27
Jan
人気の打ち切り漫画20選! 売れなくても心に残る作品とは?
初恋限定。 -ハツコイリミテッド-
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『いちご100%』で大ヒットを記録した河下水希先生の次回作として、かなり大きな期待を集めていたラブコメディです。
実際人気はあって、全4巻ながら85万部を売り上げるヒット作にもかかわらず、早期に打ち切られた稀有な作品になってしまいました。
掲載順を見る限り、連載開始当初は中位をキープしていましたが、しばらくすると下位の掲載が続いており、アンケート結果が伸び悩んだ模様。
ただし前作のヒットや1巻の売上の好調さもあって、早々にアニメ化企画が立ち上がっていたらしく、打ち切りによる連載終了後にアニメ化が発表されるという異例の事態になりました。
ib インスタントバレット
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『かぐや様は告らせたい』で大成功を収めた赤坂アカ先生が2013~2015年に電撃マオウで連載していた異能力バトルです。
当時から王道ではなく少しヒネった作風で、赤坂先生らしさを感じさせる内容になっていて、「第1回次にくるマンガ大賞」で13位にランクインするなど期待もされていましたが、長期連載とはなりませんでした。
かぐや様のヒットで再度注目を集めています。
錦田警部はどろぼうがお好き
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2014年よりゲッサンで不定期連載されていたギャグ寄りのラブコメです。
2016年に連載は終了しているものの評価はかなり高く、作者のかんばまゆこ先生が2017年より手がける『名探偵コナン 犯人の犯沢さん』がヒットしたことで本作も再評価され、「次にくるマンガ大賞 2018」で3位、「AnimeJapan 2019 アニメ化してほしいマンガランキング」で10位に入る大健闘を見せました。
いつの日かカムバック連載が行われるかもしれません。
お茶にごす。
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『今日から俺は!!』『天使な小生意気』の西森博之先生が2007~2009年にサンデーで連載した作品です。
前作『道士郎でござる』もそうですが、一定の人気を得るものの代表作ほど突き抜けるまではいかず、やや中途半端なところで終わってしまっている印象です。
このお茶にごすは『今日俺』の焼き回しと言われる一方で、女性陣が可愛く、魅力的なキャラが多くいる作品なので、もっと読みたかったというファンは今もかなりいるようです。
勇者カタストロフ!!
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ドラゴンクエスト4コママンガ劇場でエース格の人気を得ていた牧野博幸先生が月刊少年ギャグ王で1994~1996年に連載していた作品です。
第二の魔法陣グルグルになれるポテンシャルを持った漫画でしたが、残念ながら長期連載とはならず。
しかし本作を覚えているファンはかなり多く、2010年には復刊ドットコムによって復刊されました。
どうして私が美術科に!?
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まんがタイムきららMAXで2016~2019年に連載されていた4コマ漫画。
当初は掲載順も前の方で、次にくるマンガ大賞2018にノミネートされるなど、『まちカドまぞく』『恋する小惑星』と並んでアニメ化を有力視されていた作品でしたが、残念ながら全3巻で終了となりました。
作者の相崎うたう先生は現在、『月が綺麗だから盗んで』という作品できららMAXでの本格連載を目指しています。
すわっぷ⇔すわっぷ
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まんがタイムきららキャラットで2015~2019年に連載されていた4コマ漫画です。
本作もアニメ化候補作品としてきららファンの間では期待されていましたが、実現せず4巻で最終巻を迎えました。
きらら系はコミックスが出るまでが長く、全4巻でも連載期間は4年と長いため、打ち切り感はあまりありません。
わかば*ガール
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『きんいろモザイク』の原悠衣先生が、その連載開始と同時期の2010年に開始した4コマ漫画。
掲載されていたのは、乙女通信という雑誌です。
創刊号から掲載されていたようですが、雑誌が3号で休刊してしまったため第3話までしか連載されず、人気に関係なく打ち切りとなってしまいました。
ここまでなら良くある話ですが、その後のきんモザのヒットによって本作も注目されるようになり、2015年にはまさかのアニメ化。
10分枠のショートアニメながら好評を博し、全1巻の作品としては異例の知名度を誇り、現在も定期的に「わかばガールって面白かったね」という話題が出ています。
ちなみに、このわかばガールのアニメを指揮したのは渡邊政治監督。
のちに『Re:ゼロから始める異世界生活』を大ヒットに導いた方ですね。
シリーズ構成は花田十輝さん、キャラクターデザインは『魔法科高校の劣等生』の原作イラストで知られる石田可奈さんという、かなり豪華なスタッフ陣によって制作されました。
チャゲチャ
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『ボボボーボ・ボーボボ』を大ヒットさせた澤井啓夫先生の次作として、注目を集めた漫画です。
しかし人気を得るには至らず、なんと8話で打ち切りとなってしまいました。
ジャンプの長い歴史の中で最速の打ち切りであり、2020年1月現在もこの記録は更新されておらず、よく「伝説の打ち切り作品」などと言われています。
そんな不名誉な記録ばかりがピックアップされている本作ですが、その中身はボボボーボ・ボーボボと同じ方向性で、より意味不明の不条理ギャグ。
さすがに突っ走りすぎたのが敗因でしょうか。
その後、澤井先生はボボボーボ・ボーボボの登場人物を起用したほのぼの日常漫画『ふわり!どんぱっち』および『ほんのり!どんぱっち』を連載し、絵柄と作風をガラッと変えたことが話題になりました。
純情パイン
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2000~2001年にジャンプで連載された、鬼才・尾玉なみえ先生の初連載作品。
尾玉先生は独特のギャグセンスを持った漫画家で、一部の読者から絶大な支持を得ている方ですが、そのセンスを完全に理解するのは難しく、本作をはじめ『少年エスパーねじめ』『アイドル地獄変』などほとんどの作品が短期で終了していて、10巻を越えたのは『マコちゃんのリップクリーム』のみです。
しかしその才能に惚れ込んでいる人は多く、純情パイン、少年エスパーねじめ、アイドル地獄変の3作品は完全版が発売されています。
打ち切り漫画としては異例の扱いで、現在も根強いファンがいる作品および漫画家です。
まとめ
打ち切り漫画の中には、短期の連載で終了してしまった作品もあれば、大ヒットしたものの晩年は人気が低迷してしまい自分の意に反して終了を宣告された作品もあります。
今回は前者のみ、巻数の多くない作品だけに限定してピックアップしてみました。
もちろん作者にとっては打ち切りは不本意ですし、失敗した作品をいつまでもイジられるのは嫌かもしれませんが、終盤の駆け足展開や迷走は打ち切り作品だからこそ生まれるもので、そこには独特の魅力があるように思います。
これはこれで一つの文化ですよね!