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13

Dec

桜木花道、坂田銀時、ルフィ……一番人気になる主人公の条件とは?

主人公も「適材適所」

出典 : Amazon.co.jp

ルフィ、銀時、花道に共通している要素がもう1つあります。
彼らが作品そのものの作風を体現していることです。

ワンピースは壮大な冒険譚で、激しいバトルや気の抜けるようなギャグ、そして感動的なエピソードを織り交ぜたエモーショナルな物語です。
ルフィもまたよく泣き、よく笑い、そしてよく怒るキャラ。
彼の感情表現は、そのままワンピースのカラーと言えます。

銀魂もギャグ、シリアス、バトルをメインとした作品ですが、本作はギャグメインの日常回とシリアスの長編シリーズを交互に展開する構成。
普段はダメ人間で、ここぞという時に良い男になる銀時そのものです。

スラムダンクは熱血スポーツもので、連載当初こそ「フンフンディフェンス」のような超人的な技の描写がありましたが、次第にリアル路線のバスケ漫画になります。
すぐにカッとなる熱い性格で、向上心があり地道な練習をブツブツ文句を言いながらもこなし、いつしか「すっかりバスケの選手になった」と言われるようになる花道は、まさに本作の作風をそのまま具現化したような主人公ですね。

このように、人気のある主人公は、その存在自体が作風とマッチしています。
主人公に相応しいキャラであると言えるでしょう。
そしてそこが最後までブレないからこそ、その作品を好きになった人の多くが主人公である彼らを好きでい続けられるのです。

この「適材適所」の重要性は、なろう系においても顕著に見られます。

なろう系の作品を好む人の多くは、異世界に転生して大活躍する主人公に共感や同調を覚えます。
そのため主人公へのシンクロ率が比較的高く、主人公が苦境に立つ展開や恥をかくシーンをあまり好まない傾向が見受けられます。
つまり、なろう系の主人公の場合は、そういった状況にあまり陥らない、仮に陥ってもケロっとしている人物が好まれるのです。

その代表例が『転生したらスライムだった件』の主人公・リムル
ニコニコ静画で実施した人気投票では、2位以下に圧倒的な差を付けぶっちぎりの1位となりました。

リムルは自分がどんな危機的状況に陥っても落ち着き払っていますし、周囲の高い評価や女性陣の好意的な発言に対してものぼせ上がることなく、常に達観したような姿勢でいます。
それでいて、仲間がピンチの際には焦ったり怒りを見せたりするなど、人間味を感じさせるところもちゃんと持っており、まさになろう系のファンが求める理想像です。

主人公であっても、作品内における一つのポジション。
そこに求められているキャラであるか否かは、人気を得る上で非常に重要な要素です。

本人以外のキャラも重要

出典 : Amazon.co.jp

なろう系にはもう一つ「主人公を周囲のキャラが褒め称えまくる」という特徴があります。
主人公本人ではなく、他のキャラの主人公に対する評価が主人公の魅力を決める要素の1つになっているのです。

ただ、さすがに近年は過剰に褒められ過ぎている主人公に対しては、冷ややかな目で見られるケースが増えています。
何事もやり過ぎは良くないということですね。

その点、『魔法科高校の劣等生』の“お兄様”こと司波達也(しば たつや)は、称賛一辺倒ではなく酷評から称賛というパターンなので、作品全体で見れば過剰とまでは言えません。
彼もまた作中人気No.1のキャラですが、もし周囲の評価があまりに過剰になり過ぎていたら、今ほど愛されてはいなかったでしょう。

「周囲からの評価」というのは、なろう系に限らず、あらゆる作品の主人公においても重要です。
特に「誰に一目置かれているか」は大事で、主人公よりも格上のキャラや敵であれば、作中のみならず読者・視聴者の中でも主人公の株は上がるでしょう。

顕著な例は花道です。
彼は「天才」を自称し、実際に図抜けた才能の持ち主ですが、まだまだ初心者なのでプレイは粗く、単なる自信家と見なすキャラも多くいます。
しかし一方で、陵南の仙道や海南の牧、山王の河田兄といった作中最強クラスのプレイヤーから一目置かれているため、称賛一辺倒にならないバランスを保ちつつ株を上げています。

本人の魅力や能力、カッコ良さはもちろん重要ですが、それを周囲のキャラがどう評価しているか、そしてそのバランスも主人公人気に関わってくるのです。

ストーリーや「その後」で人気が上下動する?

出典 : Amazon.co.jp

主人公は当然ながら、ストーリーと密接な関わりがあるキャラです。
よって、主人公の人気は他のキャラよりもストーリーの影響を受けやすいと言えます。

『進撃の巨人』のエレンは途中、ストーリー展開によって全く別人のようなキャラになり、かつての面影はなくなっていきます。
第3回の人気投票はその影響を大きく受け、4位に転落してしまいました。

また、『ジョジョの奇妙な冒険』3部の主人公である空条承太郎(くうじょう じょうたろう)も人気に変動があったキャラです。
3部ではクールで圧倒的に強く頼りになり、「オラオラ」「やれやれだぜ」など有名な決め台詞もあって、その人気は間違いなくシリーズ最高クラス
現在もジョジョを代表する人気キャラです。

ただ、4部と6部に再登場したことで、イメージはかなり変わりました。
4部で登場した彼は主人公ではなく、主人公・仗助や広瀬康一(ひろせ こういち)のお目付役のようなポジション。
6部は主人公・徐倫の父親として、脇役ポジションで参戦しました。

4部の承太郎は大人になったことでより頼れる年上キャラになった一方、「仗助たち4部のキャラの見せ場を奪うお邪魔虫」「やたら康一君を褒める人」という要素も加わります。
そして6部においてはクールで無敵だった彼が「娘を溺愛している父」になり、最後は敗北まで喫します。
特に6部は絵柄もかなり変わっている影響で、別人のように感じる人もいたでしょう。

前述したように、欠点や弱点があること自体は全く問題がなく、むしろその方が好ましいのですが、既に確立されたキャラクターが別の作品、別の部や章に登場することで変化するのは「キャラがブレている」と見なされ、あまり好まれないようです。
承太郎に関しても、人間味が生まれてより好きになったという人もいれば、無敵感がなくなり魅力が減ったと感じる人もいます。

主人公はキャラ本人以外の事情でも人気に影響が出るため、一番人気であり続けるのはかなり難しいのです。

まとめ

主人公は出番や見せ場の多さで一番人気にはなりやすいですけど、その地位を守り続けるのはかなり難しいです。
それでもずっとNo.1でい続ける主人公は、本当に魅力があって、かつキャラがブレない面々ばかり。
きっと今後も永遠に語り継がれる主人公たちです!

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