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Jul
【彼女、お借りします】主人公・木ノ下和也のクズレベルはどれくらい? 検証まとめ
何もかも軽いし薄っぺらい
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友人から「あいつ悪いヤツじゃねーんだよ」とフォローされるなど、一応心根が腐っているとまでは言えない和也ですが、そんな彼がクズになった最たる理由が「薄っぺらさ」にあります。
良く言えば少年時代のピュアな心を忘れていないだけかもしれませんが、とにかく言動が軽くて薄っぺらいのです。
その象徴が土下座。
嫌がる千鶴にお願いをするたびに、何度も土下座を繰り返しています。
土下座は本来、相手に対する深謝が目的であって、謝罪アピールのための行動ではなく、簡単にすべきものではありません。
それを何度も行うのは、行き当たりばったりで生きている証拠。
その薄っぺらさは、読者や視聴者をより深い苛立ちへと導きます。
赤面まで節操ない
外見は平凡で、取り立てて特徴のない和也ですが、彼には表情やリアクションに一つ大きな特徴があります。
それは赤面する回数が圧倒的に多い点です。
ラブコメ主人公は照れるシーンが必然的に多くなるので、他のジャンルの主人公よりは赤面しやすい傾向にありますが、1話目だけで約20回赤面している和也はその中でもかなり多い部類に入るでしょう。
赤面自体は特に問題ありませんが、頻度が多いとどうしても気になってしまうもの。
そして、これだけ多いとバリエーションも豊富で、鼻の下を伸ばした赤面もあれば、キレながら赤面することもあり、一体どういう感情なのかわからない時すらあります。
照れるという感情表現は通常、思わずニヤニヤするような場面で見せるものであり、ラブコメにおいては見せ場となるシーンです。
しかし和也の場合、特にそんな場面でもないのに赤面することが多いため、土下座だけでなく赤面まで安売りしている印象。
ラブコメ主人公としてはかなり大きな落第点であり、読者・視聴者の印象を地味に悪くしている要素と言えるでしょう。
一途か八方美人かハッキリしない
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クズ要素が多分にある和也ですが、それでも千鶴に惚れて以降は、彼女のために自分に何ができるかを真摯に考えるようになり、ラブコメ主人公らしい一途さを見せ、クズムーブは鳴りを潜めていきます。
一方、どうしてもクズ主人公のイメージを払拭できないのは、他のヒロインに対してもデレデレしたり、感情を強く出したりするからでしょう。
前述の赤面の安売りにも繋がってくる要素です。
可愛い女の子から好意を向けられれば、デレデレするなと言う方が無理であり、この点は仕方ありません。
ただ、桜沢墨(さくらさわ すみ)や更科るか(さらしな るか)のように、自分に明らかな好意を向けている相手に対し、いつまでも煮え切らない態度を取っているのはいただけません。
一途であることは一応伝わってはきますが、一方で八方美人とも思えるような行動も目立ち、どうにも一貫性がありません。
ただ、この点に関してはハーレム系ラブコメの主人公の大半が大なり小なり該当するため、クズ度としては比較的控えめです。
まとめ
この和也を一言でまとめると「小悪党レベルのクズ主人公」です。
自他共にクズであることを認めているところも、真性のクズになりきれない感があります。
そういう意味では、ニセコイの楽やSchool Daysの伊藤誠には及ばない印象ですね。
ただ、小悪党だからこそネタにもなりにくいレベルのクズであり、イライラだけさせて笑いにならないという意味では、読者・視聴者にとって最も嫌なクズ主人公なのかもしれません。
それだけに、序盤以降は割と主人公らしい主人公になっていく彼のその成長は、ちょっと寂しくもあります。