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Apr
【かくしごと】後藤姫は父親に「かくしごと」をしている?
本当の「かくしごと」とは?
出典 : Amazon.co.jp
現代編において、後藤家には母親はいません。
長らくその理由は伏せられており、姫の為に彼女が重ねた年齢に応じて必要になるであろう品々を箱に残していたことから、既に亡くなっている説が濃厚でした。
しかし、それもその後の展開で否定されます。
姫の母親は死んではいませんでした。
ただし海難事故によって行方不明という、絶望的な状況。
それでも可久士は彼女の生存を信じ、姫を育てながら漫画を描き続け、妻の捜索にかかる費用を捻出し、彼女の帰りを待っていたようです。
ですが、このことを現代編で後藤親子と知り合った千田奈留(せんだ なる)が美談として記事にしたことで状況は一変。
彼女に悪気はなかったようですが、結果的にその記事は可久士を「笑えない漫画家」にしてしまいます。
下ネタのギャグ漫画でやってきた彼にとっては致命的でした。
そして、筆を折った可久士に更なる不運が襲います。
仕事中に山積みの雑誌が崩れ、その下敷きとなる事故に遭い、1年近くもの間、昏睡状態になってしまったのです。
幸い奇跡的に目覚めましたが……可久士の記憶は姫が10歳の時に退行していました。
彼にとって一番楽しかった時期がその頃だったようです。
最終回は、そんな可久士の記憶が蘇るかどうか、母親の生存、そして姫が「父親が漫画家だった」という事実に本当は気付いていたかどうかが焦点となるでしょう。
これが普通の漫画だったら。
しかし本作は、最終エピソードの予想もしないような急展開が真骨頂の久米田先生の作品。
ここから更に一捻り、あるいはそれ以上の展開を用意していると思われます。
本作は改蔵や絶望先生と違い、シリアスパートに該当する未来編を最初から提示しています。
そのため「今回は過去作と違うから、暗い展開や設定はない」と予想しているファンも多いようです。
実際、本作は親子の絆を描いた作品であり、そのテーマで親はまだしも子供の方に重い設定をもってくるのは考えにくと思われます。
よって、本作は明るい方向の意外性が用意されていると推察されます。
例えば、姫は早い段階で父親の職業に気付いていて、自分もその仕事をこっそり目指していた……とか、実は母親の生存を知らされていたとか。
そのような希望に溢れた「かくしごと」が、もしかしたら最後に残されているかもしれません。
まとめ
『かくしごと』の原作は既に佳境に入っていて、12巻で完結することが明言されており、アニメと連動して最終回を迎える予定のようです。
最終エピソードで大どんでん返し的な展開にするのが得意な漫画家さんなので、本作にも何かしらの大ネタを用意していると思われますけど、今回はインタビューや作者コメントなどを見る限り、改蔵や絶望先生のラストのようなテイストにはならず、感動のエピローグになりそうです。
姫ちゃんの笑顔で締め括るような、最高のハッピーエンドを期待したいですね!