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19

Feb

高橋留美子全作品をまとめてみた! るーみっくわーるどをあらためて振り返ろう

境界のRINNE

出典 : Amazon.co.jp

11年7ヶ月にわたる犬夜叉の連載を終了した翌年の2009年、サンデー誌上で新連載となる『境界のRINNE』がスタートしました。
本作は人間と死神の混血児で幽霊を成仏させる仕事をしている六道りんね(ろくどう りんね)と、幽霊が見える体質のヒロイン・真宮桜(まみや さくら)を中心としたお話。
シリアスだった犬夜叉から一変、「今度は気軽に楽しめる作品を」という高橋先生の意向から、コメディ色が強い路線になっています。

作風はうる星・らんまの系統ですが、恋愛やギャグよりもハートフルなエピソードが多い印象です。
コメディとはいえ人生の終着地を扱う作品なので、自然とそういうテーマが前面に出るようになったのかもしれません。

過去の連載ほど大きなヒットではないものの、8年8ヶ月という長期連載を全うし、刊行されたコミックスは全40巻。
NHKでテレビアニメ化され、第3シリーズまで放送されました。

ちなみに、本作の連載中に全作品の総累計発行部数が2億部を突破
サンデーおよび小学館の作家としてはあだち充さん以来となる2人目(その後コナンの青山剛昌先生も達成)、漫画界全体でも数人しかいない大記録です。

MAO

出典 : Amazon.co.jp

2019年から連載を開始した最新作。
サンデー連載作品では初となる、全編シリアスのダークファンタジーです。
怪奇ロマンでもあり、設定や雰囲気は人魚シリーズが一番近く、犬夜叉とも共通する点があるものの、いずれの作品とも世界観は共有していません。

本作の舞台は、現代と大正12年の日本
猫の蠱毒・猫鬼(びょうき)の呪いを受け身体を浸食されてしまった陰陽師の摩緒(まお)と、かつて猫鬼に接触し毒の血を浴びて妖となった中学3年生の女子・黄葉菜花(きば なのか)が出会い、自分たちの秘密に迫る物語です。

謎と伏線が多く散りばめられている作品で、特に菜花の家庭と日常が覆される2巻終盤の展開はかなりスリリング。
長編になることが示唆されており、これから更に面白くなっていきそうです。

高橋留美子劇場・短編集

出典 : Amazon.co.jp

デビューした1978年から2020年までの42年間、そのほとんどで連載をもっている高橋先生ですが、その合間を縫って数多くの短編を発表しています。
デビュー作の『勝手なやつら』はうる星の原案であり、連載に繋がる好評価を得た読み切り作品。
不条理要素の濃いコメディで、ファンからも愛されている短編です。

1979年に短期集中連載された『ダストスパート!!』は、連載作品で唯一メディアミックスが行われていない漫画。
全1巻で、こちらは割とスタンダードなギャグものです。
1983年発表の『炎トリッパー』は戦国時代にタイムスリップという後の犬夜叉などに通じる作品で、OVAにもなりました。

これらをはじめとした初期の短編・中編はギャグものや王道系が多いですが、以降はハートフル系やブラック系が増えていきます。
1990年代後期~2000年代は連載作品がメインで読み切り短編は少なくなりましたが、2010年代に入ると再び数多くの短編が描かれるようになりました。

連載作品と違うのは、キャラをあまり強くせず、テーマやストーリーをメインにしている点。
登場人物は大抵、平凡な社会人や主婦なので、その分ストーリーに没頭できます。

2003年には短編の中から『Pの悲劇』など13作品がアニメ化され、『高橋留美子劇場』のタイトルで1クール放送されました。

まとめ

短編までアニメ化されるのは、藤子不二雄先生など本当に限られた方だけ。
それだけ偉大で、どの作品を読んでも魅力が詰まった漫画家である証拠ですね。

うる星、めぞんの初期はさすがに時代を感じさせる絵柄ですが、中期以降はもう完成されていて、あとは好みといった感じになるので、基本どの作品から入っても全く問題ありません。
内容と絵柄が一番キャッチーなのはらんまですが、アニメから入るならRINNEが最も入手しやすいでしょう。
恋愛ものが好きな人なら迷わずめぞん一択です!

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