に恋しているのではないか?」と察したためでしょう。
綾波レイの感情が豊かになったせいで悲劇が起きてしまう、かなり残酷な展開です。
感情を手に入れる
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』のラストシーンで綾波レイはエヴァ初号機に取り込まれてしまったため、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』では別の個体として登場します。ネット上では「アヤナミレイ」や「黒綾波」と呼ばれていたりします。
この状態の綾波レイは前の個体の綾波レイから記憶を受け継いでいません。ですがそれでも綾波レイは、前の個体同様に、感情を追い求め続けます。『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』では、綾波レイが第3村(ヴィレが運営している村)で農作業に勤しみます。そこで人間としての感情が徐々に芽生えてくるのです。
『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』において終盤に登場した綾波レイ(初号機の中に取り込まれた)の話し方にも、感情が感じられました。『エヴァンゲリオン』は碇シンジと碇ゲンドウの親子喧嘩だと比喩されることが多いですが、新劇場版に関しては、「綾波レイが人間らしさを取り戻す物語」だと比喩できそうです。

引用:animanch.com

綾波レイとは一体何だったのか?

さて、エヴァシリーズにおいて、綾波レイとはそもそも何だったのでしょうか。あまりにも抽象的な議題ですが、これについても考察していきます。

碇シンジにとっての逃げ場所

綾波レイは碇シンジにとっての逃げ場所のように思えます。改めて振り返ってみると、碇シンジといえば「逃げちゃダメだ」という言葉が有名です。他の考察記事では碇シンジが「何から逃げているのか」という点で考察されることが多いですが、それよりも物語の確信を握っているのは「どこに逃げるのか」という点ではないでしょうか。そして碇シンジにとっての逃げ場所は綾波レイと、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』における渚カヲルでした。
結局、うまい話なんてあるわけがない
現実世界でも多くの人が理解していることだと思うのですが、人生において逃げることはだいたい良くありません。逃げ続けるだけで生きれるほど、人生は甘くないのです。エヴァシリーズでも碇シンジはなんども逃げ込みましたが、ことごどく粉砕されます。特に印象的だったのが『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』において、渚カヲルが目の前で亡くなったシーン。このエピソードによって碇シンジの精神はズタボロになります。

碇シンジを後ろから押し出すための存在

逃げては絶望し、また逃げては絶望しを繰り返す碇シンジを決定的に変えたのが『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』における綾波レイの死でした。
綾波レイはネルフから離れて生きることができません。それでも第3村で農業に勤しみ、最後の最後まで碇シンジの側に居続け、人間らしさを手に入れていくのです。
碇シンジが逃げることなく碇ゲンドウに立ち向かうために、綾波レイは一人の人間として死ぬ決断をしたのではないでしょうか。
逃げ場所を無くすためには?
碇シンジが前を向いて碇ゲンドウに立ち向かうためには、逃げ場所を完全に無くす必要があります。そのために綾波レイは「心を持った状態で破裂して死ぬ」という最も絶望する死に方を選んだのです。
これが綾波レイの意志なのか、綾波レイの情報に切り刻まれている碇ユイの意志なのか、綾波レイを設計した碇ゲンドウの意志なのか。誰が意図したものなのかはわかりませんが、綾波レイは碇シンジを後押しするための存在だと捉えることができそうです。

引用:amazon.com

まとめ

綾波レイの考察をまとめると以下の通りになります。
綾波レイは碇ユイのエゴによって生まれてしまった存在
新劇場版は綾波レイが人間らしさを手に入れる物語
綾波レイは碇シンジにとっての逃げ場所であり、同時に後押しする存在
このようにまとめてみると、やはり綾波レイは碇ユイと強い関連性が見られます。碇ユイによって誕生し、碇シンジの母親のような存在になったということが、どこか皮肉のように思えてしまいます。

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