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Jun

【青ブタ】梓川花楓が患った解離性障害の正体と梓川かえでが消えた理由を検証 #青ブタ

「かえで」の消失は兄との日々によって得た成長がもたらしたもの

出典 : Amazon.co.jp

花楓の内部には思春期症候群によって、咲太をはじめ家族も友人も知らない全く別の人格が生じました。

花楓はやや大人しい性格ですが、子供っぽいところはあまりなく、むしろ大人びています。
一方のかえではかなり子供っぽく、無類のパンダ好きでいつもパンダ柄の着ぐるみ風パジャマを着ています。
話し方も花楓と比べるとかなり幼く、表情も同様です。

かえでは電話に対し過剰に怯えており、スマホのバイブ音にもかなり敏感な反応を示します。
実はこれも解離性同一性障害の別人格らしくない点です。
通常、解離性同一性障害では自身の苦痛の原因となった出来事に関して別人格は記憶していないからです。(でなければ苦痛から逃れられず、別人格を作った意味がないため)

このことからも、かえでが生まれたのは解離性障害っぽい思春期症候群が原因と考えられます。

そのかえでは家から出ることさえままならない状態でしたが、咲太と彼の恋人・桜島麻衣(さくらじま まい)の献身的な協力と本人の奮闘もあって、少しずつ外の世界へ触れることができるようになっていきます。
そして「動物園に行ってパンダを見る」「学校に行く」といった目標を達成した翌日に消失してしまいました。
かえでの突然の消失に咲太が泣き喚きがむしゃらに走るシーンは痛々しくも心を打ち、多くの読者・視聴者の記憶に残ったことでしょう。

別人格の消失(実際には主人格との統合)は、解離性同一性障害において治療の最終目標とされることがあります。
人格が複数あると生き辛いことが多いからです。
ただし、人格の統合はその原因となった過去の辛い記憶を蘇らせることに繋がるので、当面は目指さない場合もあります。

また、永続的に解離の状態のままというケースはほぼなく、ある日突然人格が統合されることも少なくありません。
その場合、患者の精神状態が安定し、別人格を作る必要がなくなったと解釈することもできます。

花楓に関しては、解離性障害ではなく思春期症候群と思われるので、解離性同一性障害のセオリーを踏襲しているとは限りませんが、解離性障害に限りなく近い思春期症候群と仮定して考えた場合、「かえでとして過ごした日々の中で、別人格に頼らなくても生きていける心を養えた」と解釈するのが正しいように思えます。
つまり、かえでが咲太や麻衣と共に頑張った日々が、彼女自身の消失へと繋がったのでしょう。

これは決して皮肉な出来事ではありません。
かえでが頑張らなければ、花楓の精神は成長しないまま、ずっと不安定な状態が続いていたはずです。
解離性障害は鬱状態など様々な症状を併発するのが常であり、もしそのままだったら明るい未来はなかったかもしれません。

かえでが頑張ったから、花楓は新しい人生を歩めるようになったのです。

まとめ

解離性同一性障害における別人格が消失した(統合された)場合、その人格が以前の記憶を持って再び現れることはまずありません。
解離性同一性障害ではなく思春期症候群と思われるため、今後絶対にかえでが現れないとまでは言えませんが、その可能性は低いでしょう。
それでも、彼女の頑張りが花楓の未来を繋いだのは間違いありませんし、花楓がかえでとして体験したことまでなくなる訳じゃありません。

花楓の中で、かえでは確実に生きています。

コメント

  1. 匿名 より:

    体に傷が出来る思春期症候群は、体に痛みが起こる転換/変換症状とよく似ていますね

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