22
Jan
『凪のお暇』だけじゃもったいない!コナリミサトワールドに迫る!
【大人の女性の弱音タイムも『ひとりで飲めるもん!』】
出典 : Amazon.co.jp
化粧品ブランドの広報部に勤める美人キャリアウーマン・紅崎明。皆の憧れであり、仕事も出来る彼女。
でも実は、リーズナブルなチェーン店で飲むのが大好き。
仕事が出来る美人だからこそ僻まれたりとストレスも多い明。
でも1人で飲む時だけは緊張の糸が切れて頭身が縮み、幸せに浸ってしまいます。
そのメニューは赤ワインとチーズケーキや黒ビールとフィッシュ&チップスなどお洒落なものから庶民派な牛丼やラーメンまで様々。
しかし全て読者が食べたことや行ったことがある、想像しやすいチェーン店をモデルにした、親しみが持てる店です。
そんな店で食べれる手早くお手頃価格の美味しいグルメとお酒でストレスをリセット!
ゴンと対照的な人物が『珈琲いかがでしょう』の青山だとすれば、凪と対照的なのは彼女でしょう。
ストレス解消の上手くて、自分の機嫌を自分でとることが出来る女性です。
イライラすることも悲しいことも疲れることもありますが、自分を回復させるやり方をしっかりと把握しています。
『宅飲み残念乙女ズ』とは違い1人だからこそ、弱さが吐き出せる人にとっては共感でき、励みになる漫画だと思います。
【ピンクビールアワーと恋のエトセトラ『恋する二日酔い』】
出典 : Amazon.co.jp
人気モデルの渋谷なつこ・通称シブナツがCMを努めて話題、女子にも呑みやすいフルーティーなビール“ピンクビールアワー”。
そんな人気の新商品に纏わる、オムニバス形式の恋の物語が収録されています。
こちらは『宅飲み残念乙女ズ』や『ひとりで飲めるもん!』と違いお酒全般ではなく、ピンクビールアワーという架空の女子向けビールが物語の軸に置かれています。
1話目は奇抜なファッションを好み飲み会では盛り上げ役だった女子大生だったコバちゃんが、主人公。
そんなコバちゃんがピンクビールアワーでお馴染みのシブナツに似の、少しお酒を飲んでは顔を赤らめる、いわゆる愛され女子・由麻里を真似て社会人デビューする話です。
社会人デビューは成功したものの、それになんとなく息苦しさを覚えていたコバちゃん。
一方由麻里は、社会人になってからはコバちゃんのような奇抜なファッションになっていました。
お互いが「自分のような人間より、彼女のような子が皆に好かれる」と考えイメチェンしていたのです。
再会した2人は、お互いの変化に驚きながらもイメチェン後苦しさを感じ、無理をしていた自分に気がつきます。
久しぶりの再会を祝して自然体で飲んだピンクビールアワーは普段より美味しく感じました。
最後はやっぱり自分らしく自然である方が良いのかもと2人で笑い合う素敵なお話です。
この話は元は『ピンクビールアワー』というタイトルで描かれていたショート連作が、単行本になった作品です。
単行本化するにあたりつけられた『恋する二日酔い』というタイトルですが、1話目でわかる通り描かれるのは恋愛ばかりではありません。
恋愛・友情や親愛などを“愛”と表現することはありますが、“恋”と表現する部分にコナリさんの独特のセンスが感じられますね。
どの話も可愛くも愉快な恋がありますが、少しだけほろ苦いビールのような後味が残り不思議な気持ちになれますよ。
【まとめ】
以上、たくさんのコナリミサト作品を読んだ筆者がその中でも特におすすめしたい4作品を紹介しました。
しかしこれ以外にもたくさん面白い作品を描かれており、現在も『凪のお暇』以外に『黄昏てマイルーム』『浮遊教室のあと』という作品を連載されています。
独特の世界観を持つコナリミサトさんの漫画。ハマる人にはハマる作品が多いのでとにかく1度読んでみてください。