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Jul
【ネコぱら】知る人ぞ知る同人PCゲームがテレビアニメ化を果たした理由まとめ
テレビアニメ化が発表された『ネコぱら』とは一体どんなゲームなのでしょうか?
同人PCゲームという比較的マイナーなところから、商業エンタメの最高峰とも言えるアニメ化を勝ち取ったその理由と軌跡についてまとめました!
Steamで海外人気爆発
出典 : Amazon.co.jp
『ネコぱら』というタイトルを多くのアニメファンが初めて目にしたのは、2016年末~2017年初頭の頃だったと思われます。
クラウドファンディングサイト「Kickstarter」でネコぱらという美少女ゲームがOVA制作のための資金を募り、あっという間に目標額の10万ドルに達した……というニュースが報じられた時ですね。
当時、既に同じ美少女ゲームの『Dies irae』がクラウドファンディングで成功を収めてはいましたが、『Dies irae』が商業ゲームだったのに対し、ネコぱらは個人のサークルが制作している同人ゲーム。
にもかかわらず、最終的に9000人以上の支援者から約96万ドル(1.1億円)の支援を受け、Kickstarterのアニメ部門で歴代1位となる金額を記録しました。
ここまで多くの支援者をネコぱらが集められた理由は単純明快です。
同人でありながら、並の商業ゲームでは太刀打ち出来ないくらいの大ヒットを記録していたからに他なりません。
そして、その原動力となったのは海外ファンです。
ネコぱらが最初にリリースされたのは2014年。
中国出身のイラストレーター・さより先生の同人サークル「NEKO WORKs」の看板娘である、双子の人型ネコ「ショコラ」と「バニラ」をヒロインとした美少女ゲーム(エロゲー)としてリリースされました。
さより先生はこの時点で既に、絵師100人展に参加するなど人気イラストレーターとしての地位を確立しており、ショコラとバニラもグッズ展開され人気を博していたため、ネコぱらへの注目度は発売前から高かったようです。
そして何よりこのゲーム最大の特徴は、日本語だけでなく英語、中国語に切り替えが可能という点。
プラットフォームもPCに加えSteamによる配信をいち早く行うなど、リリース前から世界に目を向けた販売戦略が立案されていたようです。
美少女ゲームを世界に向けて売り出すという試みは、恐らく前例がほとんどなかったと思われます。
この戦略は見事にハマり、コミケで即日完売しただけでなく、Steam版も口コミで広まりを見せ、発売から僅か1週間で3万本を超える売上を記録。
Steam版購入者の9割以上が海外ユーザーで、その後も海外ファンの間で評判を呼び、驚異的なロングセールスとなりました。
・『ネコぱら』全世界売上推移
2014年12月 「vol.1」発売開始
2015年01月 シリーズ累計3万本
2015年03月 累計6万本
2015年08月 「vol.0」発売開始(全年齢向け)
2015年08月 累計11万本
2015年12月 累計22万本
2016年02月 「vol.2」発売開始(vol.2のみで初週売上5万本)
2016年05月 累計50万本
2017年04月 累計100万本
2017年05月 「vol.3」発売開始(vol.3のみで初週売上9万本)
2017年07月 累計150万本
2017年10月 累計170万本
2017年12月 OVA配信開始
2018年04月 累計200万本
2018年07月 Switch版発売開始
2018年08月 「Extra」発売開始(全年齢向け)
2018年11月 PS4版発売開始
2019年06月 累計260万本