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Aug
【アクセルワールド】2期の可能性はまだ残ってる? 徹底検証
出典 : Amazon.co.jp
SAOの作者・川上稔先生のデビュー作で発行部数570万部の大ヒットラノベ『アクセル・ワールド』のアニメ2期が制作される可能性を徹底検証!
好評を博したアニメ1期から8年、映画から4年が経過した今、果たして続編の芽はあるでしょうか!?
SAO作者のもう1つの代表作! アニメもヒットを記録
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2009年、のちに「ソードアート・オンライン」シリーズでラノベの歴史を変える人気作家となる川原礫先生が商業デビューを果たします。
そのデビュー作は『アクセル・ワールド』。
第15回電撃小説大賞の大賞を受賞した作品で、SAOよりも2ヶ月早く刊行されました。
アクセルワールドはSAOの24年後の世界で、生活の多くが仮想ネットワーク上で行われるようになった近未来を舞台に、小太りの主人公ハルユキと先輩の美少女・黒雪姫(クロユキヒメ)がVR対戦格闘ゲーム「ブレイン・バースト」のプレイヤーとなって様々な戦いに身を投じるストーリーが展開されています。
SAOは自身の個人サイトで連載していたWeb小説だったのに対し、このアクセルワールドは大賞受賞作。
当時はまだWeb小説が現在のように市民権を得ていた訳ではなく、「無料で読める作品をどうしてお金出して購入しないといけないんだ」という風潮もあって、アクセルワールドの方が先に注目を集めていました。
その後も、SAOだけが猛烈な勢いで売れた訳ではなく、両作品がジワジワと売れ続け、両作品に共通する「フルダイブ型のゲーム」が作られている世界観も次第に定着。
2011年には、アスキー・メディアワークス創立20周年記念作品としてSAOと共にアニメ化が発表され、2012年春~夏に2クールで放送されました。
円盤売上は平均1万枚に迫る高い数字を記録し、原作ラノベの売上もアニメ放送を機に加速し、累計570万部の大ヒット作となっています。
2期が作られない事情とは?
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これだけのヒット作なので、アクセルワールドの10周年に当たる2019年には何らかの企画が発表されるとファンも期待していましたが……残念ながら、新アニメどころか何の大型企画も用意されませんでした。
というのも、同年にSAOも10周年を迎えた為、電撃文庫および川原先生のリソースはSAOの10周年企画に割かれることになったのです。
通常であれば、アクセルワールドの売上は原作・アニメともに看板作品になるレベルですが、SAOは1つ上の桁を叩き出す歴史的ヒット作。
こちらが優先されるのは仕方がないでしょう。
この件は2019年発売の24巻のあとがきで触れられていて、「あちらの方は今年が刊行十周年ということで、色々と企画して頂いているのですが(中略)こっちだけ何もないのは大変に寂しい」と述懐していました。
とはいえ大ヒット作には変わりなく、少なくともアニメ円盤は2期が作られて当然と言える売上を記録しています。
なのに何故、ここまで続編が作られずにいるのでしょうか?
ストックについては何の問題もありません。
1期で消費されたのは4巻までで、劇場版は前半がテレビシリーズの総集編、後半がオリジナルストーリーという内容なので、20巻分のストックが残っています。
壁になっているのは、アニメ制作の環境です。
アクセルワールドのアニメを制作しているのは、サンライズ第8スタジオ。
この第8スタジオは、ロボットをメインにした硬派なアニメよりも、メカと美少女が活躍する「燃え×萌え」の組み合わせを得意としていて、2000年代には『舞-HiME』『アイドルマスターXENOGLOSSIA』『宇宙をかける少女』といったアニメを手がけていました。
2011年にはアクセルワールドと同じ電撃文庫のラノベ作品『境界線上のホライゾン』のアニメを制作し、大ヒットを記録。
その翌年にアクセルワールドもヒットしたことで、この路線で次々にラノベアニメを生み出していくと予想されました。
しかしその後、8スタは新作を手がける機会が極端に減り、ある1つのシリーズに集中することになります。
アニメファンなら誰もが知っている、あの『ラブライブ!』シリーズです。
ラブライブが爆発的ヒット作になって以降、8スタはほぼラブライブ専門スタジオになっていて、1期・2期ともに大ヒットした境ホラですら続編が作られないほど。
これは、ラブライブがKADOKAWAとサンライズ(+ランティス)のプロジェクトである点も影響していると考えられ、同じKADOKAWAレーベルの作品であるアクセルワールドや境ホラよりもラブライブを優先するという意向があったと推察することが可能です。
では、同時に制作するという選択肢はなかったのでしょうか?
サンライズは250名以上のスタッフ、10以上のスタジオを抱える日本最大級のアニメ制作会社。
仮に8スタが難しくても、他のスタジオが作れば問題なさそうに思えます。
ですが、サンライズの各スタジオは独立性が高く、同じ会社内の別部署というよりも別会社という感じになっているらしく、ガンダムシリーズ以外のシリーズ作は基本、同じスタジオが制作しています。
アクセルワールドも例外ではなかったようです。
そういった事情もあり、人員の多くをラブライブに割く状況になっていたこともあって、アクセルワールドの2期を実現するのは難しかったのでしょう。
ちなみに、劇場版制作の際には「2014年に入った頃にサンライズのスケジュールがピンポイントで空いた」とのことで、運良くタイミングが噛み合ったようです。