「大好き」を言える尊い関係

【8/4更新】
マウンテンプクイチ先生の「球詠」２巻 第１１話「ススメ!!泥沼連敗街道②」を更新しました！みんなの実力がついてきた中、一人伸び悩んでいた希に吉乃は…？https://t.co/V9Sk2Jcr1C　#COMICFUZ pic.twitter.com/ILRcw0JUHW

— COMIC FUZ（コミックファズ） (@COMICFUZ) August 4, 2019

チーム立ち上げ当初、希と芳乃はほとんど接点がありませんでした。
強豪に入ったと思いきや、過去の不祥事でチームがほぼ崩壊しており、全国出場どころか試合を組むのすら難しい状況に絶望していた希に対し、芳乃が「現戦力でベスト4に入るくらいのチーム力はある」と述懐したのが最初。
ネガティブモードにつき野球部に対して懐疑的な姿勢を見せていた希ですが、芳乃に対しては最初から「この子は信用できる気がする」と好意的な見方をしていました。

その後はしばらく、チームの主力とマネージャーという関係が続きます。
チーム練習が物足りない様子の希に対し芳乃が自主トレに誘ったり、試合後にマッサージをしたりと最低限の絡みはありましたが、話し込むような場面はなく、ごく普通の関係性でした。

両者の関係が大きく変わったのは、合宿終了直後。
練習試合でヒットを量産するも、得点圏で一度もヒットが打てず、チームを勝利に導けなかったことを気に病み居残り練習をしていた希に、芳乃が話しかけたシーンです。

2人きりで会話している内に、希の得点圏での不調が中学時代の失敗に起因する気負いだと悟った芳乃は、希を「全部一人でやろうとしないで欲しいんだ」と笑顔で諭します。
そう勇気付ける芳乃の手が、ノックのために毎日バットを振り込み豆だらけになっていると知った希は、野球に対し真摯な彼女の言葉をしっかり受け止め、無事重圧から解放されました。

この一件を機に、希は芳乃に絶対的な信頼を寄せるようになります。
自身の采配が原因で息吹がデッドボールを受けたと思い落ち込む芳乃にいち早く気付き、彼女を元気付けるためにと意気込み見事タイムリーを放ち、試合後も芳乃の采配を称賛していました。

極めつけは、強豪校「梁幽館」との試合。
采配が悉く裏目に出て自信喪失気味だった芳乃を力一杯励ました希は、最後に笑顔で「大好き」と伝えます。
そして最終打席、一点ビハインドの一死一・二塁の場面でバッターボックスに向かった希は、アベレージヒッターという自分の殻を破るために、チームの勝利のために、そして何より芳乃のためにホームランを狙います。

快音を残した打球は、芳乃に最高の笑顔と涙をもたらしました。

2人のモデルは？

出典 : Amazon.co.jp

希のモデルとなっているであろう選手は、福岡ソフトバンクホークス所属の中村晃選手です。

帝京高校で不動の4番として活躍し、通算60本塁打を記録。
2007年度に高校生ドラフト3位でホークスに指名を受け、プロのキャリアをスタートさせました。
2013年以降はレギュラーとして毎年安定した成績を残し、日本代表に選ばれたこともあります。

そんな彼の特徴は、天才的なバッティング。
スラッガーだった高校時代のスタイルから一転、持ち前の選球眼とシェアな打撃で出塁に特化したことでプロのレベルに順応し、通算出塁率.375（～2019年）という非常に高い数字を残しています。
一方、近年は長打にも注力し、2018年には14本塁打、長打率.435を記録し自己最高を大幅に更新しました。

希はこの中村選手の打撃スタイルと変遷を踏襲しており、フォームもそっくり。
ちなみに、希は得点圏打率の低さに頭を悩ませていましたが、中村選手は得点圏で強い部類の選手です。（ただし2016年以降はちょっと弱め）

芳乃は、かつて巨人に所属していた元育成選手の川口寛人さんがモデルと思われます。

川口寛人さんは、楽天に所属していた川口隼人さんの双子の兄。
プロ野球では極めて稀な双子一緒にプロ入りを果たした2人で、姓も同じ川口なので、ほぼ間違いなく川口姉妹のモデルでしょう。

芳乃は双子の妹で寛人さんは兄ですが、寛人さんは引退後に元プロ野球選手のセカンドキャリアを支援する仕事を行っているので、マネージャーという立場で新越谷高校女子野球部をサポートする芳乃と近いのはこちら。
弟の隼人さんは右投左打の外野手なので、同じく右投左打で外野手の息吹のモデルはこちらと推察されます。

まとめ

当初、希は白菊をライバル視していたので、てっきりこのカップリングになると思っていた読者も多かったと思います。
この不意打ちとも言える組み合わせに思わず悶えたファンも多かったのでは？
アニメでも彼女たちのイチャイチャがどれくらい濃密に描写されるのか楽しみですね！