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Dec

【ニセコイ】3期は何故作られなかったのか? 本当の理由を徹底検証

マリー結婚編の影響

出典 : Amazon.co.jp

ニセコイ低迷の象徴としてキムチ事件以上に指摘されているのが、21~22巻に収録されたマリー結婚編です。
概略のみを説明すると、「マリーが家の事情で望まない結婚をする寸前、楽が式に乱入して強引にマリーを連れ出し、婚約者の粋な計らいやマリー父の説得によって結婚の話がなくなり、めでたしめでたし」というお話。
結婚式をブチ壊すという展開は、往年の映画『The Graduate(邦題:卒業)』をはじめ多くの作品で用いられており、ベタと言えばベタですが、そこまで非難される理由にはなり得ません。

本エピソードの問題点は、楽の身勝手極まりない行動に尽きます。
ここに至るまで、幾度となくマリーから好意を伝えらてきたにもかかわらず返事を保留し続けてきた彼が、責任を取る気など一切ないにもかかわらず家庭の事情に土足で踏み込み、なんの建設的なフォローもその後のケアも考えず乱入し、マリーを連れ去ったことに非難が集中したのです。

マリーは結婚を望んではおらず、楽の乱入が結果的に彼女の人生を良い方向に動かしたのは確か。
まだ高校生で、後先考えない行動に出ることも、若さ故と考えることはできます。

しかし、好きでもない相手にここまでの行動を起こすのは、やはり分不相応というもの。
マリーのことをちゃんと考えているような様子もなく、彼女の心を弄んでいるだけとしか思えず、マリーの婚約者が人格者だったこともあって、余計に彼の幼さと無責任さが露呈することになりました。

このマリー結婚編を境に、「ニセコイ 主人公」で検索すると「クズ」をはじめ検索候補が罵詈雑言で埋められる事態になりました。(2019年12月現在も継続中)
最終的にあまりに呆気なく問題が解決したこともあって、エピソード丸ごと“茶番”と称されることも少なくありません。
結果的に、漫画史上に悪い意味で残る伝説のエピソードになってしまいました。

では、マリー結婚編はセールスにどのような影響が出たのでしょうか。
オリコンの各巻セールスのデータを参考にしてみます。

20巻 35.0万部
21巻 33.4万部
22巻 31.6万部
23巻 29.7万部
24巻 28.2万部
25巻 26.2万部

下落傾向になったのは確かですが、21~22巻でそこまで派手なダウンがあった訳ではありません。
ただ、マリー結婚編がジャンプで掲載されたのは20巻発売直前の2015年8~10月で、19巻までのコミックス売上は40万部前後で安定していたことを考えると、マリー結婚編を契機に部数がやや大きく落ちたと見なすことはできます。
とはいえ、それでも絶望的に売上が落ちた訳ではなく、十分な数のファンがついて行っていることがわかります。

ちなみに、もし3期を1クールで制作する場合は18~19巻辺りまでの映像化になると予想されるため、マリー結婚編をアニメ化することには恐らくならないでしょう。
よって、このエピソードの映像化を懸念して3期が作られなかった訳ではないと思われます。

本当の理由は製作の都合?

出典 : Amazon.co.jp

2期の円盤売上の平均4000枚という数字は、一般的に続編が作られるアニメの水準をやや下回っています。
しかしコミックスが売れている作品の場合、円盤売上に関係なく続編が作られるケースはよくあり、特にジャンプ作品はその傾向が強く見受けられます。

例えば『食戟のソーマ』は、アニメ2期の円盤売上は1000枚にも届いていませんが、翌年には3期の放送が行われ、更に原作完結後にもかかわらず4期まで制作されました。
2期放送前のコミックスの累計発行部数が1000万部(19巻/平均53万部)に達し、好調な売上だったことが大きかったと推察されます。

ニセコイは23巻の時点でシリーズ累計1000万部なので、食戟のソーマの単行本売上には若干及びません。
しかしその差は然程なく、逆に円盤売上は大きく勝っており、OVA付き同梱版のセールスも高くグッズも好評で、作品が生み出した利益は決して見劣りしていないと思われます。
よって、ニセコイが3期を制作されていたとしても、全く不思議ではなかったのです。

にもかかわらず作られなかったのは……製作会社の判断ということになるでしょう。

ニセコイの製作に携わったのは集英社、シャフト、アニプレックスなど。
ジャンプは『ゆらぎ荘の幽奈さん』『ぼくたちは勉強ができない』などラブコメ枠を増やし、シャフトは『傷物語』三部作の制作を本格化、アニプレックスは『Fate/Grand Order』の配信を開始しFate関連に注力し始めた時期だったため、ニセコイ3期の企画にリソースが割けなかった可能性が高そうです。

まとめ

もし実写映画がヒットしてたら、3期や4期が作られた未来もあったかもしれません。
連載当時は批判が集中したマリー結婚編ですが、今となってはネタ的な楽しみ方もできると思うので、ぜひ作って欲しかったですね。

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