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23

Dec

ムギ、千夜、神原、さやか……アニメに「不人気認定」キャラは必要?

出典 : Amazon.co.jp

アニメには大抵数人のメインキャラが配置されていますが、その中に1人だけ「不人気」と言われるキャラが生まれることがあります。
どうして不人気認定されるキャラが生まれるのか、そして不人気認定されるキャラはアニメに必要なのか、徹底検証します!

「不人気認定」の根拠

出典 : Amazon.co.jp

日常アニメをはじめ、立ち位置がほぼ横並びのメインキャラが3~5人ほど登場するタイプのアニメが人気を得ると、自然とキャラ人気の話題が出て来ます。
どのキャラが一番人気なのか、逆にどのキャラに人気がないのか……といった話は、アニメファンの間では日常茶飯事ですよね。

その中の幾つかのケースにおいて「この中に一人だけ不人気のやつがいるよな」といった話題が生じることもあります。
そして、場合によっては魔女狩りのように特定のキャラが吊し上げに遭い、「不人気キャラ」のレッテルを貼られてしまいます。
一度不人気の認定をされてしまったキャラは、それが代名詞のようになってしまい、実態とは関係なく「不人気キャラ」「不人気ヒロイン」として定着してしまうのです。

ただ、完全な言いがかりの場合は最初の時点で反対意見も多く出て、定着しないことがほとんど。
不人気キャラと多くの人から見なされるのは、相応の理由があるからです。

不人気認定を受けるキャラには二通りのプロセスがあります。
一つは、実際に根拠があり、その信憑性が高いケースです。

その最たるものが人気投票ですね。
人気アニメは公式・非公式を問わずキャラクター人気投票が行われます。
公式の人気投票の場合、公式サイトやアカウント、原作の掲載誌、原作者のアカウントなどで実施されますね。

例えば『この素晴らしい世界に祝福を!』は、アニメ1期放送開始前後に角川スニーカー文庫の公式サイトで人気投票を実施しました。
最終結果は、めぐみんが1位、アクアが4位、ダクネスが6位、カズマが8位。
ヒロインが複数いるこの手の作品では主人公の票が伸びないのはお約束なので、ヒロイン3人の中で最も順位が下だったダクネスが不人気認定される運びとなったのです。

また、厳密には公式の人気投票ではないものの、それに近い準公式の投票企画もあります。
メインキャラ総出演のソシャゲ、アニメ専門誌、電子書籍ストアなどで行われる投票企画などがそうです。
公式の人気投票ほど結果を鵜呑みにはできないものの、十分な影響力があります。

例えば『けいおん!』ムギこと琴吹紬(ことぶき つむぎ)は、アニメディアの創刊30周年記念号(2011年7月号)で行われた「歴代人気アニメ みんなの推しキャラ THE BEST」という全アニメを対象にした人気投票企画において、他のけいおんキャラがTOP5にランクインする中1人だけ30位という結果に終わり、これを根拠に不人気キャラとして定着しました。

キャラソンの売上も、人気格差を示す重要な指標となります。
『ご注文はうさぎですか?』はこれまで何度もキャラソンをリリースしていますが、ココア、チノ、リゼ、千夜(ちや)、シャロのメイン5人の中では千夜が常に一番売上が低く(といっても僅差ですが)、彼女が不人気キャラとして扱われる根拠の1つとなっています。

エピソード毎にメインヒロインが変わるアニメの場合は、各話の円盤売上で人気を測られる場合もあります。
〈物語〉シリーズにおいては、神原駿河(かんばる するが)のエピソードが他と比べて若干売上が低く、彼女が不人気認定されているようです。

これらはある程度の信憑性があるため、根拠のある不人気認定と言えます。
単純に出番と見せ場が極端に少ない『SHIROBAKO』藤堂美沙(とうどう みさ)のようなケースも、根拠ありと言えるでしょう。

不人気属性の意義

出典 : Amazon.co.jp

一方で、不人気の根拠がない、もしくはあっても弱く、信憑性が低いケースも少なからず見受けられます。

例えば、コミケなどのイベントでキャラクターグッズが販売された際、特定のキャラだけ売り切れずにいる画像を晒されていることが良くあります。
これは根拠が弱いパターンです。
単純に不人気で売り切れなかった場合もありますが、他のキャラとそれほど人気に差がなく、たまたま売り切れるのに時間がかかっただけの場合もあるからです。
何度も同様の状況が発生した場合は信憑性も高くなりますが、そこまでじっくりと検証されるケースは稀で、大抵は一度の売れ残りで「不人気」のレッテルが貼られてしまいます。

根拠が弱いにもかかわらず不人気認定されるキャラが後を絶たないのは、アニメファンの間に先入観や固定観念があるからだと思われます。
すなわち「メガネキャラは人気がない」「日常アニメのおっとり系や陽気キャラはあまり好かれない」などの先入観ですね。
こういったキャラのグッズが売れ残っていると「ホラやっぱり」となってしまい、多くの人が納得してしまうのです。

納得する人が多ければ、根拠の信憑性や人気の実態に関係なく不人気キャラとして定着してしまいます。
例えば『ぼくたちは勉強ができない』の理系ヒロイン・緒方理珠(おがた りず)は、2度の人気投票で4位に付けており、ヒロイン勢最下位ではありませんが、不人気認定を受けています。
彼女の場合は1話目から登場しメインヒロインの一角を担うポジションの割に順位が低いことにも原因がありますが、いずれにせよ実人気以上に不人気扱いされている印象です。

また、『ゆるキャン△』大垣千明『ガールズ&パンツァー』五十鈴華『きんいろモザイク』猪熊陽子なども同様で、図抜けて人気がないという客観的データはないにもかかわらず、不人気認定されています。
いずれのキャラも不人気属性持ちゆえの先入観が働いていると推察されます。

こういった不憫なキャラもいることから、「不人気属性を排除した方が作品にとっては良いのでは?」という意見も時折見かけます。
実際問題、キャラ人気は作品自体の人気に大きく影響するため、一理あるところです。

では実際に「メガネ」「おでこを出す髪型」「三つ編み」「関西弁」「そばかす」「変わり者」「おっとり」など、人気を得難い属性を全て排除したキャラで構成された人気作がどれくらいあるかというと……ほとんどありません
その理由は明白で、漫画・ラノベ・アニメファンに好まれやすい属性だけのキャラで構成するとコントラストがなくなり、メリハリのないキャラ構成になってしまうからです。
イケメン・美女ではない脇役の俳優がドラマや映画で重宝されるのと同じで、不人気属性は人気属性を引き立てるスパイスになり得るのです。

また、最初から人気者になることが想定されていないキャラは、作中で好感度を気にせず動かせるという利点もあります。
こういった役割を担ったキャラは、例え人気者でなくても作品になくてはならないキャラであることが殆どです。

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